サクッと読めて濃厚な全1巻完結漫画まとめの4

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手軽に読めて満足の読後感!な、おすすめの全1巻完結漫画。4つ目のまとめです。

過去のまとめはこちらから。

漫画リスト

バビロンまでは何光年?

バビロンまでは何光年? (ヤングチャンピオン烈コミックス)道満晴明:秋田書店

道満晴明さんの「バビロンまでは何光年?」。地球人類最後の生き残りである青年が、彼を偶然拾った宇宙人たちと旅をする様子を、スチャラカに描いたコメディSF。

道満晴明+ヤングチャンピオン烈ということで、とにかくお下品。人間と非・人型宇宙人とのF○○○シーンはなかなかシュール(笑)。が、その行為にもちゃんと理由があり、そして地球滅亡の謎も絡めて全1巻できっちり完結。

メランコリア」全2巻もそうだけど、一見バラバラで適当っぽく描かれた事柄が、終盤でパタパタとつながって意味を成してくる、という作りがお見事。各話のおもしろさと、全1巻完結漫画としての全体的なおもしろさが、見事に融合した一作。お下品だけど。

グッド・バイ・プロミネンス

グッド・バイ・プロミネンス【電子限定特典付】 (FEEL COMICS)ひの宙子:祥伝社

ひの宙子(ひろこ)さんのデビュー単行本「グッド・バイ・プロミネンス」。家族や友情、恋愛感情などを絡め、様々な人間関係を描き出す連作短編8作を収録したオムニバス。

教師に風変わりな愛の告白をする同級生を、優しい眼差しで見守る女子高生。新郎のネクタイを、秘めたる思いを抱きながら整える同性の友人。カクテルを傾けながら「母」の話をバーで語らう、高校教師と謎の女性…。

各話、最初は登場人物たちの関係性がはっきりとは描かれない作り。それを読み手が推し量りながら、しかしその関係性がわかってくる頃に「ハッ」とするような転換が待ち受ける。

そして、人と人との不思議なつながりを脳裏に刷り込まれるような、そんな人間ドラマの数々は実にインパクトあり。デビュー作とは思えない、高い完成度を持つ短編集です。

夢中さ、きみに。

夢中さ、きみに。 (ビームコミックス)和山 やま:KADOKAWA

美形で独特の色気をうかがわせるが、風変わりで行動が少し特殊な林くん。そんな彼を気にかけずにはいられない、周囲の人間の目を通して描く「林くん」編・全4話。

見た目は伊藤○二ホラー漫画の登場人物で、関わると不幸になると噂の二階堂くん。その前の席になったことがきっかけで、彼のことが気になり進行を深めていく目高くん。二人の奇妙な関係を描く「二階堂くんと目高くん」・全4話。

以上の二部構成となっている和山やまさんの「夢中さ、きみに。」。これ、非常に説明のしにくい漫画なんですが、読むうちに変わった高校生たちからなぜか目が話せなくなってくる、不思議な作品。これ読んでから学生生活を思い出すと、少し変わっていた「あの子」の内面が見えてくるとか見えてこないとか。

ツイッター等で一部の話が公開されています。この不思議な感覚をぜひ味わっていただきたい。

となりのロボット

となりのロボット西UKO:秋田書店

「わたしはロボットです。今はだいたい 人と同じことができます」という各話の出だしが印象的な、西UKOさんの「となりのロボット」。

極めて精巧なロボット・ヒロと、彼女の開発に「友人」として協力し、やがて恋愛感情を抱くようになった女子高生・チカ。二人の微妙でもどかしい関係を描く百合作品。

学習し、ネットワークを駆使し、少しずつ人間に近づいていくヒロと、開発チームの緻密な描写が、想像以上のSF感。それがヒロとの感覚の「ズレ」を感じるチカと、不思議な相乗効果を生み出していて読ませる、ある意味SF漫画とも言える作品です。

花と頬

花と頬 (楽園コミックス)イトイ圭:白泉社

イトイ圭さんの「花と頬」。有名音楽ユニットのメンバーである父を持つ女子高生・頬子(ホホコ)と、大柄だけど物静かな転校生・八尋。二人のひと夏のガール・ミーツ・ボーイをゆるやかに描き出す、全1巻のストーリー漫画。

互いが気になりながらも、その距離感を測りかねる、思春期の少年少女。そんな二人がそれぞれのバックグラウンドも絡めつつ、徐々に距離を詰めていくような、そうでもないような。丁寧にコマを重ねて表現される心情と、とにかく静謐な雰囲気が、とても良い。

あとがきによると、一部編集者からは物語の構成上、商業向きでは無いとの声があったそうですが、そんなことはない!じっくりと読める、読み返したくなる、ドラマ感のある作品です。ホホコと八尋の二人が、図書館で一枚のルーズリーフにメッセージを書き込んで「会話」するシーン、好きだなぁ。

空飛ぶくじら スズキスズヒロ作品集

空飛ぶくじら スズキスズヒロ作品集 (CUE COMICS)スズキスズヒロ:イースト・プレス

スズキスズヒロさんの初作品集「空飛ぶくじら スズキスズヒロ作品集」。Webメディア・マトグロッソに公開された5作に描き下ろしの1編を収録。

進路の見えない女子高生と老教師の心の交流を描く「木村先生」、取引で粗悪な銃を掴まされたヤクザはかつての同級生を頼るが…「銃声を削り出す」など、近年めずらしい良い意味でストレートな素直さを伝えてくる、人間ドラマ中心の漫画群。

オリジナルは全4話の中編「銃声を削り出す」は、特に味のある一品。専門的な工業系の知識から描かれる銃のレストア作業に絡めて、社会をはみ出したヤクザが地道にそれぞれの人生を歩いている旧友たちから、自身の生き様を省みる様。渋い味わいがあります。同作のスピンオフである描き下ろし「空飛ぶくじら」も、リアルと優しさの詰まった佳作。

ワンナイト・モーニング

ワンナイト・モーニング (ヤングキングコミックス)奥山ケニチ:少年画報社

奥山ケニチさんの「ワンナイト・モーニング」。様々なシチュエーションでワンナイトを過ごす男女の関係を、その後に共にする朝食を絡めて描くオムニバス。

ハッピーエンドもあれば、切ない恋の終わりもある。そんな男と女のドラマを、最後にそっとご飯が包んでくれる。シンプルな物語たちなんだけど、読み終えると心はじんわり、ヨダレもじんわり。

人肌と朝食の温もりが伝わってくる、優しいドラマの数々が楽しめます。ちょっぴりエッチなのもGood。

【追記】
「ワンナイト・モーニング」は好評につき、連載再開が決定したそうです!おそらくそのうち続巻も刊行され、全1巻漫画でなくなる可能性がありますが、とりあえず紹介記事はこのまま残しておきます。

ひとりかごめ

ひとりかごめ (バンブーコミックス)雨がっぱ少女群:竹書房

雨がっぱ少女群さんのホラー短編集「ひとりかごめ」。

背後に何かの気配を感じずにはいられない女子高生は、やがて徐々に奇妙な行動を取るように―表題作「ひとりかごめ」。夢の中の出来事で現実に怪我をした男子。彼を気遣う幼馴染の女子高生も奇妙な夢を―「夢うつつ」。

など、全12編を収録。人気作「麻衣の虫ぐらし」のように美女・美少女描写に定評のある雨がっぱ少女群さん。本作では女性たちの美麗さはそのままに、しかしそれがドス黒いホラー描写を対照的に浮かび上がらせている。そんな独特な魅力があります。グロ有り注意。

はなちゃんと、世界のかたち

はなちゃんと、世界のかたち (ビームコミックス)植田 りょうたろう:KADOKAWA

植田りょうたろうさん待望の単行本「はなちゃんと、世界のかたち」。少し昔の日本で、はなちゃんとうたちゃんの二人が繰り広げる不思議な冒険、全6編を収録。

個人的に惹きつけられるのは、独特の画風。漫画だけど、アニメのような、絵本のような、絵画のような、一度見たら忘れられないコマの数々。そこを所狭しと躍動感あふれる動きで駆けずり回るキャラクターたち。

子どもたちの感じる世界をファンタジックに広げたような、独特の世界観と相まって、唯一無二のマンガ世界を見せてくれます。

お熱いのがお好き?

お熱いのがお好き?大町テラス:イースト・プレス

大町テラスさんの「お熱いのがお好き?」。サウナにはまったバツイチ三十路女性・西宮まみの、ゆるやかサウナライフを描く全1巻。

気分がちょっと落ち込み気味の時でも、サウナで、水風呂で、気分をリフレッシュ。行きつけの店でマスターと気楽な会話を楽しみ、時に気になった男性とデートに行ったりも。

そんなまみの等身大の様子が気取らずに綴られ、感じる奇妙な落ち着き。声高にサウナ最高!と叫ぶでなく、ストーリーの中で自然にサウナの魅力を伝える描き方も好感。読んでいると、不思議と「生きてる感」を感じます。

蓬莱トリビュート 中国怪奇幻想選

蓬莱トリビュート 中国怪奇幻想選 【電子版特典付き】 (トーチコミックス)鮫島円人:リイド社

鮫島円人さんの「蓬莱トリビュート 中国怪奇幻想選」。中国の古典をベースに描かれる、昔話風の物語・全10話。

太目の線でポップかつイラストチックに描かれる、中華物語の数々。昔話っぽく、示唆・教訓を含んだ話もあれば、もう一つ釈然としない終わり方をするものも。

が、それが「いかにも」な感じがして、とても良い。文章ではなかなか触れる機会のない話を、親しみやすい絵柄で再現している、というところに価値を感じる。もちろんシンプルに「マンガ」として楽しめる作品です。

絶滅石

絶滅石 (主任がゆく!スペシャル)倉薗紀彦:ぶんか社

倉薗紀彦さんの「絶滅石」。同級生に、夏休みのキャンプに誘われた内気な女子大生。しかしそこで彼女たちを待ち受けていたのは、想像だにしない恐怖だった…!

…という、アメリカンなB級ホラー感の「いかにも」という雰囲気を存分に楽しませてくれるホラー・ストーリー。一人、また一人と犠牲者が出てゆく中で、果たして生き残ることができるのか。終始、嫌な汗が吹き出るドキドキ感がたまらない。HAHAHA!

まとめ

以上、「全1巻で完結するおもしろい漫画まとめ(その4)」でした。おもしろい全1巻完結漫画を読み次第、追加します。

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