「人生はまだ長いので」―人生は続く。アイドルでなくなっても

解散した4人組アイドルの「その後」。彼女たちが胸に抱く想いとは―。

都陽子(みやこ・ようこ)さんの短編漫画集「人生はまだ長いので」を読みました。

都陽子さんは現在、祥伝社フィール・ヤング誌にて「ガラスの靴は割れてもはける」を連載中の漫画家さん。

作品を読んだことがなかったのですが、こちらの「人生はまだ長いので」は短編集。短編好きということもあって挑戦してみました。

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概要

漫画「人生はまだ長いので」は都陽子さんのデビュー作を含む短編計9作品を収録。

  • 人生はまだ長いので
  • アイニージュー
  • ポラライズスライダー
  • キャンディ乙女事情
  • 流れ星
  • 夜の学校
  • 好き心に秘めたるは
  • beyond the line
  • パンドラガーデン
  • Bonus track

以上を収録。

表題作「人生はまだ長いので」は、アイドルグループを卒業したメンバー4人の「その後の夏」を描いた計4話。

こちらのみ同人誌発表で、その他はフィール・ヤング誌に掲載された作品。

Bonus trackは描き下ろしで「パンドラガーデン」の後日談です。

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「人生はまだ長いので」レビュー

しっとりとした人間関係中心の短編集

フィール・ヤング誌掲載の漫画ということで大人の関係も多々描かれる各作品。

なんか男のダメなところが目立つなぁ(笑)。読んでて胸がチクチクしました。

全体的な傾向としては、大人向けの作品ということで比較的現実的な、しっとりとした人間関係が描かれているという印象。

その中で気に入ったのは「夜の学校」と「パンドラガーデン」の二編。

「夜の学校」は夜間学校の女性教師と、生徒として高卒資格を取りに来た元カレが、卒業式の日に交わす会話がメインのお話。

「パンドラガーデン」は一人山奥で病に伏す女性と、突如あらわれた元友人のちょっと訳ありな交流。

両作品ともに共通なのですが、「この二人にはこれまでどんな事があったのだろうか、そしてこれからどんなことが起こるのだろうか」と想像させる設定と描写がいい。

短編ということでページ数の限られた中、不思議な奥深さを感じさせてくれます。

アイドルのその後を描く連作「人生は長いので」

そしてイチオシは表題作「人生は長いので」。

解散した4人組アイドルのその後が各話数ページで描かれる、これのみ同人誌発表という他作品とは毛色の違う漫画。

グループ解散後、ある者は普通の生活に戻り、ある者はまた新しい芸能の道を目指し…。

普段見る側は意識しないかもしれないけれど、アイドル達も一人の人間。

華やかな時間は一瞬で過ぎ去り、しかしその人生はその後も続いていくわけで。

まさに「人生はまだ長いので」。笑顔の裏に見える葛藤や逡巡、そんなものが垣間見える作品群。

本巻では各話のタイトルとも連動した4話・全26ページで一つにまとまっていますが、もっともっと色んな話を作れそうなテーマ。

このテーマで一冊の単行本になるぐらい、アイドルのリアルな心の内を描いた作品を、いつか読んでみたいものです。期待。

人生はまだ長いので (FEEL COMICS swing) 詳細
タイトル:人生はまだ長いので (FEEL COMICS swing)著者:都陽子出版社:祥伝社発行日:2017-06-08