漫画「思えば遠くにオブスクラ」上巻ショート・レビュー

靴下ぬぎ子さんの漫画「思えば遠くにオブスクラ」上巻のショート・レビュー。

フリーの女性動画カメラマンが、火災で自宅を失ったことを機に、レンズのメーカーにちなんでドイツに移住してしまう、というお話。コミックエッセイではなくフィクション。

絵・ストーリーとも上質。第一話に登場する部屋の先住人女性(※日本人)のキャラクターもユニークで、話にグッと惹き込まれる。また随所に挿入されるドイツの風景や文化が非常に興味深い。特に食事が「おいしそうに見える」描き方は素晴らしい。

反面、話が進んでも主人公が日本人とばかりつるんでいて、「物語の舞台がドイツであること」の必然性がほとんど無く、若干肩透かし。終盤で描かれる、主人公が抱える「ある問題」の登場も唐突。

いずれにしても物語の「芯」のようなものが、上巻を読んだ限りでは良くわからなかった。こういう「海外生活やってみた」的な漫画は読み手の求めるところで読後感が変わるものだとは思うが、個人的には現地人との濃い絡みをもっと見たかったところ。

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