海底火山の噴火とともに目覚めたのは、地球の命運を握る少年だった―!
地球の破壊をめぐって巨大メカが激突する、横山光輝さん描く迫力のSFアクション漫画『マーズ』全5巻。「予想外の結末」がインパクトあり過ぎ!な作品です。
以下、『マーズ』の主なあらすじや見どころなどをご紹介します。
『マーズ』あらすじ
はるか昔、好戦的な地球人がやがて宇宙の驚異となることを恐れた宇宙人は、少年・マーズと6人の人造人間を地球に配置。地球の文明が発達し過ぎた時、目覚めた彼らが地球を滅ぼすようにセットする。
しかし海底火山の噴火により、百年早く目覚めてしまったマーズ。その影響で、本来の役目を記憶から喪失してしまっていた。
その頃6人の人造人間たちも、マーズの目覚めを察知。しかし異変に気づき彼に接触、地球破壊を実行するよう促す。
だが地球人の優しさに触れ、邪悪さを感じられなかったマーズは、地球破壊を拒否。「六神体」を操り襲い来る人造人間たちに、巨大ロボ「ガイアー」で対抗するが…?
※横山光輝さんの『マーズ』は、主要な電子書籍ストアではebookjapanでの配信となっています。
『マーズ』のココが面白い!
迫力の巨大メカ・バトル
「地球を守る超能力少年 VS 地球を滅ぼす6人」という、ユニークな構造を取る巨大ロボット漫画『マーズ』。
横山光輝さんの別作品『バビル2世』とも通ずる雰囲気を持ちますが、「巨大メカ同士のバトルが中心」「迫る地球破壊の危機」が、本作ならではの特徴です。
マーズとガイア―に次々と挑んでくる、6人の人造人間と「六神体」。しかしガイア―は六神体の頂点にあるような存在なので、基本的に彼らはガイア―に勝てない。
ではなぜ彼らは無謀な戦いを仕掛けるのか?
そこには「ある秘密」があり、それが『マーズ』という物語の大きなスリル感に繋がっています。
地球破壊ロジックが生み出すスリル
では「六神体がガイアーに挑み続ける理由」とは何なのか?
そもそも宇宙人は、地球を破壊するためにマーズたちを設置したわけですが、その方法は「体内に超強力な爆弾を抱えるガイアーを爆発させる」こと。
そのガイアー爆発を実行するためには、下記のケースが存在します。
- マーズがガイアーに命令
- マーズが死ぬ
- ガイアーが破壊される
- 六神体全てが破壊される
しかしマーズが1~3のケースを拒否。そのため6人はマーズの命、またはガイアーの破壊を狙い、戦いを仕掛けてきます。
もちろん前述の理由で、六神体がガイアーに勝つことは難しい。しかしそれでも構わないのは、4のケースによっても地球破壊が引き起こされるため。
つまりどう転んでもマーズの敗北は必至…!
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地球の命運は?衝撃のラストへ
というわけで自分が死んでも、ガイア―が破壊されても、または敵を全て倒しても、地球崩壊は免れない。
そんな「絶対確実な地球破壊へのロジック」を覆し、マーズは地球を守ることが出来るのか…?緊迫感あふれる戦いが、迫力の巨大メカ・バトルとともに展開されていきます。
そしてマーズの孤独な戦いは、やがて結末を迎えることに。が、その内容が非常に衝撃的!
「え?そうなん?」と思わずにはいられないそのラストは、今読んでも大きなインパクトがあります。
『マーズ』は巨大ロボットものやヒーローものが全盛だった当時の作品。ですが決して、勧善懲悪な内容ではありません。
人間の闘争本能・野蛮さや、太平洋戦争の悲惨さ、そして当時の米ソ冷戦を危惧するような横山光輝さんのメッセージを、物語の根底に含んでいます。
そんなバックグラウンドを思いながら読むと、その結末に一層の奥深さを感じるでしょう。
感想・レビューまとめ
以上、横山光輝さんのSF漫画『マーズ』感想・レビューでした。ネタバレ無しで読むと味わい深さ倍増!衝撃の結末をぜひ本編でお楽しみください。
ebookjapanでは他にも『三国志』『項羽と劉邦』『時の行者』などの横山光輝マンガが配信中。『マーズ』とあわせてどうぞ。
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