紙の漫画を発売日に購入したのなんて、いつ以来だろうか…。
というわけで本日購入&読了、浦沢直樹+長崎尚志「MASTERキートン Reマスター」です。「MASTERキートン」最終巻(18巻)は1994年に初版を買ったので、実に20年ぶりのキートン新刊購入。感無量です。
しかも豪華版の方…!お金ないのに…!
2012年から不定期連載されていたものが単行本になったとのこと。私はビッグコミックオリジナルは読んでいないので初見です。全8編収録。
以下、感想など。ネタバレ無しです。
感想
表紙を見てもお分かりの通り、白髪まじりのキートン先生。飄々とした雰囲気は前作のまま。少し痩せたかな。
各話のストーリーは歴史や社会情勢と密接に絡み、う~ん、これぞMASTERキートン!なクオリティです。
しかしこの「20年後のキートン」。多少のパワーダウン(肉体的に)をしつつも、20年という時を経て、成熟した一人の男になっているのではないか。
そんなことを期待していましたが、相変わらずのキートン先生でした(笑)。
お人好しで人間くさく、考古学に静かな情熱を燃やしつつも、元SASの教官として体を張ったアクションをこなす大人のヒーロー。
多少の外観の違いはあれど、「Reマスター」でも根は変わらず、ですね。むしろちょっと軽くなっているような気もします。
そして本書後半になるに従って、徐々に「20年の時を経たキートン」が見えてきます。
父親として娘を思うキートン。若きSAS時代の仲間を通して照らしだされる、大人になったキートン。そして学問の壁に悩むキートン…。
自分の何となくイメージしていた、新しい「MASTERキートン」に近づいてきたようで、とても嬉しく感じました。
思えば前作終了から約20年、書き手の方も何となく探りさぐり、新しいキートン像を作り上げていったのかな、と勝手に思っています。
本書は特にナンバリングはされていませんが、内容的にはまだまだ終わったわけでは無さそう。続編は不明ですが、新しいキートンのゴールに期待がふくらみます。
ふと振り返ると、私も前作のキートンと同じぐらいの歳になりました。が、また一気に20年抜かれてしまいました(むしろ百合子と同じぐらい?)。
「達人(マスター)」とは程遠い自分ですが、いつの日かキートン先生のようなマスターになれるだろうか…?
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