ホラー漫画「裏バイト:逃亡禁止」―訳あり高給バイトの恐怖描くオカルト・ホラー

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時給ン万円、一案件ン百万円…。異常な高給が支払われる裏バイトには、やっぱり「裏」がある

田口翔太郎さんの「裏バイト:逃亡禁止」。2020年11月現在、2巻まで刊行、以下続刊。

訳あってお金が必要な二人の女性が、危険と知りつつも裏バイトに関わり、恐怖の体験をする様子が描かれるオカルト・ホラー漫画です。

上は単行本ではなく、単話版のカバー。見てると何だか感覚が狂って不安になってくるこのイラスト、インパクトがあって好きなのよね。

「裏バイト:逃亡禁止」感想

あらすじ

森のリゾートレストランの住み込みバイト募集。その【時給】はなんと【15,000円】。

いかにも怪しげなそのバイトに募集してきたのは、白浜和美(しらはま・なごみ)と黒領ユメ(こくりょう・ゆめ)。和美は覚えがないが、ユメは和美と面識がある様子。

気さくなオーナーの下で、忙しいが至って普通の接客仕事をこなす二人。しかしこの仕事でこの金額はありえない、と言う和美は、ユメに問いかける。

「何かウラがあると思わない?」

そしてその夜から、森の中を一人さまよい、異常な形相をした女性に出会う、という不思議な夢を見るようになる和美。

一方のユメも異変を感じたのか、青ざめた顔で一人ブツブツとつぶやく。

「くさいくさいくさいくさいくさいくさいくさいくさいくさいくさいくさいくさいくさいくさいくさいくさいくさいくさいくさい…」

怪しすぎる裏バイト

…以上が第一話「ホールスタッフ」の序盤のあらすじ。

まあ、なんやかやで恐怖の体験から脱出した二人は、実は中学の同級生だった、という関係(和美は忘れてた)。

好奇心旺盛で物怖じしない和美と、嫌な予兆が「匂い」となって表れるユメ。

それぞれの事情でともにお金が必要な二人は、互いの持ち味を活かして「ハイリスクハイリターン」の裏バイトを「ローリスクハイリターン」にしよう!とコンビを組むことに。

しかし異常な高額報酬である裏バイト。何も起こらないわけがない!

以降、裏バイトに果敢に挑戦する二人が、得も言われぬ恐ろしい目に遭っていく様が描かれていきます。

裏バイト:逃亡禁止(1) (裏少年サンデーコミックス)田口翔太郎:小学館

第一話の最後までは、小学館のマンガアプリ「マンガワン」でも無料で読めます。

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いい感じのB級ホラー感

「裏バイト:逃亡禁止」1巻は、森のレストランでの恐怖を描く第一話「ホールスタッフ」ほか、

  • いわくつきのビルでの深夜警備。その七階には何かが…「ビル警備員」
  • 2日後の15時までに「鞄」を届けろ。ただし絶対に中身は見るな。…「個人向け配送業」
  • 謎の投薬バイト。報酬は1週間で三百万、「扉」を開ければさらに三百万。…「治験」

の計4編を収録。題材からして「いかにも」なオカルト・ホラー感あり

ホラー漫画ファン、こういうの好きじゃないですか?私は大好きです(笑)。

そんなベタなホラー・ネタながら、話ごとに風味づけも微妙に異なり、展開の読めないつくり。

ちょっと荒い感じの作画と、絶妙な雰囲気の相乗効果で、最後までドキドキが持続。得体のしれない不安・恐れ・不条理の詰まった、いい感じの「B級ホラー感」があります。

4話の中で特に気に入ったのは「個人向け配送業」。鞄を指定期日までに届けるだけ。ただそれだけの仕事。

しかし行く先々でなぜか、人々が鞄を奪おうとする。果たしてその中身は…?というストーリー。全編に漂う、得体のしれない恐怖が、ゾワゾワする。

ユニークな裏バイト・コンビ

特有のB級ホラー感に新鮮味を演出しているのが、「裏バイト」という今風な設定

犯罪絡みで使われたりもする言葉ですが、本作では謎の、というか、「絶対に裏のある高額報酬な闇仕事」を指すそれ。妙な怪しさ・リアルさ、そして怖さを感じさせます。

その裏バイトにコンビで応募する、ユニークな主人公コンビ。イケイケで行動力のある和美と、「クサッ」と危険を察知して慎重に恐怖回避をするユメ。

一見タイプの違う二人ですが、実は根っこで互いを認めあっていたり。二人が回を追うごとに良いコンビとなっていく過程にも、ホラーとはまた別のおもしろさがあります。

しかし、命の危険があるとわかっていても、お金が必要なゆえに裏バイトに手を出さざるを得ない二人。

その「逃げ出したいけど逃げられない」気持ちが伝播するのか、ページをめくるたびに、何だか読み手も追い詰められている気分に

「バイト」という身近な設定、そして二人への同調が、奇妙なヴァーチャル感を生み出し、恐怖を増幅させるという構造が、本作の魅力。

そんな二人はどうしてお金が必要なのか?は、今のところ謎。おいおい明かされていくのか、それが恐怖展開となっていくのか、気になるところです。

彼女たちには明るい未来が待っていて欲しいのですが、恐ろしい目に遭えば遭うほどホラーとしては面白いので、もっとひどい目に遭って欲しいものです(オイ)。

まとめ

以上、田口翔太郎さんのオカルト・ホラー漫画「裏バイト:逃亡禁止」感想でした。

独特のホラー風味を持つ本作、グロ成分は控え目なので、苦手な方でも楽しめるんじゃないかな、と思います(※個人的感覚です)。

なお1巻に未収録+現在連載進行中のエピソードは、「人形供養編」「自然保護監視員編」「助勤巫女編」。

マンガワンで先読みしていますが、これらも「いかにも」という感じのホラー・エピソードで、絶妙な怖おもしろさ。単行本化が待てない!という方はアプリをチェックしてみてください。

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「裏バイト:逃亡禁止」2巻感想

「裏バイト:逃亡禁止」、2020年11月に2巻が刊行されました!

  • 人形供養(泊まり込みの人形供養)
  • 自然保護監視員(雪山リゾートの監視員)
  • 助勤巫女(離島の巫女バイト)
  • 水族館スタッフ(水族館のバックヤードツアー要員)

の4シリーズを収録。

「人形」とか「巫女」とか、ホラー・オカルト系の漫画としては定番のジャンル。が、それが「裏バイト」という新要素と結びついて、これまでのホラー漫画には無い読後感。怖面白い!です。

「水族館スタッフ」では、和美のちょっとおマヌケな後輩・橙(だいだい)が登場。これがまたいい味出してる新キャラクターなのですが、準レギュラーとしての今後の活躍が楽しみ。

そして1~2巻を通して、数々の裏バイトをこなしてきたユメと和美。生還率の高さから業界で話題になってきていて、バディ希望も増えてきている、という「裏バイト事情」が面白いw。

3巻で彼女たちが出会うであろう、さらなる恐怖・怪異にも期待。

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