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漫画『青武高校あおぞら弓道部』感想―少年は青空の下、弓を引く

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アメリカから帰国して入学したスポーツ名門校。しかしそこにお目当ての弓道部は無かった

その時、少年が取った行動は…?

嵐田佐和子(あらしだ・さわこ)さんの漫画「青武(せいぶ)高校あおぞら弓道部」

そんな環境に置かれながらも、弓道に対する情熱を密かに燃やす少年を、ド直球で描きます

残心の形で遠くの的を見つめる日焼け少年。彼が見据える未来は?

単行本は1巻がハルタコミックスより発売されています。

「青武高校あおぞら弓道部」1巻レビュー

あらすじ

青武高校の女性英語教師は、自分の授業で寝ていた学生・天草和馬(あまくさ・かずま)が、校舎の裏で弓を射る仕草をするのを見かける。

アメリカから帰国して入学した青武高校だったが、弓道部が無いために、頭の中で弓のトレーニングをしているという和馬

弓道経験のある彼女は興味から、和馬に「今日だけ好きなように弓を引いていい」と伝手のある道場を紹介する。

好きなだけ、の言葉に目を輝かせる和馬は、しかし夜になっても一向に射を止める気配がない。

「100本的中するまで帰らない」と平然と言い放つその目に、彼女は和馬の弓道に対する異様な執着心を知る―。

青武高校あおぞら弓道部 1巻 (HARTA COMIX)嵐田 佐和子:KADOKAWA

真っ直ぐな弓道漫画

私が通っていた高校にも「弓道部」がありました。袴をはいた弓道部員、格好よかったですね。

そんな弓道部、実は高校の部活としては人気のスポーツ

http://blog.rcn.or.jp/highschool-clubactivities/

上記「にいがたの地域活性化を応援するブログ」記事内にある「平成28年度(公財)全国高等学校体育連盟加盟人数」によると、弓道部は男子9位・女子7位とどちらもベスト10にランキング。

野球など別組織での統計になる種目もあるようですが、それでもなかなかの人気であることが窺えます。

そんな弓道を題材にした「青武高校あおぞら弓道部」、ビックリするぐらい真っ直ぐな弓道漫画でした。

第一話で見せる主人公・和馬の弓道に対する情熱は、「また稽古付き合ってください」と言われた先生が土下座してごめんなさいするほど(笑)。

弓道場は青空の下

そんな彼と先生が協力して作り上げたのが、校舎屋上のあおぞら弓道場。和馬は「好きなだけ弓を引ける道場」を手に入れます。
※本書最後にも注釈がありますが、ホントは危険だから真似しちゃダメですよ。

あおぞらの下で弓を引き、どんどん日に焼けていく和馬

そんな彼をいぶかしみ、屋上の秘密を知ったのは同級生女子の希雪(きせつ)

和馬の真摯な姿に魅せられ、弓道に興味を持った希雪。

彼女を仲間に加え(和馬はイヤイヤだけど)、青武高校弓道部(仮)が始動します。

思春期の少年少女が主人公なんですが、まあ浮ついたところが無い

弓道経験者の和馬も、初心者の希雪も、それぞれの形で弓と的に向かう姿勢がとにかく真っ直ぐ

ハッとする美しさがあります。

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和馬に訪れる転機

そして弓道の試合を「的当てゲーム」と言い切る和馬に、後半ある転機が

同じ高校生の試合を見る中で、一人では決して体験することのできない「弓道」の本質に触れる和馬

果たして彼に起こった変化とは?

一巻でその輪郭を作り上げた「あおぞら弓道部」ですが、和馬や希雪がこれからどのような弓の道を進んでいくのか。今後の展開が楽しみです。

青武高校あおぞら弓道部 1巻 (HARTA COMIX)嵐田 佐和子:KADOKAWA

先生のファッションにも要注目!

ところで嵐田佐和子さん、すごく描写が細かい!

気になったのは先生(名前がわからない…)の服装。スーツ以外は一話たりと同じ服を着ていない!

実は先生のファッションが毎回楽しみだったり(笑)。

絵もバツグンにウマイので、コマを繰り返し見ても飽きません。

「青武高校あおぞら弓道部」、その漫画表現にも注目の一作です。

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