男性でも面白い!FEEL YOUNGのオススメ漫画まとめ

FEEL YOUNG誌発のおすすめ漫画まとめ

祥伝社のコミック誌「FEEL YOUNG」(フィール・ヤング、略称フィーヤン)。

過去『あなたのことはそれほど』『うさぎドロップ』『きみが心に棲みついた』など、ドラマ・アニメ化された作品を多数排出

現在も『違国日記』『女の園の星』などの話題作を掲載している、隠れた(?)名コミック雑誌です。

そんなフィーヤンに掲載される漫画、

  • 洗練された絵柄の漫画家さんが多い
  • 長期連載以外に、少数巻完結・短編集が充実
  • ドロドロした話が意外と少なく読みやすい

という傾向(※主観です)で、男性が読んでも面白い!と思える作品が揃っています。本記事ではそんな「フィール・ヤング誌発のおすすめコミック」をご紹介。

フィーヤンおすすめ漫画

違国日記

ヤマシタトモコさんの『違国日記』。既刊9巻で以下続刊。

事故で両親を失った高校生と、姪である彼女を引き取った女性小説家。二人のひとつ屋根の下の交流を、じっくりと描く人間ドラマ。

血縁関係がありながらもまったく異なる性質を持つ二人。彼女たちが共同生活を通して互いに変化していく様子に、不思議な充足感が。

繊細な人間関係を基本シリアスに、時にユーモアを混じえて描き出す、ヤマシタトモコさんの表現力が素晴らしい

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女の園の星

和山やまさん初の連載作品『女の園の星』。既刊2巻で以下続刊。

女子校を舞台に、主人公・星先生と同僚の先生・生徒たちとのゆるいコミュニケーションが描かれるシュールなコメディ

各話、日常の「どうでもいいこと」を発端に展開、話が終わる頃にはそれが「どうでも良くないようなこと」に転換されている、不思議な流れがものすごく!面白い。

和山やまキャラクター特有の「気怠げな雰囲気」に包まれているうちに、読み手もその会話劇の一部になったかのような、奇妙な没入感がクセになります

グッド・バイ・プロミネンス

ひの宙子さんの『グッド・バイ・プロミネンス』全1巻。様々な人間関係のワンシーンを、オムニバスで描く連作短編集。

物語が進むにつれ明らかになる登場人物たちの関係性と、終盤の「ハッ」とする瞬間が非常に印象的。

胸を締め付けられるような焦燥を感じる話から、思わず笑っちゃう話まで、NL・BL・GL取り混ぜて満足の読後感。短編としても、一冊通しての物語としても、面白い一冊。

なお作者のデビュー単行本とのことですが、そうは思えない完成度の高さ

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夢の端々

須藤佑実さんの『夢の端々』上下巻。遠い昔、女学生時代に互いの好意を確認しあった貴代子とミツ。

やがて老女となって再会した二人は、いかにして心を重ね、もしくはすれ違っていったか?を、時代を遡って浮き彫りにしていく恋愛ドラマ。

異なる人生を歩んだ二人、その胸の奥底には相手への恋情がかけらのように埋もれている。果たしてその「かけら」はどのように生まれ、そして人生に影響してきたか。

「女性同士の恋愛」を当人たちも理解し得なかった時代から、連綿と受け継がれてきた想い。読むほどに主人公たちの心情が染み渡ってきます。

雑草たちよ 大志を抱け

池辺葵さんの『雑草たちよ 大志を抱け』全1巻。

地方都市のとある高校に通う、どちらかと言えば地味なタイプの女子高生5人の物語を連作で描く短編集。

池辺葵さんの漫画らしい、ゆったりとした時間の流れと独特の間。その中からにじみ出てくる、各主人公たちの優しさが、じわじわと胸に染み入ってくる感じが好き。

エピローグで一人の主人公のお母さんが語る言葉が、とても素晴らしい。全1巻完結なので、池辺葵さんの漫画の入門書としてもオススメ。

うどんの女

えすとえむさんの『うどんの女(ひと)』全1巻。

大学の食堂のうどんコーナーを担当する女性(バツイチ35歳)と、美術系大学生(21歳)。二人がうどんを通して恋愛を育んでいく?ちょっとコミカルな恋愛漫画。

男子がうどんコーナーに通い詰めたばっかりに、お互いに妙に意識しだしちゃって。そこから展開されるたどたどしいコミュニケーションに、思わず笑いがこぼれます。

しかし!女性は実は担当教授の元妻だったりして、複雑な雰囲気に。大人の恋愛ドラマなのに、物語の根っこに「うどん」があることで不思議と笑ってしまう物語

手紙物語

鳥野しのさんの『手紙物語』全1巻。ファンタジー、ヒューマン・ドラマ、SFほか、多彩なジャンルの物語。そのどれもに小道具として「手紙」が登場する全5編。

昭和初期、盲目の少年とお尋ね者の手紙を介した心の交流『日雀(ひがら)』。人気作家の遺した手紙の宛先、その謎を解き明かす『シュレーディンガーの手紙』。10年に一度、宇宙で集まる同窓会を描くSF『星の林に月の舟』。

などなど、作者の美麗な作画となめらかなストーリー展開で紡がれる各話。そのどれもに「手紙」の存在が上手く織り込まれ、短編とは思えない読み応えを与えてくれます。

名づけそむ

志村志保子さんの『名づけそむ』全1巻。人名に絡めた出来事を描くショート・ストーリー10編を収録。

これは第一話、男のために夫と幼い娘を捨てた女性が、18年ぶりに娘と再会する、という話が個人的に好きすぎて。

出奔するも男と別れ、ひとり暮らしをする女性。偶然再会した娘に「結婚式に出て欲しい」と請われる。が、それを知った元夫から出席を拒絶。再び娘に会った女性が取った行動は…?

決してハッピーエンドじゃないんだけど、現在の女性の姿から過去、そしてこれからの人生までを、不思議と想像せざるを得ない大人の物語。何度読んでも味わい深い

WHITE NOTE PAD

ヤマシタトモコさんの『WHITE NOTE PAD』。

突如入れ替わった、17歳の女子高生と38歳の中年男性の心。「17歳」は読モとして新しい人生を謳歌。一方の「38歳」は生きる術を持たずにその日暮らしの毎日。そんな二人が偶然「再会」。女は男に「助け合おう」と提案するが…?

男性と女性の精神が逆転する「入れ替わりもの」。といっても全然さわやかじゃないやつ。年の差のある男女間で起こった入れ替わりの恐ろしさ・残酷さで、このまま陰鬱な展開に…

…と思いきや、物語は意外な方向へ。不思議な読後感のある全2巻です。

リクエストをよろしく

河内遙さんの『リクエストをよろしく』全5巻。

売れないピン芸人、元相方、ラジオ局の美人ディレクターを中心に、ラジオ業界の裏側と番組が作り上げられていく様が描かれます。

女性誌フィール・ヤング+河内遙という組み合わせながら、驚くほど恋愛要素の少ない漫画。しかし反面、「ラジオ業界漫画」としてとても誠実なつくり

主人公の芸人・颯太の成長と、仲間たちの尽力が、やがて大きく花開いていく様子。不思議な充実感を感じさせてくれます。

ヘルタースケルター

岡崎京子さんの『ヘルタースケルター』全1巻。沢尻エリカさんの主演で映画化もされました。

全身整形によって生み出された、大人気モデル「りりこ」。しかし彼女の容貌は次第に綻びを見せ、それとともに精神の崩壊が…。

「ヘルタースケルター=螺旋状の滑り台」というタイトルが示すように、奈落の底へと転落していく様子に、得も言われぬ恐怖が…。

と同時に、彼女がどこへ行き着くのかを見届けずにはいられない。読み出すととまらない、不思議な魅力のあるサイコ・サスペンス

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ララバイ・フォー・ガール

松崎夏未さんの『ララバイ・フォー・ガール』全1巻。

人生を楽しんでいるギャルとの交流を通して、自身の価値観を徐々に変化させていく優等生女子を描く表題作ほか、4編を収録した短編集。

クオリティの高い洗練された美麗なビジュアルが、フィーヤンらしくて大変良い。中身もほどよくドロドロ、しかしクドすぎない、いい塩梅の読み応え。

夢破れ帰郷したサッカー選手が、かつて心を動かされた同級生に再会、ちょっとエッチな交流を図る短編『お寺の道子ちゃん』が、個人的に特に好き。

夏雪ランデブー

再び登場、河内遙さんの『夏雪ランデブー』。全4巻+番外編1巻。

花屋のアルバイト・葉月くんの想い人は、未亡人の店主・六花。しかしある日、六花の亡き夫・島尾の幽霊が視えるようになった葉月くん。以降、島尾は葉月くんと六花の仲を邪魔するように…という、男女+幽霊の三角関係を描く恋愛漫画

描かれるしっとりした男と女の恋愛模様は、多くの恋愛作品を手掛けている河内遙漫画ならでは。

しかし中盤以降、島尾に自分の体を貸した葉月くん=島尾と、六花がいい感じになって話がややこしい方向へ。愛と狂気のいりまじった展開が、せつなくもほのかに恐ろしい。

真夏のデルタ

綿貫芳子さんの『真夏のデルタ』全1巻。

歯並びの悪さを気にしている女子、その歯を触りたい美術系男子、女子の彼氏でイケメン・スポーツ万能だがある悩みを抱える男子。彼・彼女らの胸の内が、全5話の連作で描かれます。

若々しく、瑞々しい青春を生きる若者たち。しかし高校生という多感な時期に、その内面にはほの昏さも。それらが噴出した時に発露する「生」がまぶしい!

ところで作者・綿貫芳子さん、めっちゃ絵がウマイ。人物・背景・その他数多くの表現に見どころがいっぱいあります。

ハウアーユー?

山本美希さんの『ハウアーユー?』。

優しい夫と美しい外国人妻、そしてその娘。絵に描いたような理想の家族が、夫の失踪をきっかけに壊れていく様を、隣家の少女の視点でつづっていく、全編描き下ろしの上下巻。

なぜ夫が失踪したか?を探るタイプの話ではなく、またサイコ・サスペンスでもありません。描かれるのは、ただ「普通の人間」

しかしそれだけに、誰の身にも降りかかるかもしれない、という底知れない怖さが伝わってくる。全体を通して決してハッピーな話ではないのだけれど、でもその中に幾ばくかの優しさも感じる、不思議な作品。

Silent Blue

安堂維子里さんの『Silent Blue』。

隕石の落下で湖となった街。そこに眠る「自身の失われた記憶」を求めてダイブを続ける女性描くライトなSF全1巻。

主人公・あおこが湖へとダイブする時の、ファンタジックな表現がとても印象的。深く・暗い水の底へ、底へと潜る彼女。その深度に思わず息を止めてしまい、しかしそこに広がる光景に知らず知らず見入ってしまう。

全編に漂う瑞々しさと、あおこの真っ直ぐな瞳がいつまでも心に残る作品です。

ワルツ

押見修造さんが女性誌で初めて描いた、という読み切り41P『ワルツ』。

幸せであると表面的に感じてはいるが、どこか満たされない少女。いじめれっ子である隣の男子の女装を見てしまった時に、ある欲望が…

押見修造作品らしく、少し歪な性根を持つ登場人物たち。しかしそれ故か、みな独特の美しさ・輝きを放っているのも、氏の作品らしい。微妙なモヤり加減を残すラストも味わい深い。

おすすめ「フィーヤン漫画」まとめ

以上、祥伝社フィール・ヤング発のおすすめ漫画でした。自分もまだまだ読めてない作品が多数。また面白い漫画を読んだら追記します。

フィーヤンは女性向けの漫画誌ですが、ご紹介したように、男性が読んでも面白く感じるであろう作品が多数!揃っています。一度読んでみると、新たな漫画の地平が開けるでしょう。

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