「ザ・ファブル」全巻レビュー

漫画「ザ・ファブル」各巻の簡易レビューです。

極力ネタバレは避けていますが、内容に触れる部分がありますのでご注意ください。

下記記事で「ザ・ファブル」の概要を紹介しておりますので、未読の方はこちらを先にご覧ください。

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「ザ・ファブル」全巻レビュー

1巻

ザ・ファブル(1) (ヤングマガジンコミックス)著者:南勝久出版社:講談社発行日:2015-03-06

超人的な暗殺能力を持つ伝説の殺し屋・ファブル。ボスの命により、相棒の女性とともに一年間休業することに。明と洋子という兄妹設定を与えられ、大阪へ向かう二人。

世話になるのは、組織と取引のある真黒組。一見友好的に迎えられるが、組の若頭に早速目をつけられる。

南勝久「ザ・ファブル」1巻
[南勝久 著 講談社「ザ・ファブル」1巻より引用]

「ザ・ファブル」のスタート。冒頭のアクションシーンで見せつけられる、ファブルの圧倒的な強さ。その殺伐さとは正反対の、妹・洋子とのコミカルなやり取りが目を引きます。

そして一路大阪へ足を踏み入れた二人。ボスの命を守って平穏な生活を目指しますが、しかし余所者を許さない空気。飛びかかる火の粉を、ファブルはどうかわすか、が見どころ。

2巻

ザ・ファブル(2) (ヤングマガジンコミックス)著者:南勝久出版社:講談社発行日:2015-06-05

ボスの新たな指令「ペットでも飼え」。しかしどんなペットを飼えばいいのか?とりあえず、ホームセンターのペットショップへ向かう明と洋子(※殺し屋である)。

一方「ファブル」という伝説の存在そのものに懐疑的な、真黒組の若頭・海老原。その実力を知るために、ファブルに闘いを強いる―。

南勝久「ザ・ファブル」2巻
[南勝久 著 講談社「ザ・ファブル」2巻より引用]

生き物を飼うことは、ファブルにどのような影響を与えるのか。そしてファブルが彫らんだペットとは?そんなコミカルな前半から一転、息を呑む後半の展開。

一触即発状態となったファブルと海老原の駆け引きに、高まる緊迫感。決してシリアルキラーではない、「プロ」であるファブルの本質が垣間見えます。

3巻

ザ・ファブル(3) (ヤングマガジンコミックス)著者:南勝久出版社:講談社発行日:2015-09-04

「ひきこもるな、なんかしろ」という若頭のアドバイスにより、求職活動を始めるファブル。失敗が続くが、顔見知りとなった近所の女性・ミサキの伝手で、デザイン会社勤務が決定。

真黒組近辺では、海老原の舎弟・小島が刑期を終えて出所。武闘派の小島が新たな火種に―。

南勝久「ザ・ファブル」3巻
[南勝久 著 講談社「ザ・ファブル」3巻より引用]

時給800円で働く伝説の殺し屋(笑)。しかし超人は何をやっても超人なのか。意外とうまくいって?ミサキをストーキングする同僚・貝沼の存在が不気味。

歓迎会の席で仄めかされる、暗殺者としてのファブルを作り上げたであろう、幼少時の描写も興味深い。嵐の前の静けさを感じさせる巻。

4巻

ザ・ファブル(4) (ヤングマガジンコミックス)著者:南勝久出版社:講談社発行日:2015-12-04

海老原の忠告を無視して、独自に風俗を始めようとする小島。その触手は、かつてグラドルをしていたミサキにも伸びる。

一方、無職で暇すぎる洋子。行きつけのバーで、ヒマつぶしのために新たな獲物を物色。イケメン青年・河合くんと知り合う。

南勝久「ザ・ファブル」4巻
[南勝久 著 講談社「ザ・ファブル」4巻より引用]

ムショ帰りのヤクザが、シノギのために活動を開始。過去の因縁を精算しながら、同じ組内の別勢力に敵対していく。海老原が持病で倒れ、鎖がはずれた小島が波乱を巻き起こす予感。

そして不穏な空気が高まる一方で描かれる、洋子の新たな闘いw。マスターも交えた駆け引きに爆笑必至。

5巻

ザ・ファブル(5) (ヤングマガジンコミックス)著者:南勝久出版社:講談社発行日:2016-03-04

独自のシノギをはじめる小島。風俗関係を取り仕切る真黒組・砂川との緊張感は高まる一方。それを憂慮した入院中の海老原は、ファブルに協力を依頼する。

しかし小島と砂川の対立は決定的に。砂川はプロを使い、小島を排除することを決意する―。

南勝久「ザ・ファブル」5巻
[南勝久 著 講談社「ザ・ファブル」5巻より引用]

これまでの巻ではシリアスとコミカルが絶妙なバランスで成り立っていましたが、闇社会の黒さが一気に浮き彫りになる巻。組内部の張り詰めた空気が、やがて来る爆発を予兆させます。

一方ファブルは、小島を案じる海老原に依頼され「仕事」を遂行することに。裏社会に暗躍する超人としての力を久々に見せつけますが、小島とバッティングしそうに―?

6巻

ザ・ファブル(6) (ヤングマガジンコミックス)著者:南勝久出版社:講談社発行日:2016-06-06

小島と砂川の対立が遂に表面化。互いの存在を消したい二人は倉庫で会合。一触即発の状態に。そしてファブルはミサキを救出するために倉庫へ。

一方、入院中の海老原の下に、ファブルの「ボス」があらわれる。「かかわらない」という約束を交わしている組織と組。その約束を反故にした海老原にボスは何を語るのか。

南勝久「ザ・ファブル」6巻
[南勝久 著 講談社「ザ・ファブル」6巻より引用]

1巻冒頭以来の、派手なアクションシーンが満載の第6巻。「本業」の力をいかんなく発揮するファブルに釘付け。とともに、準備をお手伝いする洋子の役回りがおもしろい。ファブルのサポートとしての彼女の実力が見えます。

そしてファブルたちを休業させた組織のボスが、1巻以来の登場。彼自身が「ファブル」であると語るボス。なぜ明を休業させたか?その目的と真実が明らかに。

7巻

ザ・ファブル(7) (ヤングマガジンコミックス)著者:南勝久出版社:講談社発行日:2016-09-06

砂川VS小島の抗争に決着の時が。海老原もケジメを付け、そしてファブルは再び「日常」へ。

なまる体を鍛えるために、山ごもりの準備をするファブル。ファブルに憧れ殺し屋を目指す真黒組組員・クロは、洋子からその話を聞きつける。山ごもりへの同行を直訴するクロだが…?

南勝久「ザ・ファブル」7巻
[南勝久 著 講談社「ザ・ファブル」7巻より引用]

小島編終結。裏社会の生々しい「けじめ」を経て、事態は収束へ。そして大アクションを「散歩程度」と言い切るファブルは、「平和やなぁ…」とつぶやきながらサンマを焼く。

このギャップが「ザ・ファブル」らしさ。そして後半はいよいよサバイバル編へ!ファブルを「先生」と慕うヤクザもの・クロちゃんが、本格的にいい味を出してきます。

8巻

ザ・ファブル(8) (ヤングマガジンコミックス)著者:南勝久出版社:講談社発行日:2016-12-06

最低限の荷物のみで山奥へと踏み込むファブルとクロ。その目的はただ「山で過ごすこと」。現場にあるものを利用してサバイバルをするファブルのたくましさに、圧倒されるクロ。しかし山には危険もいっぱいで。

一方、街では洋子の新たな闘いが。かつて知り合った河合くんをバーに呼び出し、男と女の真剣勝負wに挑む。

南勝久「ザ・ファブル」8巻
[南勝久 著 講談社「ザ・ファブル」8巻より引用]

山ごもり編突入の8巻。これまでの街中の風景とは一転、大自然の描写が新鮮。そしてある意味、「ザ・ファブル」で一番おもしろい巻(笑)。

ごくナチュラルにサバイバルするファブルの様子に、幼少時から暗殺者として仕込まれた彼のルーツが垣間見えます。ド素人のクロにレクチャーしたり、ファブルが見せる意外な優しさも興味深い。

そして洋子VS河合。先に酔いつぶれるのはどちらか?勝負の行方はわかってるんだけど、バーのマスターの実況がおもろすぎる(笑)。

9巻

ザ・ファブル(9) (ヤングマガジンコミックス)著者:南勝久出版社:講談社発行日:2017-03-06

興信所を隠れ蓑に、過保護な子どもとその親を食い物にする宇津帆一味が、ファブルの街にやってくる。彼らの次のターゲットは、デザイン事務所の同僚で、ミサキを盗撮している貝沼。

一方ファブルは、公園で車椅子の女性・ヒナコに出会う。彼女はかつて、ファブルの仕事現場に居合わせた人物だった。

南勝久「ザ・ファブル」9巻
[南勝久 著 講談社「ザ・ファブル」9巻より引用]

新章・ウツボ編突入。金儲けのために周到な準備を進める、非ヤクザの宇津帆たち。わかりやすい「悪」ではあるが、世の中の病巣をビジネスとして成り立たせているのが興味深い。

そしてミサキに歪な愛情を向ける貝沼。今までは物語の本流ではなかった彼が、ウツボの標的に。再び一般の生活に戻ったファブルは、果たしてウツボ・貝沼たちとどのように絡んでいくのか。

10巻

ザ・ファブル(10) (ヤングマガジンコミックス)著者:南勝久出版社:講談社発行日:2017-06-06

社長やミサキに少しずつ認められ、デザイン事務所での仕事を楽しむファブル。

そして盗撮動画をネタに、貝沼親子へ揺さぶりをかけ始める宇津帆一味。

何もかもうまくいかない貝沼。その精神には限界の時が近づいて―?

南勝久「ザ・ファブル」10巻
[南勝久 著 講談社「ザ・ファブル」10巻より引用]

じわじわと侵食するように、貝沼にせまる宇津帆たち。反面、絵に描いたようにはめられていく貝沼。その「カタにハメられっぷり」がリアルで恐ろしい。

再びデザイン事務所での仕事に精を出すファブルは、意外な才能を発揮?そして垣間見える洋子の過去。ファブルとはまた異なる出自で裏稼業に入った洋子。意外な人間味を見せるのが興味深いところ。

11巻

ザ・ファブル(11) (ヤングマガジンコミックス)著者:南勝久出版社:講談社発行日:2017-09-06

ミサキへの思いを遂に暴走させ、結果、事務所から逃走した貝沼。それを追うファブル。だが貝沼は宇津帆一味に拉致されてしまう。

そしてファブルのことが気になる一味の殺し屋・鈴木は、探りを入れるために真黒住宅へ。鉢合わせた洋子は、食卓を挟んで鈴木と相対する―。

南勝久「ザ・ファブル」11巻
[南勝久 著 講談社「ザ・ファブル」11巻より引用]

「ザ・ファブル」を読んできたなら、誰しもが気になる疑問。果たして洋子は強いのか?これまでもその力の一端を示しながら、ベールに包まれていた彼女の実力。それが今巻でようやく明かされることに。

さらにファブルと因縁のある宇津帆と、新たに憤怒の炎を燃やした鈴木が本格的に手を組み、ファブルたちに牙をむかんとする。これから来る嵐を予兆させる1巻。

12巻

ザ・ファブル(12) (ヤングマガジンコミックス)著者:南勝久出版社:講談社発行日:2017-12-06

遂に表面化する、ファブルVSウツボ。宇津帆は鈴木の手を借り、巧妙にファブルの命を狙う。

そして鈴木を追跡した洋子は、鈴木の逆襲にあいピンチに。夜の森に集結し、命のやり取りをせんと緊迫する両陣営。ファブルを両親の仇と教えられたヒナは、宇津帆に与えられた銃でファブルを狙う―。

南勝久「ザ・ファブル」12巻
[南勝久 著 講談社「ザ・ファブル」12巻より引用]

ウツボ編も遂に佳境に。正直、こういう展開になるとは全く予想していなかった…。ウツボ編スタート時のある道具が伏線になっていて、ウマイ構成。

前巻とは逆の立場になった鈴木と洋子や、ヒナがどう行動するか、といった不確定な要素が緊迫感を演出。その中でやはりプロフェッショナルな動きをするファブルから、目の離せない展開。クロちゃんもいい味出してるw。

13巻

ザ・ファブル(13) (ヤングマガジンコミックス)著者:南勝久出版社:講談社発行日:2018-03-06

ファブル・洋子 VS ウツボ・鈴木の夜の戦い。地雷に足をのせてしまったヒナを、ファブルたちは救えるのか?

そして全てが終わったあとは、真黒住宅で楽しいクリスマス会。ファブルとタコ社長がなぜか腕相撲で勝負。緊迫の駆け引き、その行方は。さらにタコ社長VS洋子の飲み比べはお約束。

南勝久「ザ・ファブル」13巻
[南勝久 著 講談社「ザ・ファブル」13巻より引用]

ウツボ編、完結。社会の病理を利用して金儲けをし、またファブル個人に私怨を持つウツボ。これまでにない敵役の存在がユニークなシリーズでした。ファブル・洋子と殺しのプロ・鈴木の戦いも、緊張感があってドキドキ。

すべてのカタが付いたあとは、ファブル・洋子・タコ社長・ミサキで爆笑の家飲み大会、クリスマス編へ。いつものズレた掛け合いのあとに描かれる、タコ社長と洋子の交流。タコ社長、ほんまにええ人やで…。

14巻

ザ・ファブル(14) (ヤングマガジンコミックス)著者:南勝久出版社:講談社発行日:2018-06-06

真黒組の覇権を狙う砂川。組長と若頭の暗殺を企て、武器商人を介して殺し屋を雇う。二人のうち一人をやればいい、という依頼を受けた殺し屋は、組周辺の調査を開始。

一時の平穏を取り戻したファブルたち。洋子は自分の実力を認めさせるために、ファブルに手合わせを挑む。プロ対プロの戦いは、ファブルに憧れるクロちゃんを巻き込んで―?

南勝久「ザ・ファブル」14巻
[南勝久 著 講談社「ザ・ファブル」14巻より引用]

ボスの相棒(?)にして組織の上役・山岡登場。恐怖を感じないという山岡は、刺激を求めて真黒組のゴタゴタにクビを突っ込むように。彼の存在がファブルたち、そして組織にどのような影響を及ぼすのかが気になるところ。

そして正月を迎えるファブルと洋子。この二人の会話が実に興味深い。来年は仕事に戻るつもりのファブルたち。明日をも知れぬ身だが、来年も一緒に年越しをしたい、という人間らしさを見せる。これがボスの望む、ファブルの変化?

15巻

ザ・ファブル(15) (ヤングマガジンコミックス)著者:南勝久出版社:講談社発行日:2018-09-06

真黒組トップの暗殺を企てる殺し屋・二郎。着々と準備を進めるその傍らで、盛り上がるストーリーの「プロデュース」を一人練る、山岡。

一方、砂川の陰謀を知ることなく、それぞれの平穏な日常を過ごすファブル・洋子・クロ、そして組長・若頭たち。しかし洋子は、幼い頃に見た山岡の姿を、町で目撃。警戒をする。

そして二郎の毒牙は、遂に真黒組のすぐそばに。死ぬのは、組長か、若頭かー。

南勝久「ザ・ファブル」15巻
[南勝久 著 講談社「ザ・ファブル」15巻より引用]

レギュラーメンバーの淡々とした日常の裏で、密かに「仕事」を進行する二郎。そして恐怖を感じないために刺激を求める、山岡の思惑が不気味。両者の対比が、これから起こる嵐を予感させます。

見どころは、二郎の暗殺方法と、その種明かし。じっくりと、ターゲットの周辺を観察して練り上げた、殺しの計画の実態は、驚愕の一言。ファブルだけではない、闇社会のプロの在り方に、身震いが…。

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まとめ

以上、漫画「ザ・ファブル」の全巻レビューでした。新刊が出たら随時追記いたします。

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