ますます加速する、蝶をめぐる闘い。百士は妹の蝶に近づくことができるのか―。
安堂維子里さんのSFアクション漫画「バタフライ・ストレージ」、待望の第二巻を読みました。
先に感想書いときますが、めちゃくちゃ面白かった!です。
できるだけネタバレしないように、が、このブログのモットーですが、第二巻ということで多少、物語の進行に触れる部分があります。ご了承を。
「バタフライ・ストレージ」2巻レビュー
世界観のおさらい
「バタフライ・ストレージ」を未見の方のために、ざっくりとした世界観を。
人が死ぬと肉体が瞬時に朽ち果て、その魂は「蝶」となる世界。人のデータを保持する蝶を管理する「死局」に属する主人公・百士(ひゃくし)。妹の蝶を奪った謎の男を追うが―というお話。
より詳しくは弊ブログの「バタフライ・ストレージ」第一巻感想をご覧いただくか、
Pixivコミックで「特別編 10秒でわかる『バタフライ・ストレージってこんな漫画』」が公開されているのでそちらをどうぞ。第1・2話も試し読みできます。
徐々に明らかになる世界観
1巻ではまだはっきりとしなかった、「蝶のいる世界」の全貌。
「死んだ人間の『蝶』を保管し続けたら、世の中が蝶であふれてしまうのでは?」なんてことも、1巻の読後に考えたのですが、この2巻序盤で世界の謎がよりつまびらかに。
「バタフライ・ストレージ」の世界では、実は150年前に滅びかけた人類。知識と経験を「蝶」という形でパッケージすることで、世界は復興への道を歩んでいる、という状況。
その他にも明らかになったことがあるのですが、そちらは是非本編で。取り急ぎ重要なのは、「蝶」が回収・保管されるようになった理由には、人類の存続に関わる壮大なバックグラウンドがあった!ということ。
なるほど、だから「バタフライ」の「ストレージ」なんですね。こういうSF設定、ワクワクします。
光る特殊捕蝶班のキャラクター性
特殊捕蝶班メンバーのキャラクター性も、より深く掘り下げられます。
ちょっとやなヤツ・神田。実は家柄に秘密が…?
頼れるムキムキリーダー・荒井班長にも気になる過去が。
百士だけではない、「蝶」に関わるそれぞれの理由が明らかに。
そして田中さんが強すぎることが判明(笑)。現時点で最強なんじゃないでしょうか。
あれ、カバーにもなった佐川さん、ちょっと影うすくない…?
でも彼女もちょっと含んだところのある存在なので、その本質は次巻以降で描かれるのでしょうか。期待。
対立組織と構える派手なアクション
死局と敵対する組織の存在も明らかに。後半はバタフライ・ストレージの存在意義ともつながる、「大会議」を舞台にした事件が勃発します。
安堂維子里作品らしい壮大なスケールのSF観をバックに展開される、アクション&アクションの連続!百士と佐川がワイヤーを使って、高所からダイブするシーン。特にシビレました。
ロングライフルを構えて真っ逆さまに、躊躇なく降下する佐川さん。
やだ、カッコイイ…!
SF描写、アクションともスピーディかつ緊迫感あふれる展開で、最高に震えました!
3巻も期待のおもしろさ
ラストはまたまた気になる展開で、さらに謎は深まるばかり。続きが気になる!
というわけで漫画「バタフライ・ストレージ」2巻。2017年上半期に読んだ漫画の中でも1・2を争うおもしろさでした。
1巻からさらにスケールアップし、おもしろさも倍増。漫画好き・SFアクション好きの方はぜひチェックしてみてください。
コメント