短編集・全1巻のホラー漫画―おすすめ単行本まとめ

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1話ごと・1冊ごとに確実な恐怖を味わえる、おすすめのホラー漫画短編集まとめです。

ホラー漫画短編集まとめ

本記事では短編・読み切り・オムニバスをまとめたホラー短編集や、全1巻完結のオカルト・ホラー漫画をご紹介します。

おすすめホラー漫画まとめ

口裂け女あらわる!~昭和怪奇伝説~

呪みちるさんの『口裂け女あらわる!~昭和怪奇伝説~』全1巻。『スケスケメガネ伝説』『黒い清涼飲料水』など、懐かしさのある怪奇漫画が満載のホラー漫画短編集。

妖艶な色香が漂い、怖さの中に不思議な美しさを感じるのが、呪みちる作品の大きな特徴。読者が予想する「もう一歩先」を描くストーリーも、短編の枠を超えた読み応えがあります。

伊藤潤二自選傑作集

ホラー漫画界の巨匠・伊藤潤二氏の作品から「いいとこどり」をした、自薦作品集『伊藤潤二自選傑作集』。

一晩に長時間の夢を見る入院患者が、夜を重ねるうちにその容姿を次第に変貌させていく長い夢』ほか、作者解説付きの9編と書き下ろし1編を収録。有名な『富江』シリーズの一編『画家』や、名作ホラー『首吊り気球』もオススメです。

営繕かるかや怪異譚

原作:小野不由美さん+漫画:加藤和恵さんの『営繕かるかや怪異譚(えいぜんかるかやかいいたん)』全1巻。古民家に棲む「魔」によるトラブルを、「霊感を持たない」営繕屋青年が解決していくホラー・オムニバス。

とにかく加藤和恵さんの美麗なビジュアル、そして巧みな物語運びが素晴らしい!「純粋な恐怖」の味わえる、ドラマ性の高いホラー漫画です。382ページのビッグ・ボリュームも読み応えあり。

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妖怪ハンター

諸星大二郎さんの『妖怪ハンター』シリーズ。異端の考古学者・稗田礼二郎が日本古来の「魔」に関わっていく、という民俗学要素の強いオカルト・ホラー漫画

本作の大きな特徴は、稗田が怪奇現象を積極的に解決するのではなく、語り部・傍観者的な立場、いわゆる「狂言回し」であること。それが一般的な退魔ホラーとは一味異なる、独特の風味を生み出しています。

阿部寛主演映画『奇談』の原作短編『生命の木』は、「ぱらいそさいくだ!」のセリフで有名。

わたしの人形は良い人形

山岸凉子さんの『わたしの人形は良い人形』。表題作ほか『バンシー』『グール』の3編を収録したホラー漫画短編集。

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オススメは100P超の中編『わたしの人形は良い人形』。事故死した子供とともに供養されるはずだった日本人形が、何の因果か数十年を経て現代へ。それを手にした女子高生は恐怖の体験を…というホラー漫画。

古典的とも言える有名作品ですが、今読んでも怖い!怨念を蓄積した日本人形の不気味さはトラウマもの。2023年に電子書籍化され読みやすくなったので、ぜひその恐怖を体験してみてください。

フロイトシュテインの双子

ホラー漫画『死人の声をきくがよい』の作者・ひよどり祥子さんの別名義”うぐいす祥子”さんの『フロイトシュテインの双子』。悪魔的な美しい双子に翻弄される男子大学生を描いた連作ほか、全7編を収録。

グロい話もあるけれど実はコメディ要素多め。エイリアンの妄想に取り憑かれた父の狂気を描いた『星空パルス』は、ホラー・コメディが得意な作者ならではの短編。ブラックな笑いが好きな方にもオススメのホラー短編集です。

悪い夢のそのさき…

上記と同じく、うぐいす祥子さんの『悪い夢のそのさき…』。古い洋館に足を踏み入れた男女が体験する恐怖を描く『囚われ人』ほか、表題連作5編+5編=計10編のホラー短編を収録。

怖さ・グロさの中にもユーモアがある作者の漫画ですが、本作は読後にちょっと嫌気なモヤモヤ感が持続、ホラー寄りに踏み込んだイメージ。恐怖に震え、そして最後にクルッと世界が回るような、まさに「悪い夢のそのさき」を感じます。

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どすこいスピリチュアル

原案・TANAKAさん、漫画・小林薫さんの『どすこいスピリチュアル』シリーズ。普通の取材でなぜか!怖い話を仕入れてしまう、ライター・TANAKAさん。その恐怖話や体験をコミカライズした実話系ホラー・オムニバス

スタンス的には「こんな怖い話、ホントにあったかもしれませんね…」という感じで、不必要に恐怖を煽らないのが、逆に「丁度よいホラー感」で好印象

そんな中にも、心底恐怖を感じる「ホンマの怖い話」がぶっ込まれてくるから侮れない!ちなみにタイトルは、TANAKAさんのふくよかな体型に由来(笑)。

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ひとりかごめ

雨がっぱ少女群さんのホラー漫画短編集『ひとりかごめ』。自分の背後に謎の気配を感じる女子高生が起こす奇行を描いた表題作ほか、新人女性バイトの恐怖体験を百合風味を絡めて描く『工場勤務』など、ホラー短編12編を収録。

不思議・不条理系のストーリーが展開される各話、「何かが起こりそう」という雰囲気にゾクゾク。グロも多めですが、雨がっぱ少女群さんの描く美しいキャラクターと奇妙に調和。他のホラー漫画とは一線を画す、独特な味わいを持つホラー短編集です。

座敷女

「望月峯太郎さんのホラー漫画『座敷女』全1巻。隣人の部屋を深夜に訪ねてきた、ロングコートの大女。彼女に電話を貸したことから、恐怖の体験をする大学生を描くサイコ・ホラー。

女ストーカーの理不尽かつ不条理な行動が展開されるのですが、その様子が不気味。ただひたすら不気味。

グロや心霊要素を一切表現せずに、心理的に主人公=読者を追い詰めていくホラー感は唯一無二。迫力ある絵柄とも相まってイヤ~な読後感を残していきます。読むと一人で寝るのが怖くなる…。

ある設計士の忌録

鯛夢さんの『ある設計士の忌録』。工務店を営む「私」と、不思議な力を持つ設計士「先生」が、施工・改築など不動産絡みのオカルト案件に関わっていく実話系オカルト・ホラー漫画短編集

解体予定の古い蔵に設置された謎の箱、改装中のホテルに作られる出入り口の無いあかずの間、全てが「3」で割り切れるよう設計された三角形の家…

などなど、「いかにもありそう」な恐怖案件が満載。リアリティあふれる内容が生み出すゾクゾク感がたまらない!

顔を見るな

ホラー漫画シリーズ『恐之本』の作者・高港基資さんによる、全1巻ホラー漫画『顔を見るな』。表題作ほか都市伝説風の恐怖話心霊・怪奇現象を主題とした作品など、9つのホラー短編を収録。

中古車の異様な安さにはある理由が…(『安い車』)、霊感少女の身に起きた謎の怪現象とは…(『天井のおばあさん』)など、オーソドックスだからこそゾッとする「怖い話」の数々。昔なつかしい、怪談話的な恐怖が味わえるホラー短編漫画集です。

ザ・クレーター

手塚治虫さんの『ザ・クレーター』全1巻(講談社 手塚治虫文庫全集版)。ホラー・テイストな短編17編(一部ホラー・コメディもあり)を収録。

各話は1969~1970年発表とやや年代を感じさせますが、「恐怖の本質」をしっかり抑えた物語は巨匠ならでは

月面探査で遭難、不思議なガスの力で生き延びるも、後に絶望を見る宇宙飛行士を描く表題作『ザ・クレーター』ほか、『溶けた男』『生けにえ』『八角形の館』など後味の悪い話がてんこ盛り

本作を読むと、手塚治虫さんがホラー・ジャンルでもその才能を遺憾無く発揮していることがわかります。

高橋留美子傑作短編集(2)

様々な形のボーイ・ミーツ・ガールが描かれる、高橋留美子さんの『高橋留美子傑作短編集(2)』。3つのホラー短編漫画『闇をかけるまなざし』『笑う標的』『忘れて眠れ』を収録。

その内の一編『笑う標的』は、OVA化もされた作品。弓道部に所属する男子高校生が、田舎から来た妖しい雰囲気を持つ許嫁に再会したことから起こる、恐怖の顛末。

作者得意のコメディ系タッチとは異なる、昏い雰囲気が魅力的。ほか二編も、今読んでも色あせない独特の恐怖を感じさせるホラー漫画です。

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おとろし

カラスヤサトシさんの『おとろし』。昔話風な怖い話から、現代の恐怖話まで。各話6Pの短編を計24編収録。「この世 / あの世」「善 / 悪」「夢 / うつつ」といった、表裏一体の世界を描いたショート・ホラー漫画

この漫画を特に評価したいのは、24編全てで手抜きなしの「恐怖」が追求されているところ。ちょっと笑えたり、泣けたりといった、中途半端なお茶濁しはありません。「怖さ」を純粋に楽しみたい人に、ぜひ読んでいただきたいホラー漫画。

新装版 天帝少年 中村朝短編集

中村朝さんの『新装版 天帝少年 中村朝短編集』。この短編集自体はホラー専門ではないのですが、収録の一編『白件』が秀逸なホラー短編

廃村の旧家で死んだ4人の男子高校生。部屋の襖に残されていたのは「指紋の無い小さな白い手形」。刑事たちは「家の中にオカイコさまと呼ばれる白い女の人がいた」との証言を得るが、その正体は果して…?という民俗学ホラー

物語の運び方、雰囲気の作り方、そして上手い伏線の使い方でゾクゾクする仕上がり。怖いです。

猫で語る怪異

実話をもとにした恐怖体験のエッセイコミック『猫で語る怪異』。「猫の怖い話」じゃなくって、「登場人物の姿が猫」であるのが特徴

作者のTONOさんが、キャラクターを猫に置き換えたら怖い人も読みやすいかな?と考えてこの形になったそう。

というわけで、作中に登場する人物は基本的に猫の姿。大変マイルドなホラー漫画…かと思いきや、話そのものがめちゃくちゃ怖い!

どの話もひねりが効きすぎた実話系怪談話。結局、起こった出来事を脳内で人間に置き換えてしまうので、二重に怖い(笑)。ホラー漫画好き・怪談好きも納得の怖さです。

私のともだち

那州雪絵さんの『私のともだち』。旧校舎の”怪物”と友達になったいじめられっ子。しかし旧校舎が取り壊されることになり…といった表題作など、全6編を収録した読み切りホラー漫画集。

かつて少女漫画誌に掲載されていたような、「とんでもなく怖いホラー読み切り」を目指して描かれたという漫画群。懐かしさ、そして確実な恐怖を味あわせてくれます。

鬼談百景

小野不由美氏の同名原作『鬼談百景』の99編から、13編を厳選してコミック化した漫画版『鬼談百景』。「13」という数はやっぱり狙っているんでしょう。

漫画化にあたっては、『よるくも』の漆原ミチ氏が作画を担当。小野氏の原作小説が、漆原氏のなめらかな線で昏く、ねっとりと描かれます。百物語の雰囲気を活かした正当なホラー漫画。

アーサー・ピューティーは夜の魔女

木々津克久さんの『アーサー・ピューティーは夜の魔女』。人間に追われる身となった高位の存在たち。その一人である魔女・アーサーと、従者アタルの逃避行を描くオカルト・ホラー。

ホラーの恐怖感よりは、木々津克久さんらしいシニカルさをより強く感じる漫画。その作風と、モンスター達の魅力がマッチ。独特のブラックなホラー感があります。

なお本作を読む前に『ヘレンesp』全2巻を読んでおくと、ラストのおもしろさが5倍以上アップします(当ブログ比)。

まとめ

以上、怖いけど!ページをめくる手がとまらなくなる「短編集・全1巻のホラー漫画・おすすめ単行本まとめ」でした。

短編形式なのでサクッと読めて、しかし確実な怖さを与えてくれる漫画たちは、読めば読むほど怖くなってくる?

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