オススメのサブカル漫画20選+α。ひと味ちがう漫画を読みたいあなたへ

他の人が知らない、一味ちがう漫画を読んでみたい!そんなあなたに送る、オススメのサブカル漫画20選です。

サブカル(サブカルチャー)の定義はあいまいな部分もありますが、比較的マイナーかつおもしろい作品、という視点から漫画を20冊、選んでみました。

※20選に加えて+αを追記しました。

サブカル漫画20選

動物たち

動物たち (楽園コミックス)panpanya:白泉社

日常的な世界を歩いていたと思ったら、いつの間にかねじれた不思議空間に迷い込んでいた。

そんな読み心地を味あわせてくれる、panpanya(パンパンヤ)さんの「動物たち」。女の子「わたし」が、変な頭の男や妙な形の動物たちと、ゆるい世界のゆるい冒険を繰り広げるオムニバスです。


[panpanya 著 白泉社「動物たち」より引用]

気の抜けたキャラクターと、それに反比例するかのような異様にリアルな背景。それらが日常の延長線上にある不思議なストーリーと相まって、妙な空気を形成するpanpanya作品。一度読むと、その作風の虜に。

panpanyaさんの単行本は、「動物たち」以外にも「足摺り水族館」「蟹に誘われて」「枕魚」「二匹目の金魚」が刊行(「足摺り水族館」のみ紙書籍オンリー)。そのどれもが、一度読み始めると抜け出せなくなるような魅力を持つものばかり。どの本から読み始めてもOKなので、ぜひその世界観を味わってみてください。激烈にオススメ。

トラベル

トラベル横山裕一:イースト・プレス

横山裕一さんの「トラベル」。妙な風貌の三人組が、列車に乗って旅をする様子が、無言・無音(!)でひたすら描かれます。


[横山裕一 著 イースト・プレス「トラベル」より引用]

その何がおもしろいのか?を文字で説明するのは大変むずかしい。ですが強いて言うならば、妙なトリップ感のあるところ。

車窓から見える「ありとあらゆる風景」を見ているうちに、果たして彼らがどこへ向かっているのか?が気になって気になって仕方なくなる。これぞ「ザ・サブカル」な漫画。

シンプルノットローファー

シンプルノットローファー衿沢 世衣子:太田出版

衿沢世衣子さんの「シンプルノットローファー」。とある女子校を舞台に女子高生たちのゆるやかな日常を描き出す、オムニバス・ストーリー。


[衿沢世衣子 著 太田出版「シンプルノットローファー」より引用]

登場人物の95%以上は女性ですが、衿沢世衣子さんのサラリとしたタッチで不思議といやらしさが無く、男女を問わずにオススメできる一作。

どこにでもいそうな彼女たちの、日常に起こるささいな出来事が、ふわりとしたユーモアに包まれて描かれる。そのなんと心地よいことか。「雰囲気・衿沢世衣子」を存分に堪能できる漫画。

女子攻兵

女子攻兵 1巻 (バンチコミックス)松本次郎:新潮社

松本次郎さんの「女子攻兵」全7巻。異次元世界の扉を開いた世界で、女子高生型巨大兵器「女子攻兵」を用いて繰り広げられる、地球連合軍と異次元独立開放戦線の戦い。

その渦中で謎の存在「ツキコ」の存在を追う、第13独立女子攻兵猟隊。隊長・タキガワは、追跡の末に果たして何を見るのか?というハードなSFストーリー


[松本次郎 著 新潮社「女子攻兵」1巻より引用]

巨大ロボットによる迫力あるアクション。しかしその外見は女子高生そのもので、時折描かれる頭部ハッチオープンで、その巨大感を再認識するというシュールさ。

狂った世界の狂った戦いが、読み手の精神を徐々に侵食していくかのようなトリップ感が素晴らしい。最終7巻の展開は驚愕

報いは報い、罰は罰

報いは報い、罰は罰 上 (ビームコミックス)森泉 岳土:KADOKAWA / エンターブレイン

森泉岳土さんの「報いは報い、罰は罰」上下巻。

行方不明の妹を探しに、山奥の洋館を訪れた女性。風変わりな一族の住まう屋敷内で、やがて血の惨劇に巻き込まれ―という、サスペンス感のあるゴシック・ホラー


[森泉岳土 著 KADOKAWA「報いは報い、罰は罰」上巻より引用]

水と墨を用いる作者独特の描画方法で描かれる、美麗な風景。しかし本作ではその濃淡が、他のホラー漫画では味わえない独特の恐怖を演出。まるで自身が洋館に迷い込んだかのような没入感が、怖さを倍増させます。

物語の運び方も素晴らしく、ビジュアル・ストーリーともに何度も読み返したくなる魅力あり。美しすぎる背景にも注目。

謎のあの店

謎のあの店(1) (Nemuki+コミックス)松本英子:朝日新聞出版

松本英子さんの「謎のあの店」全3巻。著者自身が気になっていた「あの店」に突撃取材する、という体のエッセイ・コミック。


[松本英子 著 朝日新聞出版「謎のあの店」1巻より引用]

誰もが一度は経験したことのあるであろう感覚、「あのお店って一体なんなの?」を解き明かしてくれる漫画。飲食店だけではなく、美容室・占い屋・前世療法・猛禽カフェなど多彩な業種が登場します。

ゆるやかなユーモアと、写実的な描写によって描かれる「あの店」。自分がその店を体験したかのようなヴァーチャル感があり、松本英子さんの匠の技を感じます。読み終わったあとは、気になっていた「あの店」に思わず入りたくなるはず。

惑星さんぽ

惑星さんぽ (ワニマガジンコミックススペシャル)toi8:ワニマガジン社

toi8さんの「惑星さんぽ」。水彩ラフ画のようなタッチで描かれる全9編のオムニバス。SF・ファンタジー風味の少し不思議な世界とカワイイ女の子が描かれます。

ビジュアルで楽しんで、各話の世界観に想像を膨らませ、そして雰囲気に浸る。読んでほっこり見てまったり。漫画とイラスト集の中間的な空気に流れる、ゆるやかさが心地良い。ふとした折に手にとって、パラパラとめくりたくなる漫画。

麻衣の虫ぐらし

麻衣の虫ぐらし(1) (バンブーコミックス)雨がっぱ少女群:竹書房

雨がっぱ少女群さんの「麻衣の虫ぐらし」全2巻。

職探し中の20歳女性と、祖父と共に農業を営む少女。二人が農業の世界で、キャッキャウフフと朗らかに掛け合う様子を楽しむ、美麗な漫画。

雨がっぱ少女群「麻衣の虫ぐらし」1巻
[雨がっぱ少女群 著 竹書房「麻衣の虫ぐらし」1巻より引用]

…と思いきや、後半で意外な展開を見せる本作。余命いくばくもない祖父の農業にかける思いが描かれ、いろいろと考えさせられる展開に。

ガチな虫知識を交えながらガチな美少女たちがガチの農業に勤しむ、いい意味で読者の期待を裏切る、深い作品。ホラー作品も手がける雨がっぱ少女群さんの、狂気的な作風が滲み出ているのも興味深い。2巻ではガチ百合展開もあり。

なお「麻衣の虫ぐらし」には電子書籍限定ですが、全2巻刊行後に「麻衣の虫ぐらし 来夏と美津羽の特別編」と「麻衣の虫ぐらし 未収録作品集」が公開されました。詳しくは下記紹介ページよりどうぞ。

彼女のカーブ

彼女のカーブウラモト ユウコ:太田出版

ウラモトユウコさんの「彼女のカーブ」。

苦手な義姉に、ネイリスト試験のモデルを頼んでしまった女性を描く「兄嫁のつめ」。

たまたま乗ったエレベーターで、エレガのうなじにある魅力的なホクロを押してしまった男性の顛末「エレガのほくろ」。

などなど、笑える話・ほっこりいい話をまとめた全10編

ウラモトユウコ「彼女のカーブ」
[ウラモトユウコ 著 太田出版「彼女のカーブ」より引用]

ウラモトユウコさんの、ライトでイラストチックな絵柄が魅力の短編集。気軽に読んで、クスッと笑える、気持ちの良い読後感が味わえます。

少女終末旅行

少女終末旅行 1巻 (バンチコミックス)つくみず:新潮社

つくみずさんの「少女終末旅行」全6巻。

生き物がほぼ死に絶えた終末世界。二人の少女が愛車・ケッテンクラート(キャタピラ付きの乗り物)に乗って、多層構造都市をひたすら上へ、上へと目指す様子が描かれます。


[つくみず 著 新潮社「少女終末旅行」3巻より引用]

登場人物は基本的に二人のみ。ゆるやかな会話を続けながら、しかし進む風景はとことん無機質。自然すらないその世界で、最後に二人がたどり着く場所は…?

ゆるさと寂寥感が全編に渡って漂う、独特の空気・終末感が読むものの心を捉えて離しません。

へんなねえさん

へんなねえさん吉富昭仁:太田出版

吉富昭仁さんの「へんなねえさん」全1巻。カワイイ女の子たちが、ちょいエロなコメディを繰り広げる短編集。全12編を収録。

吉富昭仁「へんなねえさん」
[吉富昭仁 著 太田出版「へんなねえさん」より引用]

SFっぽい漫画多め。いろんな話が詰まっていておもしろい…

と何気にページをめくっていくと、ラストで全てが繋がっていくという趣向に気づきます。各話を楽しんだあと、単行本全体でまた別の味わいがある、というユニークな作品。

口裂け女あらわる!~昭和怪奇伝説~

口裂け女あらわる!~昭和怪奇伝説~ (ホラーM)呪みちる:ぶんか社

呪みちるさんの「口裂け女あらわる!~昭和怪奇伝説~」。

「スケスケメガネ伝説」「黒い清涼飲料水」といった各話のタイトルが示すように、昭和感あふれる都市伝説系ホラー短編を多数収録。


[呪みちる 著 ぶんか社「口裂け女あらわる!~昭和怪奇伝説~」より引用]

昭和、と言うとちょっとレトロな感じを受けるかもしれませんが、呪みちるさんの美麗な線と相まって独特な美しさを発揮するホラー漫画群。読み応えのあるストーリーと、しっかりと練り込まれた恐怖。呪いみちるさんの絶妙なストーリーテリングを楽しめます。

ケーキを買いに

ケーキを買いに河内 遙:太田出版

河内遙さんの「ケーキを買いに」。

シュークリームやエクレアといった、かわいいケーキのイメージに絡めた短編を収録。しかしややフェティッシュなエロス多め。太田出版だからね(笑)。

河内遙「ケーキを買いに」
[河内遙 著 太田出版「ケーキを買いに」より引用]

甘味に絡めたフェティシズム溢れるストーリーの中に、ふんわりと練り込まれたどぎついユーモア。今でこそラブストーリーを多く描かれている河内遙さん。本作はその中でも特異な位置づけですが、これもまたラブストーリーではあります。

FLIP-FLAP

FLIP-FLAP (FUNUKE LABEL)とよ田みのる:

とよ田みのるさんの「FLIP-FLAP」。

いたって普通の青年が、ピンボール好きの女の子に恋をした。彼女と付き合うための条件は、あるピンボール台のハイスコアを超えること。その日から普通の青年の、普通じゃないピンボールライフが始まった!


[とよ田みのる 著 FUNUKE LABEL「FLIP-FLAP」より引用]

ピンボールの魅力を絡めながら描かれる、カラッと楽しい青春恋愛ストーリー。しかし読み始めるとピンボールの「熱さ」を感じる、その描き方がウマイ。気づくと思わず手に汗がにじみ出る、唯一無二の熱血ピンボール漫画。読み終わる頃には、きっとピンボールがしたくなっているはず。

NONSCALE

NONSCALEmebae:ワニマガジン社

mebaeさんの「NONSCALE」。

巨娘あり、SFあり、ホラー(?)ありの、さわやかなちょいエロ・フルカラーコミック。ストーリーよりはカワイイ女の子たちが登場する世界観を楽しむ、といった体の作品集。

mebae「NONSCALE」
[mebae 著 ワニマガジン社「NONSCALE」より引用]

高山の上にある高校。そこに通う女子高生たちを描いた「カラコルム女学院」が印象的。抜けるような青い空をバックに、雪の積もる山頂に佇む制服女子高生。フルカラー作品ならではの美麗さがあります。

YOUNG & FINE

YOUNG&FINE山本 直樹:復刊ドットコム

山本直樹さんの「YOUNG & FINE」全1巻。

彼女と最後の一線を超えられない高校生と、彼のうちに居候することになった新任女性教師。海辺の田舎町を舞台に描かれる、ちょいエロコメディ

山本直樹「YOUNG & FINE」
[山本直樹 著 復刊ドットコム「YOUNG & FINE」より引用]

彼女とのちょっとエッチなシーンもあるのだけれど、最後までいたさない、というところが、山本直樹作品としては異色。

そんな中、地味な見た目の女性教師との関係性が気になって…という、焦らし気味な展開がおもしろい

ネムルバカ

ネムルバカ (RYU COMICS)石黒正数:徳間書店(リュウ・コミックス)

石黒正数さんの「ネムルバカ」。

長編「それでも町は廻っている」の登場人物、歩鳥と紺先輩を彷彿とさせる二人の女子大生の日常が、ゆるやかに描かれます。

石黒正数「ネムルバカ」
[石黒正数 著 徳間書店「ネムルバカ」より引用]

何も考えていないようで心の奥底には秘めたものを持ちでも実はやっぱり何も考えていない。

そんな女子大生たちの日々に、やがて起こる大きな変化。どこかで実際に起っていそうな話で、妙なリアル感のある作品。石黒正数作品らしい、笑いと皮肉もてんこ盛り。

ドミトリーともきんす

ドミトリーともきんす高野文子:中央公論新社

高野文子さんの「ドミトリーともきんす」全1巻。「科学者たちの言葉を伝える読書案内漫画」というテーマの漫画。

朝永振一郎、牧野富太郎、中谷宇吉郎、湯川秀樹らが、もし「ドミトリーともきんす」に下宿していたら…?というifを描く、全4編を収録。

高野文子さんならではの、ポップでイラストチックな描画、そしてテンポの良いストーリー運びが心地よい。

目で見て楽しみ、読み込んで、さらに科学の奥深さを知ることのできる、ユニークな漫画です。

説得ゲーム

説得ゲーム (Next comics)戸田誠二:宙出版

戸田誠二さんの短編集「説得ゲーム」。

「自殺志願者を説得したらクリア」が目的であるゲーム。その開発者を探す表題作「説得ゲーム」。

人工の脳が作り出せる世界で、脳だけ生き残った女性。彼女と相対する研究者達を通して生きる意味を描く「キオリ」。

など、深みのある5つの短編を収録。

戸田誠二「説得ゲーム」
[戸田誠二 著 宙出版「説得ゲーム」より引用]

戸田誠二作品の多くに共通するものですが、読むと「生きることについて考えさせられる、考えてみたくなる内容。時にSF風味を絡めて描かれる、ヒューマン・ドラマの数々。心に残るものがあります。

ストロボライト

ストロボライト青山 景:太田出版

早逝された漫画家・青山景さんの「ストロボライト」。

文学を志す大学生と、マイナー映画のヒロインだった同級生。二人の出会いとすれ違いを夜行列車に乗って回想する、という形で描く青春ストーリー。

青山景「ストロボライト」
[青山景 著 太田出版「ストロボライト」より引用]

漫画が白黒だから、というわけではなく、なぜか際立つモノクロ感が印象的な作品。作中にしっとりと流れる空気が絶妙。

青山景さんの漫画をもっと読んでみたかった!と思わざるを得ない一作です。

電子書籍ストアBookLive!公式:配信中の無料マンガ一覧

+α

書道教室

書道教室【電子限定特典ペーパー付き】 (RYU COMICS)筒井秀行:徳間書店(リュウ・コミックス)

筒井秀行さんの「書道教室」。

逆プロポーズで玉砕、会社を辞めた斉藤さん(29)が、祖母から引き継いだ書道教室で個性的な生徒たちと展開するシュールなコメディ。

筒井秀行「書道教室」
[筒井秀行 著 徳間書店「書道教室」より引用]

独特なファンタジー世界を、かなり自由気ままに描いている、という印象。そして作者・筒井秀行さんの、気の抜けたようなゆるさかつアート感あふれる世界が圧倒的。不思議なストーリーと抜群のセンスによって描かれる書道教室が、唯一無二の漫画体験を味あわせてくれます。

脳のない男

脳のない男まどの 一哉:青林工藝舎

まどの一哉さんの「脳のない男」。表題作ほか、12の短編を収録。

ザ・サブカル。作者の頭の中に思い浮かんだことを、そのまま漫画にしたような作品たち(※イメージです)。オチはあったり無かったりで、とにかく独特な雰囲気を持ちます。

まどの一哉「脳のない男」
[まどの一哉 著 青林工藝舎「脳のない男」より引用]

が、不思議とどの話もまとまっているというか、妙な説得力がある。無理も通せば道理になるを地でいく漫画。この魅力を文章であらわすのは難しいのですが、好きな人はむちゃくちゃ好きになるでしょう。

黒い帽子にのって太平洋を渡り、依頼人の夫を危険から救う女性の話とか、好きだなぁ。…何言ってるかわからない、って顔しないの。

まとめ

以上、ひと味ちがう漫画を読みたいあなたへ贈る、オススメのサブカル漫画20選でした。

多種多様な漫画が発行されている現在、サブカルの線引きは難しい部分もありますが、ご紹介した漫画はいずれも風変わりな味わいを持つ作品ばかり。読んでみると、きっと新しい発見があるはず。未知なる世界への扉を開いてみてください

コメント

タイトルとURLをコピーしました