主人公のOLが「ドカ食いをする」、タイトル通りの漫画。しかし不健康なほどにドカ食いする彼女を見ているだけで、気持ちが満たされていくのは何故なんだ…!
“まるよのかもめ”さんの漫画『ドカ食いダイスキ!もちづきさん』。一般的な作品とはやや方向性の異なる、新感覚(?)のグルメ漫画です。
連載は白泉社の「ヤングアニマルZERO」で、コミックス1巻が刊行中(2024年11月現在)。以下『ドカ食いダイスキ!もちづきさん』の主なあらすじや見どころをご紹介します。
『ドカ食いダイスキ!もちづきさん』あらすじ
とある会社の営業事務・望月美琴(21歳)。彼女が最も幸せに感じるのは、「ドカ食い」をすること。
器いっぱいの食べ物をただひたすらに貪り、そして完食の末に「至る」瞬間。これに勝る愉悦などない!
『ドカ食いダイスキ!もちづきさん』では、そんな独特の価値観をもつ”もちづきさん”が職場で、自宅で、幸せを求めて尋常でないドカ食いをする様子が、コミカルに描かれていきます。
『ドカ食いダイスキ!もちづきさん』感想・レビュー
圧倒的なドカ食いメニュー
12時の昼休憩。もちづきさんが「ドカッ」とデスクの上に取り出した、巨大な弁当箱の中身は…お手製の「鶏もも肉の照り焼き弁当」。
しかしただの鶏の照り焼きでは、ない。濃縮タイプそうめんつゆの「ボトル半分」に一晩漬け込み、塩濃度を目いっぱい高めた肉・肉・肉。たっぷりのご飯に載せまくったそれに、マヨをたっぷり追いがけ。結果、総カロリーは1775kcal!
他にも深夜の「倍盛りカップやきそば+マヨネーズ」✕2(2760kcal)、「ご飯4合分を炊飯器にぶち込んで作ったオムライス」(3478kcal)など、毎回「圧倒的ドカ食いメニュー」が登場。その迫力に打ちのめされる…!
暴食の末の「至り」が狂気的!
そんなジャンク過ぎる高カロリー飯を頬張るもちづきさん。さぞ幸せな表情を浮かべているに違いない、と思いきや…その様相がまた狂気的。
食事を存分に味わうために、一口目の前に精神統一。かぶりついた後はひたすら口に、喉に、胃に、食べ物を流し込み、「しょっぱくてうまい!」「枯渇した脳にキタ!」と、大量の塩分・脂分を接種しまくり。
結果、急激な血糖値の上昇により、意識が朦朧とするもちづきさん。彼女いわく「至り」、つまり一種のトリップ状態に(※まあまあ危険)。その様子に笑いつつも、心配と恐怖がないまぜになった不思議な感情が生まれます。
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予想外の共感も…?
魅力的なメニューが登場したり、そのメニューが食べる人の幸福へと繋がったりして、ほっこりテイストにあふれているのが一般的なグルメ漫画。
ですが『ドカ食いダイスキ!もちづきさん』各回で描かれる、ハイカロリーご飯→「至り」への流れから受ける感情は、まさに狂気。もちづきさんの食への異常な情熱に圧倒されます。
同時に感じるのは、予想外の共感。「好きなものを限界まで腹いっぱい食べたい!」というもちづきさんの姿は、読者の隠れた欲求を満たしてくれるもの。食事風景を見ているだけで、心のなかに不思議な満足感が…?
彼女の暴飲暴食は、読み手の健康に意外な効果を生み出してくれるのかもしれません(多分違う)。
感想・レビューまとめ
以上、”まるよのかもめ”さんの漫画『ドカ食いダイスキ!もちづきさん』の感想・レビューでした。
「グルメ漫画」としてはかなり異色の内容ですが、食べること、そして「至り」に異常な執着を見せるもちづきさんから、目が離せない!いい意味でクセの強すぎるグルメ・コミックです。
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