オススメのサブカル漫画20選。ひと味ちがう漫画を読みたいあなたへ

他の人が知らない、一味ちがう漫画を読んでみたい!

そんなあなたに送る、オススメのサブカル漫画20選です。

サブカル(サブカルチャー)の定義はあいまいな部分もありますが、比較的マイナーかつおもしろい作品、という視点から漫画を20冊、選んでみました。

動物たち

日常的な世界を歩いていたと思ったら、いつの間にかねじれた不思議空間に迷い込んでいた。

そんな読み心地を味あわせてくれる、panpanya(パンパンヤ)さんの「動物たち」。

「わたし」(女の子)が、変な頭の男や妙な形の動物たちと、ゆるい世界でゆるい冒険を繰り広げるオムニバスです。


[panpanya 著 白泉社「動物たち」より引用]

気の抜けたようなキャラクターと、異様にリアルな背景が、妙な空気を形成するpanpanya作品。

panpanyaさんの単行本は「動物たち」以外にも、「蟹に誘われて」「枕魚」「二匹目の金魚」が刊行されていますが、一度手に取ると、その世界観から抜け出せなくなるような魅力があります。

動物たち (楽園コミックス)著者:panpanya出版社:白泉社発行日:2016-11-30

トラベル

横山裕一さんの「トラベル」。

メインの登場人物は、妙な格好をした三人の男。彼らが列車に乗って旅をする様子が、無言・無音(!)でひたすら描かれます。


[横山裕一 著 イースト・プレス「トラベル」より引用]

その何がおもしろいのか?を文字で説明するのは大変むずかしい。ですが強いて言うならば、妙なトリップ感のあるところ。

電車に乗った時に車窓から見える、「ありとあらゆる風景」がテンポよく描かれ、気づくとページをめくる手が止まらなくなっている。これぞ「ザ・サブカル」な漫画。

トラベル著者:横山裕一出版社:イースト・プレス発行日:2006-04-01

シンプルノットローファー

衿沢世衣子さんの「シンプルノットローファー」。

舞台はとある女子校。そこで毎回主人公を変えて、彼女たちのゆるやかな日常を描き出す、オムニバス・ストーリー。


[衿沢世衣子 著 太田出版「シンプルノットローファー」より引用]

主人公はみな女子高生、そして登場人物の95%以上は女性。ですが衿沢世衣子さんのサラリとしたタッチで、男女を問わずに楽しめる一作。

どこにでもいそうな彼女たちの、日常に起こるささいな出来事。ふわりとしたユーモアに包まれて描かれるそれらが、実に心地よい。

シンプルノットローファー著者:衿沢 世衣子出版社:太田出版発行日:

女子攻兵

松本次郎さんの「女子攻兵」全7巻。

舞台は異次元世界の扉を開いた世界。そこで女子高生型巨大兵器「女子攻兵」を用いて繰り広げられる、地球連合軍と異次元独立開放戦線の戦い。

その渦中で、謎の存在「ツキコ」の存在を追う、第13独立女子攻兵猟隊の隊長・タキガワ。

果たして彼は、追跡の末に何を見るのか?というハードなSFストーリー。


[松本次郎 著 新潮社「女子攻兵」1巻より引用]

狂った世界の狂った戦い。読み手の精神を、徐々に侵食してくかのようなトリップ感が素晴らしい。最終7巻の展開は驚愕。

女子攻兵 1巻 (バンチコミックス)著者:松本次郎出版社:新潮社発行日:2011-11-09

報いは報い、罰は罰

森泉岳土さんの「報いは報い、罰は罰」上下巻。

山奥の洋館に、行方不明の妹を探しに来た女性。風変わりな一族の住まう屋敷内で、やがて血の惨劇に巻き込まれ―という、サスペンス感のあるゴシック・ホラー。


[森泉岳土 著 KADOKAWA「報いは報い、罰は罰」上巻より引用]

水と墨を用いる作者独特の描画方法で描かれる、美麗な風景。しかし本作ではその濃淡が、他のホラー漫画では味わえない独特の恐怖を演出。

物語の運び方も素晴らしく、何度も読み返したくなる魅力があります。美麗に描かれた背景にも注目。

報いは報い、罰は罰 上 (ビームコミックス)著者:森泉 岳土出版社:KADOKAWA / エンターブレイン発行日:2017-10-12

謎のあの店

松本英子さんの「謎のあの店」全3巻。

著者自身が気になっていた「あの店」に突撃取材する、という体のエッセイ・コミック。飲食店以外にも多彩な業種が登場します。


[松本英子 著 朝日新聞出版「謎のあの店」1巻より引用]

誰もが一度は経験したことのあるであろう感覚、「あのお店って一体なんなの?」を解き明かしてくれる漫画。

ゆるやかなユーモアと、写実的な描写によって描かれる「あの店」。なぜか自分がその店を体験したかのようなヴァーチャル感があり、松本英子さんの匠の技を感じます。

謎のあの店(1) (Nemuki+コミックス)著者:松本英子出版社:朝日新聞出版発行日:

惑星さんぽ

toi8さんの「惑星さんぽ」。水彩ラフ画のようなタッチで描かれる全9編のオムニバス。

SF・ファンタジー風味で、少し不思議な世界とカワイイ女の子が描かれます。

ビジュアルで楽しんで、各話の世界観に想像を膨らませ、そして雰囲気に浸る。読んでほっこり見てまったり、ゆるやかな空気に心地良さを感じます。

ふとした折に手にとって、パラパラとめくりたくなる漫画です。

惑星さんぽ (ワニマガジンコミックススペシャル)著者:toi8出版社:ワニマガジン社発行日:2014-06-13

麻衣の虫ぐらし

雨がっぱ少女群さんの「麻衣の虫ぐらし」。既刊1巻で以下続刊。

職探し中の20歳女性と、彼女の友人で農業を営む少女。二人が農業の世界で、キャッキャウフフと朗らかに掛け合う様子を楽しむ、美麗な漫画。


[雨がっぱ少女群 著 竹書房「麻衣の虫ぐらし」1巻より引用]

…と思いきや、後半で意外な展開を見せる本作。

余命いくばくもない農業少女の祖父の、農業にかける思いが描かれ、いろいろと考えさせられる展開に。

いい意味で読者の期待を裏切る、深い作品です。

麻衣の虫ぐらし(1) (バンブーコミックス)著者:雨がっぱ少女群出版社:竹書房発行日:2017-10-27

彼女のカーブ

ウラモトユウコさんの「彼女のカーブ」。

苦手な義姉に、ネイリスト試験のモデルを頼んでしまった女性「兄嫁のつめ」。

たまたま乗ったエレベーターで、エレガのうなじにある魅力的なホクロを押してしまった男性の顛末「エレガのほくろ」。

などなど、笑える話・ほっこりいい話をまとめた全10編。

ウラモトユウコ「彼女のカーブ」
[ウラモトユウコ 著 太田出版「彼女のカーブ」より引用]

ウラモトユウコさんの、ライトでイラストチックな絵柄が魅力の短編集。

気軽に読んで、クスッと笑える、気持ちの良い読後感が味わえます。

彼女のカーブ著者:ウラモト ユウコ出版社:太田出版発行日:

少女終末旅行

つくみずさんの「少女終末旅行」全6巻。

生き物がほぼ死に絶えた終末世界。二人の少女が愛車・ケッテンクラート(キャタピラ付きの乗り物)に乗って、多層構造都市をひたすら上へ、上へと目指す様子が描かれます。


[つくみず 著 新潮社「少女終末旅行」3巻より引用]

登場人物は基本的に二人のみ。ゆるやかな会話を続けながら、しかし進む風景はとことん無機質。自然すらないその世界で、最後に二人がたどり着く場所は。

全編に漂う独特の空気・終末感が、読むものの心を捉えて離しません。

少女終末旅行 1巻 (バンチコミックス)著者:つくみず出版社:新潮社発行日:2014-11-08

へんなねえさん

吉富昭仁さんの「へんなねえさん」全1巻。

カワイイ女の子たちが、ちょいエロなコメディを繰り広げる短編集。全12編を収録。

吉富昭仁「へんなねえさん」
[吉富昭仁 著 太田出版「へんなねえさん」より引用]

SFっぽい漫画多め。いろんな話が詰まっていておもしろい…と思っていると、ラストで全てが繋がっていくという趣向。

各話を楽しんだあと、単行本全体でまた別の味わいがある、というユニークな作品。

へんなねえさん著者:吉富昭仁出版社:太田出版発行日:

口裂け女あらわる!~昭和怪奇伝説~

呪みちるさんの「口裂け女あらわる!~昭和怪奇伝説~」。

「スケスケメガネ伝説」「黒い清涼飲料水」といった各話のタイトルが示すように、昭和感あふれる都市伝説系ホラー短編を多数収録。


[呪みちる 著 ぶんか社「口裂け女あらわる!~昭和怪奇伝説~」より引用]

昭和、と言うとちょっとレトロな感じを受けるかもしれませんが、呪みちるさんの美麗な線と相まって、独特な美しさが。

読み応えのあるストーリーと、そこにしっかりと練り込まれた恐怖。呪いみちるさんの絶妙なストーリーテリングを楽しめます。

口裂け女あらわる!~昭和怪奇伝説~ (ホラーM)著者:呪みちる出版社:ぶんか社発行日:

ケーキを買いに

河内遙さんの「ケーキを買いに」。シュークリームやエクレアといった、かわいいケーキのイメージに絡めた短編を収録。

しかし内容はややフェティッシュなエロス多め。太田出版だからね(笑)。

河内遙「ケーキを買いに」
[河内遙 著 太田出版「ケーキを買いに」より引用]

甘味に絡めたフェティシズム溢れるストーリーの中に、ふんわりと練り込まれたユーモア。各話、インパクトがあります。

今でこそ、ラブストーリーを多く描かれている河内遙さん。本作はその中でも特異な位置づけですが、これもまたラブストーリーではあります。

ケーキを買いに著者:河内 遙出版社:太田出版発行日:

FLIP-FLAP

とよ田みのるさんの「FLIP-FLAP」。

いたって普通の青年が、ピンボール好きの女の子に恋をした。彼女と付き合うための条件は、あるピンボール台のハイスコアを超えること。

その日から普通の青年の、普通じゃないピンボールライフが始まった!


[とよ田みのる 著 FUNUKE LABEL「FLIP-FLAP」より引用]

カラッと楽しく、ピンボールの魅力を絡めながら描かれる、青春恋愛ストーリー。

読み終わる頃には、きっとピンボールがしたくなっているはず。読み始めると止まらない、気づくと思わず手に汗が。独特の勢いがある、唯一無二のピンボール漫画。

FLIP-FLAP (FUNUKE LABEL)著者:とよ田みのる出版社:発行日:2015-03-16

NONSCALE

mebaeさんの「NONSCALE」。

巨娘あり、SFあり、ホラー(?)ありの、さわやかなちょいエロ・フルカラーコミック。ストーリーよりはカワイイ女の子たちが登場する世界観を楽しむ、といった体の作品集。

高山の上にある高校。そこに通う女子高生たちを描いた「カラコルム女学院」が印象的。

抜けるような青い空をバックに、雪の積もる山頂に佇む制服女子高生。フルカラー作品ならではの美麗さがあります。

NONSCALE著者:mebae出版社:ワニマガジン社発行日:2012-04-30

YOUNG & FINE

山本直樹さんの「YOUNG & FINE」全1巻。

彼女と最後の一線を超えられない高校生と、彼のうちに居候することになった新任女性教師。海辺の田舎町を舞台に描かれる、ちょいエロコメディ。

山本直樹「YOUNG & FINE」
[山本直樹 著 復刊ドットコム「YOUNG & FINE」より引用]

彼女とのちょっとエッチなシーンもあるのだけれど、最後までいたさない、というところが山本直樹作品としては異色。

そんな中、地味な見た目の女性教師との関係性が気になって…という、焦らし気味な展開がおもしろい。

YOUNG&FINE著者:山本 直樹出版社:復刊ドットコム発行日:2013-07-23

ネムルバカ

石黒正数さんの「ネムルバカ」。

長編「それでも町は廻っている」の登場人物、歩鳥と紺先輩を彷彿とさせる二人の女子大生の日常が、ゆるやかに描かれます。

石黒正数「ネムルバカ」
[石黒正数 著 徳間書店「ネムルバカ」より引用]

何も考えていないようで心の奥底には秘めたものを持ちでも実はやっぱり何も考えていない。

そんな女子大生たちの日々に、やがて起こる大きな変化。どこかで実際に起っていそうな話で、妙なリアル感のある作品。石黒正数作品らしい、笑いと皮肉もてんこ盛り。

ネムルバカ (RYU COMICS)著者:石黒正数出版社:徳間書店(リュウ・コミックス)発行日:2008-05-01

ドミトリーともきんす

高野文子さんの「ドミトリーともきんす」全1巻。「科学者たちの言葉を伝える読書案内漫画」というテーマの漫画。

朝永振一郎、牧野富太郎、中谷宇吉郎、湯川秀樹らが、もし「ドミトリーともきんす」に下宿していたら…?というifを描く、全4編を収録。

高野文子さんならではの、ポップでイラストチックな描画、そしてテンポの良いストーリー運びが心地よい。

目で見て楽しみ、読み込んで、さらに科学の奥深さを知ることのできる、ユニークな漫画です。

ドミトリーともきんす著者:高野文子出版社:中央公論新社発行日:2014-09-25

説得ゲーム

戸田誠二さんの短編集「説得ゲーム」。

「自殺志願者を説得したらクリア」が目的であるゲーム。その開発者を探す表題作「説得ゲーム」。

人工の脳が作り出せる世界で、脳だけ生き残った女性。彼女と相対する研究者達を通して生きる意味を描く「キオリ」。

など、深みのある5つの短編を収録。

戸田誠二作品の多くに共通するものですが、読むと「生きる」ことについて考えさせられる、考えてみたくなる内容。

時にSF風味を絡めて描かれる、ヒューマン・ドラマの数々。心に残るものがあります。

説得ゲーム (Next comics)著者:戸田 誠二出版社:宙出版発行日:2006-07-11

ストロボライト

早逝された漫画家・青山景さんの「ストロボライト」。

文学を志す大学生と、マイナー映画のヒロインだった同級生。二人の出会いとすれ違いを夜行列車に乗って回想する、という形で描く青春ストーリー。

漫画が白黒だから、というわけではなく、なぜか際立つモノクロ感が印象的な作品。作中にしっとりと流れる空気が絶妙。

青山景さんの漫画をもっと読んでみたかった!と思わざるを得ない一作です。

ストロボライト著者:青山 景出版社:太田出版発行日:

まとめ

以上、ひと味ちがう漫画を読みたいあなたへ贈る、オススメのサブカル漫画20選でした。

多種多様な漫画が発行されている現在、サブカルの線引きは難しい部分もありますが、ご紹介した漫画はいずれも風変わりな味わいを持つ作品ばかり。

読んでみると、きっと新しい発見があるでしょう。

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