漫画「G線上のあなたと私」1-3巻―大人のバイオリン教室が紡ぐゆるやかな人間模様

「G線上のアリア」と聞くと何を思い浮かべますか?

私はやはりドカベン・殿馬の秘打ですね。ファウルラインの打球を絶妙に転がすあのテクニック、やはり数多くの秘打を持つ殿馬ならでは…

…すみません。今回ご紹介する漫画とはまったく関係がありませんでした。

というわけで本題はこちら。いくえみ綾さんの「G線上のあなたと私」です。集英社の雑誌「ココハナ」に連載中。マーガレットコミックスより現在3巻まで刊行中です。

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あらすじ

寿退職当日に婚約を破棄され現在失業中の元OL・也映子(やえこ)。ふと立ち寄ったCDショップでバッハの名曲「G線上のアリア」を耳にしたことがきっかけとなり、バイオリン教室に通うことに。

「大人のバイオリン教室」の生徒は也映子(25)他、主婦・北河さん(41)と大学生の理人(19)。初心者である三人は講師・眞於(まお)のもと、発表会に向けて今日も月曜午後7時からの練習にいそしむ。練習の先に「何か」があることを信じてー。

「G線上のあなたと私」感想

1-3巻まで読了しました。以下続刊です。

也映子を中心に、ゆるやかに描かれる人間模様。恋愛要素もありますがガツガツ・ドロドロしたものではなく、どちらかと言えばクスッと来るゆるふわな感じ。おもしろいです。

自身の不幸からちょっと自虐的になりながらも、バイオリン教室で仲間と触れ合うことで少しずつ前に進む也映子の姿。笑えるようでちょっとせつなかったり、悩んでいるようでいてアバウトだったり。気取らないキャラクターでいいですね。

そして大学生・理人。実は講師の眞於は兄の元婚約者。彼女への密かな想いを抱いてバイオリン教室に通います。年頃の男女ということもあって也映子ともお互いに…なんてシーンもあるのですが、そこで恋愛方面に傾きすぎないのが「G線上のあなたと私」いいところ。絶妙のバランス感です。

もうひとりのレッスン生である主婦・北河さんもいいキャラクター。三人で発表会に向けて自主練習をしたり、ああ、社会人になってもこんな良い出会いがあるんだなぁ、と感じさせてくれるのがステキ。

バイオリンを習おう、と思わなければ決して出会わなかった3人。必然性もなく、強制的でもないつながりの中で、ちょっとした喜びや、ちょっとした悲しみがあったり。この雰囲気が「G線上のあなたと私」の魅力。

そう、読んでると思うのですが、別に也映子と理人がくっつこうがどうしようが、あんまり気にならないんですよね。バイオリンを通して形作られたゆるい人間関係が読んでいて心地よくって、その空気感が読み手にやすらぎを与えてくれます。

「あなたのことはそれほど」で胸がギューッと締め付けられるような不倫劇を描かれるいくえみ綾さんですが、そちらとはうって変わってホワッと読める漫画。作風の違いを楽しんでみるのもまた一興なのでは。おすすめの漫画です。

漫画データ
タイトル:G線上のあなたと私 1 (マーガレットコミックスDIGITAL)著者:いくえみ綾出版社:集英社発行日:2014-04-25
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