バドミントン漫画「あかねのハネ」1巻―羽根を追って輝く瞳

「ぼくの夜に星の出る」感想に引き続き、磯谷友紀作品を。バドミントンに挑戦する女子高生を描いた漫画、「あかねのハネ」です。

あとがきによると、著者初のスポーツ漫画とのこと。シャトルを持って大きな目をキラキラさせる主人公が印象的な表紙。さわやかさが伝わります。

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あらすじ

深山(みやま)あかねは新・高校一年生。中学時代は女子サッカーで活躍したが、進学した高校はスポーツ強豪校ながらサッカー部がなかった。「勝ち」に飢えて悶々とするあかね。

そんな彼女はスポーツテストでその身体能力の高さを見せ、バドミントン部のコーチ・汐里から体験入部を勧められる。

そして訪れたバド部の練習。あかねの目を引いたのは、クラスの同級生・佐羽子(さわこ)。おとなしそうに見えた彼女は実はジュニア優勝者。躍動するその姿を見てバドミントンに興味を持つあかねだが、佐羽子はなぜか迷惑そうで―。

「あかねのハネ」感想

「あかねのハネ」は小学館の新青年コミック誌「ヒバナ」に連載中。同誌では東村アキコ氏の「雪花の虎」などが連載されています。

毎月7日発売、小学館の新青年コミック誌「ヒバナ」公式サイト。「ヒバナ」連載作品の試し読み&「ヒバナ」連載ラインナップを紹介。

「あかねのハネ」、まだ1巻ということで序盤中の序盤ですが、さわやかな正統派スポーツ漫画という印象。体育会系で勝つことが大好きなあかね、彼女の能力の高さに可能性を感じるコーチ・汐里、そしてあかねをなぜか敵視するライバル・佐羽子。ちょっとカッコいい男子も出てきて、これぞスポーツ漫画!です。

この漫画で個人的に印象的だったシーンは、1ページまるまる使った佐羽子のスマッシュシーン。ジャンプ、両足を大きく前後に開いて、空中に浮かんだシャトルめがけて「バシッ」とラケットを振り下ろすのですが、人物の中心線がスッと見える。美しい!スポーツの躍動感が伝わりました。磯谷氏はスポーツ漫画が初めてとのことですが、全然そんな感じがしないですね。

心に残る描写はスポーツシーン以外でも。経験者でマネージャーの道を選んだミカが、あかねに自分の使っていたラケットを譲るシーン。道具にこもるミカの気持ちを思い、涙するあかね。自身の競技人生を振り返って泣くミカ。試合だけがスポーツじゃない。繊細な気持ちが描かれるのもまた「あかねのハネ」の魅力。

そして目標は東京五輪の金メダルという佐羽子に対して、まだまだひよっこのあかね。1巻終盤では部活内の順位戦でその力の片鱗を見せるか?といったところ。コーチに「バドミントンなら1日最大5回勝てるよ!」と言いくるめられてその気になってしまうヒロイン・あかね。まっすぐな彼女の、今後の成長が気になる漫画です。

女子バドミントンと言えば近年はオリンピックでの活躍がめざましい競技。2016年リオ五輪ではダブルス・髙橋礼華+松友美佐紀ペアの金メダル、シングルスでも奥原希望選手の銅メダルなど、日本勢の活躍が記憶に新しいところ。東京オリンピックに向けて、この「あかねのハネ」でバドミントン熱を高まるといいですね。

漫画データ
タイトル:あかねのハネ(1) (ビッグコミックス)著者:磯谷友紀出版社:小学館発行日:2017-03-10