「アンドロイドタイプワン」1巻―近未来感あふれるリアルなSFサスペンス

もし、生活の補助をする人型アンドロイドが普及したならば、こんな世の中になるのではないか?

そんなリアルなSF感を味あわせてくれる漫画、YASHIMAさんの「アンドロイドタイプワン」1巻を読みました。

連載は双葉社のWEBマンガメディア「WEBコミックアクション」。

「アンドロイドタイプワン」YASHIMA
WEBコミック「アンドロイドタイプワン」YASHIMA

上記ページより第1話と最新更新分が読めます。

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「アンドロイドタイプワン」1巻レビュー

あらすじ

21世紀も半ばを過ぎ、一般家庭にも汎用アンドロイドが浸透する時代。会社員・沢渡は、「アンドロイドタイプワン」の試用キャンペーンに当選。「ユイ」と名付けたタイプワンと生活を共にし、良好な関係を築いてゆく。

一方、その普及とともに問題となっているのが不法投棄、そして「野良アンドロイド」。アンドロイド保安協会の藤井と山口は回収の最中、半ば都市伝説と化している「黒いアンドロイド」に遭遇する―。

アンドロイドタイプワン : 1 (アクションコミックス)YASHIMA:双葉社

リアルなSF感

「アンドロイドのいる近未来」を描く「アンドロイドタイプワン」。1巻ではその世界観が丁寧につづられます。この「生活に密着したアンドロイドが実際に普及したら、きっとこんな感じだろうな」と思わせる、リアルなSF感が素晴らしい。

YASHIMA「アンドロイドタイプワン」1巻
[YASHIMA 著 双葉社「アンドロイドタイプワン」1巻より引用]

例えばユイの起動時。組み立て式のタイプワンが動作チェックを自ら行うために、人間を半径1.5m以上遠ざけたり。起動後にロボット三原則を唱和したり(※この世界ではアンドロイドとロボットの厳密な区別をしていないよう)。

また「刃物の使用規制が2050年に緩和された」ため、包丁を使っての調理ができたり。スリープモード、つまり寝る時に、肌素材に影響が無いように一定周期で姿勢を変えたり。

丁寧な描写の積み重ねによって、「さもありそうな」リアルなSF感を演出。「なるほど!」と感心することしきり。

アンドロイドと人間の関係性

タイプワンの外見に関する設定も、ひねりがあってユニーク。

少年とも少女ともつかない、中性的なデザイン。表情はうっすらと微笑んでいるかいないか、ぐらいの柔らかさ。頭部や関節部には金属製?のパーツが使われ、パッと見てアンドロイドである、ということがわかる見た目。人間に似せつつも、決して人間により過ぎない、微妙なバランス。

YASHIMA「アンドロイドタイプワン」1巻
[YASHIMA 著 双葉社「アンドロイドタイプワン」1巻より引用]

一方、アンドロイドが登場したことによる、人間の変化も。アンドロイドに共感しやすい性質を持つ人は、「エンパス」と呼ばれたり(沢渡もそれらしい)。またそのデザインに性的なものを感じ、セクサロイド的なサービスを期待する人間もいたり。

アンドロイドの登場が人間にどのような変化をもたらしたのか?このアンドロイドと人間の関係性・距離感も、「アンドロイドタイプワン」のおもしろいポイントの一つです。

謎の黒いアンドロイド

作中では総じて穏やかな空気が流れますが、それにサスペンス風味を加えるのが、謎の「黒いアンドロイド」の存在。

アンドロイド保安協会の二人がマンションの空き部屋で遭遇した、野良アンドロイド「ノイエ」。彼(彼女?)は、停止させようとした藤井を突き飛ばし、逃走を図ります。

YASHIMA「アンドロイドタイプワン」1巻
[YASHIMA 著 双葉社「アンドロイドタイプワン」1巻より引用]

これはなかなか衝撃的な描写。なぜならアンドロイドはユイのように、

  • 人間に危害を加えない
  • 人間から与えられた命令に従う
  • 上2つに反しない限り自らを守る

というロボット三原則に従って動作するものであり、しかしノイエは明らかにこれに反する行動を取っているから。

ノイエが三原則に縛られずに動いているのはなぜか?またノイエの目的は?そしてノイエが沢渡やユイとどのように関わっていくのか、というのが物語の大きな見どころとなっていきます。

まとめ

以上、「アンドロイドタイプワン」1巻のレビューでした。人間とアンドロイドのリアルな距離感、そして謎のアンドロイドによるサスペンス感が魅力のSF漫画。1巻ラストは緊迫の展開が描かれ、いいところ!で続く(笑)。次巻の刊行が待たれます。

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