ホラー・オカルト漫画。おもしろくてマジ怖な本気のおすすめ15選

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怖いもの見たさでついつい読んでしまうホラー・オカルト漫画。

見たい!見たくないけど…!やっぱり見たい!

そんなホラー漫画ファンにオススメの、怖くて面白い漫画まとめです。

本記事で紹介しているホラー漫画は、心霊や妖怪・魔といったものを描く作品が多め。切った貼った系の漫画は少ないので、安心して(?)怖がってください。

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百鬼夜行抄

百鬼夜行抄(1) (Nemuki+コミックス)今市子:朝日新聞出版

「Nemuki+(ネムキプラス)」にて、20年以上連載が続いているホラー漫画、今市子さんの「百鬼夜行抄」。

今は亡き、強大な霊感を持っていた小説家・蝸牛(かぎゅう)。その血を色濃く引く孫・飯島律。律の従姉妹である、司と晶(二人とも女性)。そして蝸牛との契約により、律を守る式神・青嵐(あおあらし)。

主人公・律を中心とした飯島家をメインに、異様に霊感が強い飯島家に集う「魔」に関わる出来事が、「百鬼夜行抄」では描かれます。積極的に退魔をする陰陽師ものではなく、魔に関わってしまう日常、といった感じ。

怖さの中にも日常感があり、読みやすいホラー漫画。が!油断してると、心底怖い話がぶっこまれてくるので侮れない。箱庭に住まう人食い鬼が現実化する「人喰いの庭」とか、最強に怖い。


[今市子 著 朝日新聞出版「百鬼夜行抄」文庫版1巻より引用]

でも「百鬼夜行抄」の魅力は、練り込まれた各話のストーリーもさながら、やはり飯島一族や青嵐たち物の怪のキャラクターにあります。

蝸牛の不手際により死んでしまった、律の父親。その体に住まい、契約により律を守る青嵐。律とは不思議な縁でつながっている、年上の美しい従姉妹・司。

彼ら飯島家が出会う、恐ろしくもおかしみのある出来事をゆるりと楽しむのが、「百鬼夜行抄」の醍醐味です。

魔法使いの娘

魔法使いの娘(1) (ウィングス・コミックス)那州 雪絵:新書館

那州雪絵さんの「魔法使いの娘」。「魔法使い」は陰陽師の比喩。主人公は、最強の陰陽師・鈴の木無山を義父にもつ高校生・初音(作中で高校は卒業)。

彼女が無山の弟子・兵吾と、無山の式神である小八汰とともに、霊や妖怪の関連した怪奇現象に巻き込まれる様が、時にコミカルに、時におそろしく描かれるホラーストーリー。

那州雪絵「魔法使いの娘」
[那州雪絵 著 新書館「魔法使いの娘」7巻より引用]

そして物語の進行とともに、その出生にまつわる秘密が徐々に明らかになっていきます。全8巻で完結済み。

魔法使いの娘ニ非ズ

魔法使いの娘ニ非ズ(1) (ウィングス・コミックス)那州雪絵:新書館

そして少し成長した初音自身が陰陽師となり、兵吾をパートナーとして活躍する物語が、続編「魔法使いの娘ニ非ズ」。全7巻完結済み。

「魔法使いの娘」「魔法使いの娘ニ非ズ」両作とも、各話は基本1~2話完結。シリーズの魅力は、長編ストーリーと恐怖要素、ともにクオリティの高いオカルト漫画であること。


[那州雪絵 著 新書館「魔法使いの娘ニ非ズ」1巻より引用]

個性あふれるキャラクターたちが、ユーモラスな話、後味悪い話など、バラエティ豊かなホラーストーリーで活躍。また初音と無山の関係を描く全体的な物語も読み応えあり。

那州雪絵さんの絵柄はサラリと親しみやすいので、怖い話、おどろおどろしい絵が苦手な人でも楽しく読めるでしょう。多くの人に読んで欲しい漫画です。

ホラー漫画の枠にとどまらず、ストーリー漫画としても秀逸な作品。初音と兵吾、二人の物語がどのような結末を迎えたか、ぜひご覧になってください。オススメです。

猫で語る怪異

猫で語る怪異(1) (HONKOWAコミックス)TONO:朝日新聞出版

実話をもとにした恐怖体験のエッセイコミック、TONOさんの「猫で語る怪異」。

「猫の怖い話」じゃなくって、「登場人物の姿が猫」であるのが、「猫で語る怪異」の特徴。作者のTONOさんが、キャラクターを猫に置き換えたら怖い人も読みやすいかな?と考えて「猫で語る怪異」になったそうです。

というわけで、作中に登場するTONOさん自身以外は、人物は基本的に猫の姿。大変マイルドなホラー漫画…

かと思いきや、話そのものがめちゃくちゃ怖い!

TONO「猫で語る怪異」
[TONO著 朝日新聞出版「猫で語る怪異」1巻より引用]

実体験を元にしたオーソドックスな怪談話が中心なのですが、どの話もひねりが効いて、いや、効きすぎている!結局、脳内で人間に置き換えてしまうので、二重に怖い(笑)。ホラー漫画好き・怪談好きも納得の怖さを持つホラー漫画。マジ怖。

さんかく窓の外側は夜

さんかく窓の外側は夜 1 (クロフネコミックス)ヤマシタトモコ:リブレ

ヤマシタトモコさん描くホラー漫画「さんかく窓の外側は夜」。

書店員・三角(みかど)と除霊師・冷川(ひやかわ)のコンビが、ちょっとイヤンな空気を漂わせつつも様々な除霊案件に関わり、深み(いろんな意味で)にはまっていく、というオカルト恐怖漫画。

BL要素も少しありますが、直接的な表現はほとんどなく、コミカルなやり取りの小道具的扱い。私もBLはそこまで得意ではないのですが、普通に読めるレベルです。ノンケも安心。

ヤマシタトモコさんらしい、軽妙でユーモアあふれる会話劇が、「さんかく窓の外側は夜」の大きな魅力。しかしその空気に安心していると、ショッキングなホラーシーンで多大なダメージを受けること必至。


[ヤマシタトモコ 著 リブレ「さんかく窓の外側は夜」1巻より引用]

この漫画、作中で描かれるホラー描写が本当に怖いんですよ…。

しかし怖いとわかっていてもページをめくりたくなるおもしろさがあります。いろいろな謎・サスペンス要素もあり、深みのあるストーリーも魅力的なホラー漫画。

顔を見るな

顔を見るな (ヤングキングコミックス)高港基資:少年画報社

ホラー漫画シリーズ「恐之本」の作者・高港基資さんの全1巻ホラー漫画「顔を見るな」。表題作である「顔を見るな」ほか、都市伝説風の恐怖話や、心霊・怪奇現象を主題とした作品など、恐怖の詰まった全9編を収録しています。

中古車の安さには理由があった!(「安い車」)

霊感少女の身に起きた謎の怪現象とは…。(「天井のおばあさん」)

といった、とてもオーソドックスな「怖い話」。ですが、ベーシックであるからこそゾッとする怖さが際立ちます。

高港基資「顔を見るな」
[高港基資 著 少年画報社「顔を見るな」より引用]

昔なつかしい「あなたの知らない世界」のような、背筋がゾクリとする恐怖を味わえるホラー漫画集です。

妖怪ハンター

妖怪ハンター 1 地の巻 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)諸星大二郎:集英社

諸星大二郎先生の代表作の一つ、「妖怪ハンター」シリーズ。

「妖怪ハンター」、なんていうと少年漫画っぽいですが(※もともとは少年ジャンプ連載)、描かれる物語は、重厚にして実におどろおどろしい。

主人公は、「妖怪ハンター」と呼ばれる異端の考古学者・稗田礼二郎。彼が行く先々で日本古来の「魔」に関わっていく、というオカルト・ホラーです。

このシリーズの大きな特徴は、稗田が怪奇現象を積極的に解決するのではなく、語り部・傍観者的な立場である、ということ。それゆえ、一般的な退魔ホラーとは一味違う風味。

阿部寛主演映画「奇談」の原作で、「ぱらいそさいくだ!」でも有名な「生命の木」は必見。「妖怪ハンター」シリーズの醍醐味が集約されている一作です。


[諸星大二郎 著 集英社「妖怪ハンター 1 地の巻」より引用]

その他、再現した祭りで災いが起きる「闇の客人(やみのまろうど)」、人の願いを叶える謎の穴「蟻地獄」、神隠しにあった少女の謎「天神さま」などがおすすめ。どれも安定した怖さを持つ短編です。

シリーズでは他に、「稗田の教え子」として登場する潮(うしお)と渚が主人公の話や、「天孫降臨」シリーズで登場した薫と末加など、若者たちが活躍する話もあり。

「妖怪ハンター」シリーズも2000年以降、長編「魔障ヶ岳」や稗田の教え子たちが活躍する「夢見村にて」など、ゆるゆると新作が発表されています。

諸星先生には生ある限り、「妖怪ハンター」シリーズの新作を描いていただきたい。

伊藤潤二自選傑作集

伊藤潤二自選傑作集 (朝日コミックス)伊藤潤二:朝日新聞出版

ホラー漫画界の大御所・伊藤潤二氏の作品から、いいとこどりをした自薦作品集「伊藤潤二自選傑作集」。伊藤氏自身の解説の付いた9編と、書き下ろしの1編を収録しています。

本書で名作「首吊り気球」を久しぶりに再読しましたが、これぞ伊藤潤二!な独特の世界観は、いつ見ても怖おもしろい。

怖い漫画って、怖がらそうとしてすべってる時がありますが、伊藤氏はそれをホラー漫画の領域に、絶妙なバランスで留まらせています(意図的にギャグにしている部分もあるようですが)。

本書収録の一編「長い夢」は、特におもしろい一話。一晩に長時間の夢を見る入院患者。夜を重ねるうちに、その容姿は次第に変貌。男はやがて…。というお話。

伊藤潤二「伊藤潤二自選傑作集」
[伊藤潤二 著 朝日新聞出版「伊藤潤二自選傑作集」より引用]

伊藤氏の解説を読みましたが、クリエイターの「一つの閃きから物語を作り上げる力」を、ひしひしと感じました。

「伊藤潤二自選傑作集」では、有名な「富江」シリーズからも「画家」を収録。伊藤潤二作品に初挑戦したいという方に、まずオススメしたい単行本です。

ゴールデンゴールド

ゴールデンゴールド(1) (モーニングコミックス)堀尾省太:講談社

「刻刻」の作者・堀尾省太さんの「ゴールデンゴールド」。離島を侵食していく異形の神を描く、ホラー漫画です。

異様な表情の死体群が横たわる海辺を歩く、一人の侍。しかし彼の「目当て」は見つからない。

時は流れて現代。離島で暮らす中学生・早坂琉花は、ある日海岸で、奇妙な置物を拾う。

琉花が置物を磨き祠に祀ると、謎の「フクノカミ」が出現。それは琉花の暮らす祖母宅に居座り、やがて幸運をもたらすように。

しかしフクノカミの影響は、次第に島全体にある変化を…。

というストーリー。「フクノカミ」は、島民には「おっさん」の姿に見え、琉花を始めとした島外部から来た人間には人形に見える、という不思議な存在。

幸福をもたらす物言わぬ神。人々にもたらすのは希望か破滅か

1巻ラストで描かれる、琉花の祖母の「変化」には、ゾクリと来ました。

もののけ草紙

もののけ草紙 (壱) (ぶんか社コミックス)高橋葉介:ぶんか社

「夢幻紳士」「学校怪談」など、多くのホラー漫画を世に送り出し続ける、高橋葉介氏の「もののけ草紙」全4巻。

本書は「夢幻紳士」に登場した女性キャラクター「手の目」が主人公の、スピンオフ作品。手の目を知らなくても楽しめます。

少女時代の手の目が活躍する前半から、物語はやがて成長した彼女と、押しかけ弟子「小兎(シャオツー)」のふたり旅に。怪奇幻想的な趣で、「恐怖絵本」のような世界を楽しめる漫画。和テイストなホラー漫画が好きな方にオススメ。

涅槃姫みどろ

涅槃姫みどろ 1 (少年チャンピオン・コミックス)大西 祥平:秋田書店

絶版漫画で恐縮ですが、少年チャンピオンで連載されていたホラー漫画「涅槃姫みどろ」。作者は大西祥平さんと中里宣さん。

赤い左目を持ち、「あなた、厄い(やくい)わね…」を決めゼリフとするミステリアスな少女(?)・みどろが主人公の、ブラック・オムニバス。

形式としては「アウターゾーン」や「笑ゥせぇるすまん」が近いイメージ。全体的には救いのない系の話が多いのですが、ちょっとユーモラスなみどろさんにクスリと来ます。

残念ながら絶賛絶版中ですので、読みたい方はAmazonもしくは秋田書店に電子化の要望を送ってみては。面白い漫画なのでこのまま埋もれさすには惜しい。

おとろし

おとろし (チャンピオンREDコミックス)カラスヤサトシ:秋田書店

カラスヤサトシさんの「おとろし」。昔話風な怖い話から、現代の恐怖話まで。各話6Pの短編を計24編収録。「この世 / あの世」「善 / 悪」「夢 / うつつ」といった、表裏一体の世界を描いたショート・ホラー漫画。


[カラスヤサトシ 著 秋田書店「おとろし」より引用]

マムシを容易に捕らえるマムシ手を持つ老人の妄執、「マムシデ」。

廃村にある祖母の生家に異常な気持ちを抱く女性、「想い」。

などなど、いずれも人間の「心の闇」が垣間見えて怖い。

この漫画を特に評価したいのは、24編全てで「恐怖」が追求されているところ。ちょっと笑えたり、泣けたりといった、中途半端なお茶濁しはありません。「怖さ」を純粋に楽しみたい人に、ぜひ読んでいただきたいホラー漫画。

りんたとさじ

りんたとさじオガツカヅオ:朝日新聞出版

「ネムキ」(現在はNemuki+(ネムキプラス))で掲載されていたホラー漫画。オガツカヅオさんの「りんたとさじ」。

心霊系の事件に関わる「リン太」と、リン太の彼女「さじ(佐藤順子)」の二人を中心に描かれる、一話完結の恐怖短編集。

オガツカヅオ「りんたとさじ」
[オガツカヅオ 著 朝日新聞出版「りんたとさじ」より引用]

リン太とさじの参加する学園祭。車いすの少女とその両親が二人の前に。両親は「娘と一緒に映画を見て欲しい」とさじにお願いするが―、という「傘の人」。「りんたとさじ」で個人的に一番怖かった一編。

絵柄もホラーの雰囲気を良く醸しだいていて、手軽に読める1巻完結の恐怖漫画としてオススメです。「黒い虫」が出て来る話もあるので、苦手な人はご注意を。

鬼談百景

鬼談百景 (単行本コミックス)漆原 ミチ:KADOKAWA / 角川書店

小野不由美氏の同名原作「鬼談百景」の99編から、13編を厳選してコミック化した漫画版「鬼談百景」。「13」という数はやっぱり狙っているんでしょう。

漫画化にあたっては、「よるくも」の漆原ミチ氏が作画を担当。小野氏の原作小説が、漆原氏のなめらかな線で昏く、ねっとりと描かれます。

百物語の雰囲気を活かした正当なホラー漫画。小説「鬼談百景」もあわせて読むと、より恐怖感が味わえます。

鬼を飼う

鬼を飼う(1) (ヤングキングコミックス)吉川景都:少年画報社

舞台は昭和7年の東京。学生である鷹名と司は、金髪の少女アリス、そして怪しげな奇獣商・四王天に出会う。

四王天が彼らに見せたものは、カゴに入った「鬼」。四王天は二人に持ちかける。

「鬼を飼ってみるか?」

YOUNG KING アワーズで連載中の漫画、吉川景都さんの「鬼を飼う」。

いや、これはそこまで怖くない漫画(今のところ)なのですが、妖怪や魔を描く漫画としておもしろい作品

一巻のラスト近辺では、四王天に敵対?する特高警察の一部隊なども登場。活劇の様相を呈しつつも、自らの心の暗部に気づいた鷹名。

四王天・アリスの謎も、これから描かれるであろう昏き世界を予感させて、続きが気になります。

まとめ

以上、怖いけど!おっかなびっくりページをめくる手がとまらなくなる、おすすめの怖い漫画(妖怪や心霊中心)のご紹介でした。

上記の漫画は、比較的ショッキングな描写に頼らない漫画。より幅広い世代に楽しんでいただけるのではないでしょうか。

恐怖系の漫画っておっかなびっくり読みつつも、ついついその面白さにはまってしまいますよね。お部屋の明かりを落としてお楽しみください。

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