高橋留美子コミックス2億冊突破!名作揃いの傑作短編集を読む

漫画家・高橋留美子さんのコミックスが全世界発行部数2億冊を突破したそうです。

高橋留美子、コミックス2億冊突破記念号発売 直筆ネームもWEB公開
ニュース| 『うる星やつら』『めぞん一刻』『らんま1/2』『犬夜叉』など、多くの名作を生み出し続ける漫画家・高橋留美子氏が、今月17日の『境界のRINNE』35巻発行(小学館)をもって、コミックス全世界累計発行部数2億冊を突破。これを記念した『週刊少年サンデー』17号(同)が、きょう22日に発売された。3月25日発売の...

全世界で2億冊…。もうスケールがすごすぎて良くわかりません(笑)。

高橋留美子さんのデビューは1978年の「勝手なやつら」。

以後「うる星やつら」「めぞん一刻」「らんま1/2」「犬夜叉」と長期連載作品を執筆。

現在も「境界のRINNE」を少年サンデーで連載中です。

これ書いてるのが2017年だから…かれこれ40年近く、一線級で活躍されている!

これまたスゴイとしか言いようがない。

私が高橋留美子作品に触れたのは、アニメは「うる星やつら」、のち「めぞん一刻」。漫画としては「らんま1/2」、だったと記憶しています。

そして初めてコミックスを買ったのは「1ポンドの福音」。

のち、文庫化版の「めぞん一刻」を買い揃えました。

どちらかと言えば青年誌向けの作品が好みです。

そして今回2億冊突破を記念して、これまで電子書籍化されていなかった「犬夜叉」「1ポンドの福音」「人魚シリーズ」「1orW」「高橋留美子傑作短編集」がデジタル化。

今回は以前から読みたかった2作、「炎トリッパー」「笑う標的」などを収録した「高橋留美子傑作短編集(2)」と「人魚シリーズ」を読みました。

本記事では「高橋留美子傑作短編集(2)」をご紹介(前置き長い)。

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「高橋留美子傑作短編集」2巻・収録作品

「高橋留美子傑作短編集」2巻の収録作品リストです。

カッコ内は発表媒体。「サンデー」表記はすべて「週刊少年サンデー」です。

  • 炎トリッパー(サンデー1983年8月増刊号)
  • ザ・超女(サンデー1980年10月増刊号)
  • 怪猫・明(劇画村塾1981年4月号)
  • 笑え!ヘルプマン(サンデー1981年9月増刊号)
  • 戦国生徒会(サンデー1982年2月増刊号)
  • 闇をかけるまなざし(サンデー1982年8月増刊号)
  • 笑う標的(サンデー1983年2月増刊号)
  • 忘れて眠れ(サンデー1984年1月増刊号)
  • われら顔面仲間(サンデー1984年創刊25周年記念増刊号)

ジャンルとしてはホラー・SF・コメディなど。

このうち「炎(ファイヤー)トリッパー」「ザ・超女(スーパーギャル)」「笑う標的」は、「るーみっくわーるど」としてオリジナルビデオアニメ化されています。

「炎トリッパー」はアニメとしても名作です。

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感想

全編ともこれぞ高橋留美子!という感じでおもしろかったのですが、その中から特におもしろかった短編の感想を。

炎トリッパー

表紙の一作。

ガスタンクの爆発で戦国時代にタイムスリップした女子高生。一緒に過去に飛ばされた少年を探すが…というSFもの。

短編ながら、完成度がものすごく高い作品です。

少女と少年が出会うガール・ミーツ・ボーイ、そして緊迫感のある展開、少しせつなさも含んだラスト。

高橋留美子のエッセンスが限りなく詰まっている一作。

今回原作をはじめて読みましたが、昔アニメ化された作品を見た時の感動が蘇りました。

文句なしにおもしろい。

ところでアニメでは主人公・涼子は島本須美さん、宿丸は水島裕さんがそれぞれ声を担当されていたのですが、漫画読んでも脳内でお二人の声が再生されていました。

お二人ともインパクトのあるお声と実力の持ち主で、その影響力のすごさを再認識。

笑う標的

こちらもアニメ化された短編。

東京の男子高校生・譲のもとに、幼少時に結婚の約束をした親戚の女子高校生・梓があらわれる。

彼女は譲のガールフレンド・里美に異常な態度を見せ、やがて事件が…というモダン・ホラー。

高橋留美子さんの長期連載はラブコメが多いと思うのですが、短編ではホラー作品も数多く書かれています。

「笑う標的」はその中でも珠玉の出来。

「魔に魅入られた旧家のお嬢様」というオーソドックスな素材ながらも、ここまで怖くできるのは流石。

梓が不良に襲われるシーンなんてベタベタなんですが、そこをあえてベタく、かつ怖く描けるところにすごさがあります。

そしてラスト、梓のなんと美しいことか。

長年読みたかった一作ですが、満足しました。

忘れて眠れ

伝奇ホラー「忘れて眠れ」。

「犬使い」伝承のある土地に越してきた少女・春花は、雪山で多数の犬を育てている少年・良平に出会う。

良平と別れたあと、怪しげな犬塚で意識を失った春花。自分ではない誰かの記憶を垣間見る。

少年と少女が、過去に因縁のあった男女と意識がリンク。その因縁のもととなった事象に立ち向かう、というこれまたオーソドックスなお話。

ですが奇をてらうことなく、シンプルに物語が作られているのでとても読みやすい。

高橋氏のどの短編を読んでも感じるのですが、構成力の巧みさを感じます。

そして「忘れて眠れ」というタイトルの秀逸さ。満足の一編。

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まとめ

以上、「高橋留美子傑作短編集」2巻の感想でした。

全編を通して感じたのは、高橋留美子さんというのは徹底して「少年と少女」を描く漫画家さんだなぁ、と。

もちろん掲載誌が少年誌であるから、という理由もあるのでしょうが、この短編集を読んでそのブレなさを認識。

そしていずれも30年以上前の作品ながら、まったく古さを感じさせない!

それも「少年と少女」という普遍的なテーマを描いているから、かもしれません。

あらためて高橋留美子作品の魅力を堪能できました。

漫画データ
タイトル:高橋留美子傑作短編集(2) (少年サンデーコミックス)著者:高橋留美子出版社:小学館発行日:1995-02-18