漫画・アニメで眼鏡をかけているキャラクターと言えば、一昔前はマジメで勉強ができたり、優等生タイプだったり、といった形が一般的でした。
しかしマンガ文化が発達するに従って、決してステレオタイプにははまらない、メガネ着用の個性的なキャラクターが多数登場するように。
というわけで本記事では、主人公・サブキャラ問わず、劇中に登場するメガネ着用のヒロインが魅力的な漫画をピックアップ。
眼鏡橋華子の見立て
「漫画+メガネ」と言えば、絶対に外せない作品。松本救助さんの「眼鏡橋華子の見立て」。
メガネに関して「ド変態」とも言うべき執着を持つ眼鏡橋華子が、迷える子羊たちにドンピシャのメガネを選んでいく、というメガネ漫画。
とにかく目を引く、眼鏡橋華子の美麗さ。そしてメガネフェチぶり。そのズレ加減が笑いを誘います。
しかし本作の魅力は、何よりメガネそのもの。読むと、メガネの世界の奥深さを実感。笑いの中に織り込まれたメガネうんちくも面白い。
メガネをかけている人もそうでない人も、新たな地平が開けるであろう漫画です。
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あたりのキッチン!
白乃雪さんの「あたりのキッチン!」。メガネヒロインは、主人公の女子大生・辺清美。
人とコミュニケーションを取るのが超・苦手な彼女。しかし料理に対する愛情・分析力は半端ない。
その特技を活かして、街の定食屋でバイトをはじめた清美。定食屋の親子や大学の仲間、商店街の人々と人間関係を築いていく様が、笑いを絡めて描かれます。
メガネで黒髪のおさげ。外見的には至って地味な彼女ですが、物語の中で徐々に成長していく姿を見るうちに、なんだか輝いて見えてくるから不思議。
ついつい応援したくなってしまう、メガネのヒロインです。
制服DUTY
山崎童々さんの「制服DUTY」全3巻。遺伝子改変された「選ばれた女の子」たちが、国家の諜報戦を絡めてバトルする、SFアクション漫画。
メガネのヒロインは、主人公・霧島星埜(きりしまほしの)。都市部に埋め込まれた磁力を利用して、超人的な運動能力を発揮。国家敵対勢力の諜報員を撃破します。
一見、キリリとしている霧島。しかしその中身は意外とすっとぼけw。カッコよさと、憎めない愛らしさを持つ、ユニークなキャラクターです。
「制服DUTY」の物語は、ちょっと荒い部分がありつつも、なかなか見どころのある漫画。安瀬・研原ら霧島の仲間や、ケレン味あふれるバトルなど、カッコいいアクションが詰まりまくっています。
大砲とスタンプ Guns and Stamps
メガネをかけているキャラクターと言えば、男女問わずマジメで、事務系に強いイメージがあります(偏見?)。
そんな事務系キャラクターの代表格にして、主役をも勤めるのが、速水螺旋人さん描く「大砲とスタンプ Guns and Stamps」のマルチナ。
軍の物流を担う裏方的な兵站部において、「責任問題です!」が口癖のマルチナが、事務屋ならではの能力を発揮して大活躍します。
一般の兵士からは、「紙の兵隊」と揶揄もされる兵站部。その中でやがて、戦争の真実を目の当たりにしていくマルチナ。コミカルでシニカルな物語に注目。
死人の声をきくがよい
ひよどり祥子さんのホラー漫画「死人の声をきくがよい」。ヒロインは主人公・岸田くんに取り憑く無言の幽霊・早川さんですが、彼女に負けない輝きを放つメガネヒロインが、オカ研部長の式野さん。
ショートカットで巨乳なメガネ美人。しかしとにかくゲスい。自分が助かるためならば平気で人を陥れ、その悪事も自分の中では美化されて良い思い出になっていく。
彼女のせいで岸田くんたちが死にそうな目にあったのは数知れず。擁護のしようがないキャラクターなのですが、作中で随一の強靭なバイタリティーを誇る人物でもあり、物語をグイグイ引っ張っていく存在。不思議と憎めないのが、彼女の魅力です。友達になりたくはないけどね(笑)。
それでも町は廻っている
女子高生・歩鳥を中心に、ゆるやかな笑いを描くコメディ「それでも町は廻っている」。全16巻完結。
「それ町」のメガネヒロインと言えば…そう、辰野俊子。通称「タッツン」です。ボケまくる歩鳥の、良いツッコミ役。
ロングヘアー+メガネで、理知的な雰囲気を醸し出しつつ、特技が卓球という意外な一面も持つ美少女。
しかし紺先輩の登場とともに、一気にサブヒロインの座を持っていかれました(笑)。
同じメイド喫茶でバイトする歩鳥とは、微妙な友人関係。ですが、最終16巻では意外な友情を読者に披露。世のメガネ好きのハートをがっちり掴んだ、に違いない。
響~小説家になる方法~
冒頭でステレオタイプなメガネヒロインについて触れましたが、その対極にいると言っていいでしょう。「響~小説家になる方法~」の主人公・響。
高校一年生にして大型文学賞をセンセーショナルに受賞する、超天才とも言える小説センスを持つ彼女。
と同時に、自分の理念に反するものには決して屈しない、狂気をもはらんだ鉄の意志を持つ人物でもあります。
作中では「響無双」とでも言うべき快進撃を続け、その理力と暴力の行使はとどまるところを知りません。
さて、彼女は果たしてどこに行き着くのか。異色中の異色なメガネ少女。
サマータイムレンダ
離島で繰り広げられる謎の「影」との戦いを、タイム・ループを絡めて描くSFサスペンス・ホラー「サマータイムレンダ」。
登場するメガネ美女は、主人公・慎平の協力者となる作家・南雲竜之介。黒縁メガネをかけた端正な顔立ちは、常に無表情。
しかしGカップをHカップに間違えられて激怒するという、お茶目な一面もw。
そんな南雲は、謎だらけの物語において、核心に迫る鍵を持っている重要な人物。特に3巻では全編に渡って大活躍。その勇姿を堪能できます。
「サマータイムレンダ」は3巻にしてますます謎が深まり、その中で重要な役割を果たしつつ、しかし自身も謎を持つ彼女。さらなる活躍に期待。
バタフライ・ストレージ
安堂維子里さんの「バタフライ・ストレージ」。人が死ぬとその肉体は朽ち果て、魂が「蝶」となる世界を描くSFアクション漫画。
蝶を保護する事を目的とした死局の特殊補蝶班。メガネヒロインは、そのメンバーの一人・佐川初音(28)。
銃器も扱うが、得意分野は接近戦。肘・膝・両手に装備したスタン系の武器で、蝶を狙うテロリストをバッタバッタとなぎ倒します。
外見は優しげなお姉さん風ですが、しかしてその中身はドS。私生活でもハードなアクションを繰り広げる(笑)。そしてその身には、複雑な過去が…?
開田さんの怪談
木々津克久さんの「開田さんの怪談」。メガネのヒロインは、もちろん主人公の開田さん。
前髪パッツン、黒髪のロングヘアーで、フレームの細いメガネをかけている彼女。一見優等生で、中身もそれに違わぬもの。
しかしてその実態は、大の怖い話好き。というか、教室で隣に座る生瀬くんを怪談でビビらせることに喜びを感じる、Sっ気の強い女子。
「ではお耳拝借―」と開田さんが語り始めたら、要注意。
紅のメリーポピンズ
本記事紹介のメガネヒロインの中でも、トップクラスの上品さを湛える「紅のメリーポピンズ」主人公、吏糸双葉(りいと・ふたば)。
その正体は、世界で10人いないと言われる「スーパーナニー」。ナニ―とは、母親に替わって子育てをする女性を指します。
「教育は環境ではございません。人ですわ」がモットーの双葉さん。日英のハーフでその所作から、隠しきれない上品さが漂います。
が!実は故あって国際指名手配中(笑)。逃亡の身でありながら、出会う家庭で子育てに関わる彼女。ユニークな活躍を見せてくれます。
すみれファンファーレ
松島直子さんの「すみれファンファーレ」全6巻。
主人公であるすみれちゃんは、ちょっと大きめのメガネが似合う小学四年生。
好奇心旺盛、いろんなことに一生懸命取り組む彼女を見ていると、なんだか自分もがんばろう!という気になってくるから不思議。
ユニークな目線で、メガネを通して見たものを読者に伝えてくれるすみれちゃん。そんな彼女と周囲の人々の、温かく心地よい関係が、安心感を生み出す作品です。
ハルはめぐりて
森泉岳土さんの「ハルはめぐりて」に登場の中学生・ハル。
黒縁メガネとうしろでまとめたロング・ヘアー、そして何より、笑顔がステキなヒロイン。
森泉さんの短編集「祈りと署名」に収録の連作「ハルはきにけり」にて登場した彼女。「ハルはめぐりて」では、少し成長した彼女がアジアの国々を訪ね歩く姿が描かれます。
アジアの景色と新たな出会いに、いつもニコニコ笑顔のハル。彼女を見ていると、なんだか読み手自身も、アジアの国にいるような。そんな不思議な感覚を味あわせてくれます。
まとめ
以上、眼鏡好きに贈る、メガネをかけてる女性が魅力的な漫画でした。
一口に「メガネのヒロイン」と言っても、いろんなパターンがいて面白い。メガネも個性の一つ、ですね。
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