男が読んでもおもしろい少女漫画・女性向け漫画

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少女漫画・女性向け漫画って、男性はなかなか触れにくいもの。ですが思い切って一歩踏み出すと、「あれ、意外とおもしろいな…?」と思える漫画も数多く存在、そのおもしろさに気づきます。

というわけで私が読んだ中で、「これは男性が読んでもおもしろいはず!」という少女漫画・女性向け漫画をまとめてみました。おもしろい漫画を探している方のご参考になれば。

漫画リスト

うたかたダイアログ

ライトヤンキーな金髪少年・片野くんと、クールだけど実は天然ボケな宇多川さん。ドラッグストアでバイトする二人が繰り広げるラブコメ「うたかたダイアログ」。ちなみにラブコメの比率は、ラブ10:コメディ90ぐらいです。

基本、片野くんと宇多川さんの会話で展開される物語。とにかく作者・稲井カオルさんの会話センスが秀逸。滑らかなボケとツッコミの応酬は、声を出して笑うおもしろさ。

この「うたかたダイアログ」、基本的に男子である片野くん目線で描かれています。なので少年マンガ誌連載かと錯覚するほど、男子たちにも親和性が高い漫画。笑いに包まれた二人のやり取りにニラニラしながら、片野くんの恋の成就を見守りたいところ。全3巻という手頃な巻数で完結しているのも良し。

違国日記

ヤマシタトモコさんの「違国日記」。5巻まで刊行中で以下続刊。事故で天涯孤独となった高校生と、姪である彼女を引き取った女性小説家。成り行きから家族となった二人の女性の交流を描く人間ドラマ。

叔母と姪という関係性ながら、ほぼ面識のなかった二人。しかも叔母は、姪の母である実姉と確執があった、というのがミソ。そんな独特の距離感を保ちながら、しかし二人が関係を縮めていく様が、これでもか!という丁寧さでじっくり綴られていきます。

姪から見るとまるで「違国の女王」とも言うべき叔母・槙生。特異な感性を持つ彼女のクールな立ち居振る舞いと、時折見せる柔らかな表情は、圧巻。ヤマシタトモコさんの、力強さと繊細さが表裏一体となった人間描写が魅力な、読ませる作品です。

魔法使いの娘・魔法使いの娘ニ非ズ

那州雪絵さんのオカルト・ホラー漫画「魔法使いの娘」。全8巻完結済み。


その「魔法使いの娘」の正統な続編「魔法使いの娘ニ非ズ」全7巻です。「魔法使い」は、退魔業を行う陰陽師の比喩。

「魔法使いの娘」は、主人公・初音と陰陽師である義父・無山が中心。そして「魔法使いの娘ニ非ズ」では、自身が陰陽師となった初音と、パートナー・兵吾がオカルト案件に関わる様が描かれます。

キャラの立ったレギュラーメンバーを軸に、コミカルなやり取りをまじえて描かれるストーリー。しかし基本1話完結の各話では、確実にゾクリとくるオカルト案件が組み込まれ、ホラー漫画としても手抜きなし。

各話でしっかりと怖がれるホラーテイストと、全体で楽しめる大きな流れのストーリー展開で、充実の全15巻。オススメです。

グッド・バイ・プロミネンス

本作がデビュー単行本となる、ひの宙子さんの「グッド・バイ・プロミネンス」全1巻。高校の同級生、姪と叔父、元・家族、会社の同僚など、様々な人間関係のワンシーンを題材に描く連作短編集。

ストーリーの進行とともに徐々に明らかになってくる関係性と、各話の終盤で訪れるセンセーショナルな瞬間が、短編とは思えぬ読み応え。さらに連作ということで、各話の登場人物たちにもゆるやかな繋がりがあり、一冊の漫画単行本としても充実した読後感。

ある話ではクールに思えた人物が、別の話ではコミカルな顔を見せたり。忘れた頃に序盤のキャラクターが再登場したり。それが物語全体に深みを与えていて、何度読んでも飽きないおもしろさがあります。実際何度も読み返していますが、読み返すたびに新しい発見が。これがデビュー作とは、ひの宙子恐るべし。

さんかく窓の外側は夜

ヤマシタトモコさんの「さんかく窓の外側は夜」。既刊8巻で以下続刊。

霊が視える体質の書店員と除霊師。二人の除霊業が描かれるオカルト・ホラー。除霊の際に、書店員がエクスタシーを感じてしまう、というのがポイントw。本記事で紹介する漫画の中では、唯一BL要素があります。

私もBLは得意分野では無いのですが、しかし本作は小道具的にBLが使われているぐらいなので読めるレベル。

そしてホラー表現がめちゃくちゃ怖い!

ストーリーもおもしろいので、そっち方面が苦手な方にも一度読んでいただきたい、オススメのホラー漫画。

涙雨とセレナーデ

河内遙さんの「涙雨とセレナーデ」。既刊4巻で以下続刊。

突如、明治40年の世界にタイムスリップした女子高生。自分にそっくりな女性(血縁?)と出会い、その許嫁である男性と恋に落ちていく、というタイムスリップ・ロマンス。

現代に戻る方法を探す主人公と、イケメン許嫁。しっとりしたせつない空気が流れる中、中盤で意外なSF展開を見せる本作。果たして主人公は現代へ帰還できるのか?そして恋の行方は?今後の展開が気になる一作。

制服ぬすまれた

衿沢世衣子さんの短編集「制服ぬすまれた」。基本、ゆるふわなストーリーを多く描く作者ですが、従来の発表作に比して暗め・サスペンス風味の物語を収録。

制服を盗まれた女子高生に、かつての自分を重ねる女性警察官。彼女がたどりつく真実とは―「制服ぬすまれた」。暗い過去を持つ組員とパソコンサポートの男性、という異色の組み合わせを軸に、裏社会の出来事をつづる「カラスが鳴くから」。など、全5編を収録。

それまでの衿沢世衣子漫画とは一線を画す物語の数々。既存のファンも、初めて作風に触れる方も、彼女の作り出す独特な雰囲気を存分に感じることができるでしょう。ハンドスピナーを回して推理する「ハンドスピナーさとる」は、ただただ笑う。

町田くんの世界

安藤ゆきさんの「町田くんの世界」全7巻完結。成績はあんまり良くないけれど、その純朴な心で周囲の人々の心を捉えて離さない、不思議な高校生・町田くんの物語。

町田くんのことが大好きな、きょうだい・同級生たちと、町田くんの心あたたまる交流にほっこり。そして彼に次第に気持ちを寄せていく、クールな同級生・猪原さんとの気になる恋の行方。

ベタつきすぎない、カラッとした空気の中で展開される人間模様が心地よい少女漫画。ある意味、人たらしな町田くんの人柄に、読みながら「たらされて」いく感じが好き。

ヘルタースケルター

実写映画化もされた、岡崎京子さんの「ヘルタースケルター」全1巻。全身整形によって作り上げられたトップモデル「りりこ」。彼女の容貌と精神が崩壊していく様を狂気的に描く、サイコ・サスペンス。

「ヘルタースケルター=螺旋状の滑り台」というタイトル通り、奈落の底へと滑り落ちていくりりこ。人間の欲望、そして悲哀に、背筋が薄ら寒くなるような感覚を覚える一品。読み始めると止まらないおもしろさ。

リクエストをよろしく

河内遙さんの「リクエストをよろしく」。全5巻で完結済み。売れないピン芸人とその元相方、そしてラジオ局の美人ディレクター。彼らを中心に、ラジオ業界と番組づくりの裏側を描かれていきます。

女性誌であるフィール・ヤング掲載でありながら、ビックリするぐらい恋愛要素のない作品。しかし読んでみると気づくのは、キラリと光る「お仕事漫画」としての顔。

底抜けにポジティブだけど、芸人としては芽が出ない主人公・颯太。彼が周りを巻き込んで、徐々にラジオ業界の中でポジションを築いていく様。その活躍を楽しんでいると、何だかラジオを聞きたくなってくるから不思議。

百鬼夜行抄

累計350万部突破の人気ホラー漫画、今市子さんの「百鬼夜行抄」。Nemuki+コミックス版が27巻まで刊行、以下続刊。

主人公・律、その従姉妹・司、そして律を守る祖父の式神・青嵐を中心に、妖魔や霊と縁のある飯島家に起こる出来事が描かれます。

まず引き込まれるのは、今市子さんの流麗な線。そして練り込まれたストーリーと、時折ぶっこまれてくる超絶怖い話が魅力。

長い歴史の中で確立されたキャラクター達も、次第にその関係性を変化させたりして、読むと不思議と愛着が湧いてくる物語です。

小僧の寿し

「マリーマリーマリー」などでおなじみ、勝田文さんの短編集「小僧の寿し」。

食べ物に関連した短編4作と、ディケンズ原作の同名作をコミカライズした「クリスマスキャロル」を収録。

失意の女性が、高校時代の先輩となぜかスイカを売り歩く「すいかドライブ」。

アラサー女性とアラフィフ男性の出会いと恋を、鴨を絡めて描く「ととせの鍋」。

勝田文漫画らしいユーモア、そしてしっとり感が心地よい作品群。洗練された絵柄にも注目。

雑草たちよ 大志を抱け

「プリンセスメゾン」を連載中の、池辺葵さんによる連作短編集「雑草たちよ 大志を抱け」全1巻。

地方都市を舞台に、ちょっと地味目な女子高生たちの心の交流を描く全5話。池辺葵さん独特の間・表情・構図によって紡ぎ出される「優しさ」が、じわりじわりと伝わってくる不思議な漫画。

読み終わる頃にはほっこり、胸の中に温かいものが流れるような感覚になります。ゆっくり、じっくり、何度でも味わえる漫画。ちょっと落ち込んだ時に読むと、元気をもらえます。

7SEEDS

田村由美さんのSF漫画「7SEEDS」全35巻+外伝。

絶滅の危機に陥った人類が、種の存続を図るために、7人✕5組の男女を冷凍保存する7SEEDS計画。文明が滅びた後、別々の場所で目覚めた彼らは、過酷な世界でのサバイバルを展開する、というお話。

初期では目覚めた人間たちが、ポストアポカリプスな世界で生き延びる様子が描かれます。やがて物語は、主人公たちとエリート組との齟齬による諍いなど、次第にSF的舞台を活かした対人サスペンス要素が主軸に。

そして長い冒険の末に迎える、感動のラスト。少女漫画でありながら全35巻という長大なSFストーリーを描ききった、異色の作品です。

はてなデパート

谷数野さんの「はてなデパート」。とあるデパートを舞台に、そこに関わる人々に起こる不思議な出来事を優しく描いた、連作短編集。

やわらかい、ファンタジックな空気で描かれる物語。しかし中盤以降で明かされるデパートの「秘密」に、胸がドキドキ…!

読後、あらためて全体を読み返すと、それぞれの話が浮かび上がってくる。連作ならではのおもしろさを持つ漫画です。

彼女のカーブ

ウラモトユウコさんの「彼女のカーブ」。

ネイリスト試験のモデルを、やむなく苦手な義姉にお願いしてしまった女性を描く「兄嫁のつめ」。

ふと乗り合わせたエレベーターで、エレガのうなじにあるホクロを、押したくて押したくて仕方なくなった男の顛末「エレガのほくろ」。

などなど、ウラモトユウコさんのイラストチックな絵柄にのせて綴られる、笑える話・ほっこりいい話、全10編。

気楽に読めて、読み終わる頃にはなんだか心が軽くなってくる、良い短編集です。

三等星のスピカ

イシノアヤさんの「三等星のスピカ」。全3巻完結。

脳天気な一年生キャッチャーと、彼とコンビを組む、同じく一年生の背の低いピッチャー。

もうすぐ引退、そして受験を迎える三年生たち。

彼らが抜けたあと、新たに部活を引っ張っていく二年生たち。

そんな野球部に所属する部員たちと、関わりを持っていく女子たち。

「三等星のスピカ」は、そんないたって普通の高校の、普通の一年間を描く青春群像劇。

イシノアヤさんの朴訥とした線から、サラリと描かれる彼・彼女らは、かつての学生時代を思い起こさせるような。

変にベタつかず、等身大の高校生たちを描く物語。不思議と心に残る漫画です。

まとめ

以上、「男が読んでもおもしろい少女漫画・女性向け漫画」でした。

特におもしろい漫画を探している方は、その目線を普段と違うところに向けると、また新しい地平が開けるはず。ぜひ少女漫画・女性向け漫画の扉を開いてみてください。

本屋で女性向けコーナーに入るのはちょっと…という方は電子書籍をどうぞ!

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