漫画「ダンス・ダンス・ダンス―ル」1~5巻―ダンスに情熱を燃やす少年少女の飛躍

ジョージ朝倉さん描くバレエ漫画「ダンス・ダンス・ダンス―ル」を読みました。

1巻のカバー。キラキラと汗を飛び散らせながらバレエを踊る少年、躍動感を感じます。本作はビッグコミックスピリッツ誌に連載中で既刊5巻、以下続刊です。

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あらすじ

幼少時、男性バレエダンサーの迫力ある演技に目を奪われた村尾潤平。バレエへのあこがれを抱くも、突然の父の死により長男として「男らしさ」を意識。バレエへの気持ちを封印する。

やがて中学二年生になり、格闘技(ジークンドー)に明け暮れる潤平。学校で彼の見せたジャンプが気になった転校生・五代都(ごだい・みやこ)に声をかけられる。「一緒に、バレエやろうよ!」

都に連れられ、潤平は彼女の母が営むダンス教室に。そこで自由気ままにバレエを踊り長年の想いを解放した彼は、「ビリビリ」とした爽快感を感じる。と同時に、都の母も潤平に才能を見る。

全てを捨ててバレエを取るか?選択を迫られる潤平。そして都の家に同居する天才少年「るおう」に出会い…。

「ダンス・ダンス・ダンス―ル」感想

バレエ漫画「ダンス・ダンス・ダンス―ル」。既に5巻まで出ていますが、ノーチェックだったわ…。おもしろい!キャラクター・ストーリーともグイグイ惹きつけられる魅力があります。

序盤は潤平・都・流鶯(るおう)三人の出会い、そして「男らしさ」と葛藤しつつ、バレエに真剣に向き合っていく潤平が描かれます。この「潤平がバレエに向き合うまで」がすごくいいんですよね。

やっぱりあのタイツ姿って、気恥ずかしさも感じるじゃないですか。理解の無い同級生にからかわれたり、「男らしくない」というレッテルを貼られてしまう。

潤平は家族でただ一人の男子ということもあり、「男らしくあらねばならない」という精神的な縛りを受けている。しかし心の奥底では幼き頃に感じた衝撃、バレエに対する憧れを抱き続ける。

それが都や都の母、そして天才的に見るものを魅了する流鶯の演技によって、決定的に解き放たれる時―。「真の男らしさとは何か」に気づく潤平の流す涙。衝撃を受けました。細かな心理を積み重ねて丁寧に描く少年の成長。マンガ表現の奥深さに心が震えました。

バレエの技術は低くても人を魅了する力を持つ潤平。特殊な家庭環境でバレエを叩き込まれた流鶯。そして二人の間で揺れ動く都。少年少女三人の、安易に「青春」と呼ぶのもはばかられるような情熱的な人間関係も魅力です。

そして本格的にバレエに臨み、バレエ大国・ロシアのカンパニーで日本人初のダンスール・ノーブル(王子)になるという壮大な目的を掲げる潤平。中盤以降、新たな環境で高みを目指す潤平と流鶯の姿から目が離せません。

バレエというのは限られた人間だけが入門を許され、そしてさらに容姿・素養・経済力などによりさらに進む道が細く険しくなっていく世界。そこで少年が辿り着く場所はどこか?続きが気になる漫画です。オススメ!

漫画データ
タイトル:ダンス・ダンス・ダンスール(1) (ビッグコミックス)著者:ジョージ朝倉出版社:小学館発行日:2016-02-12