さいとう・たかをさんの漫画「ゴルゴ13」201巻のショート・レビュー。
- 最終通貨の攻防
- 受難の帰日
- 13年蝉の夏
の3本を収録。
単行本の約3/5をもって描かれる長編「最終通貨の攻防」が、見どころの多い一編。
最終通貨、つまり仮想通貨の誕生に驚異を抱く経済支配層が、その完成を妨害するべく子飼いの殺し屋を使って発明者たちを狙うが…というストーリー(※本作の発表は2014年)。129巻収録「最終暗号」に登場した日本人数学者も再登場。
注目はゴルゴの相手となる殺し屋。マッチョな風貌ながら異様に数学に造詣が深く、その知識をもとに「本命の開発者」を絞っていく、という過程がユニーク。
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しかし!それを上回るのがゴルゴ。
高層ビルから落下中、窓から見たホワイトボードの数式を瞬時に理解して、ターゲットか否かを瞬時に判断。そんなのもう人間技じゃないとかそういうレベルじゃない(笑)。
まあそれは「ゴルゴだから」でいいとして(ええんかい)、他にもアメリカの通貨の成り立ちやそれを活かしたオチが用意されていたりと、読み応えのある一話。
ほか、過去にゴルゴと3回も関わった日本人新聞記者を描く「受難の帰日」も、シリーズものならではの秀作エピソード。
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