おすすめ漫画・森泉岳土さんの作品より

漫画家・森泉岳土さんが発表された漫画の中で、管理人が読んだオススメ漫画です。

水と墨、楊枝と割り箸といった画材を使い、他に類を見ない独特の画法で漫画を描く森泉岳土さん。短編・長編ともに魅力的な漫画を生み出されています。

初めてその漫画を見た時はとまどいもありましたが、一度読み出すとグッと惹き込まれるその世界観。絵・ストーリーともクセになるおもしろさがあります。

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夜よる傍に

不眠症で、夜間に散歩をする青年。よく見えない目が夜にだけ回復する少女。そんな二人が夜に偶然出会い、幻の絵本「夜をさがして」を求めて不思議な体験をする、という全1巻完結のストーリー漫画。

絵本の世界に取り込まれた二人。「間違った夜明け」があらわれた時、夜が消えてゆく―。二人はあるべき夜明けを迎えることができるのか?

幻想的で、少し怖くて、そして読み終わったあとに心の中に夜明けが生まれてくるような、不思議な物語です。

夜よる傍に (ビームコミックス)著者:森泉 岳土出版社:KADOKAWA / エンターブレイン発行日:2014-06-25

報いは報い、罰は罰

行方不明となった妹を探すために、山奥の洋館を訪れた女性。風変わりな一族の住まう屋敷内で、血の惨劇に巻き込まれて―というサスペンス風味のゴシック・ホラー漫画

墨を使う森泉岳土さんの画法が、ここまでホラーにマッチするとは、という驚きの作品。他のホラー漫画では決して味わうことのできない恐怖があります。

また恐怖表現だけではない、洋館内外の美麗なビジュアルにも注目。怖いけれど、何度も繰り返し読みたくなる魅力を持つ漫画です。

報いは報い、罰は罰 上 (ビームコミックス)著者:森泉 岳土出版社:KADOKAWA / エンターブレイン発行日:2017-10-12

祈りと署名

「祈りと署名」「惜しまず与えよ」「灯は消えてイリーナは」と題された連作3編「[イリーナ]シリーズ」の他、少女ハルがイメージ旅行を楽しむ連作「ハルはきにけり」、他2編を収録した全1巻完結の短編集。

魅惑的な美女二人のエロティックな関係、そして薄ら寒さを感じさせる結末を描くイリーナシリーズ。「報いは報い、罰は罰」につながるよう幻想的な恐怖感があります。

一転、少女の朗らかな幻想旅行を描く「ハルはきにけり」は、下でご紹介している「ハルはめぐりて」の前身。森泉岳土さんの様々な漫画につながっている作品集です。

祈りと署名 (ビームコミックス)著者:森泉 岳土出版社:KADOKAWA / エンターブレイン発行日:2014-03-30

ハルはめぐりて

上記「祈りと署名」に収録の連作短編「ハルはきにけり」に登場の少女・ハル。本作「ハルはめぐりて」では、彼女が成長してアジアを巡る姿が描かれます。

ベトナム・台湾・モンゴル・日本の街や郊外を舞台に、写実的かつ幻想的に描かれるハルの旅。森泉岳土さんの流麗な線によって描かれる美しい風景を楽しんでいるうちに、読者の気持ちもいつの間にかアジアへ。

そして本作で心に残るのはハルの表情。ニコニコ笑顔で、どこか遠くを見つめるハルの瞳。彼女と共に旅を楽しんでいると、いつの間にか読み手の頬も緩んでいるのです。

ハルはめぐりて (ビームコミックス)著者:森泉 岳土出版社:KADOKAWA / エンターブレイン発行日:2016-04-25

うと そうそう

15の短編を収録した漫画「うと そうそう」。森泉岳土さんの他の作品と異なり、8Bの鉛筆一本で描かれているのが大きな特徴です。

時に細く繊細に、時に太く力強く描かれる鉛筆の線。掠れ、やわらかに波打ち、心をそっとなでるかのような優しさで、物語を紡ぎます。

そして鉛筆の線を追っている内に、気になってくるのは線と線の間の空間。絶妙なバランスで成り立つ線と空間の中に、メッセージが込められているような、不思議な漫画。絵で見る詩、といった趣のある作品です。

うと そうそう著者:森泉 岳土出版社:光文社発行日:2016-12-20

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