だいたい1分でサクッと読める!漫画『邪神の弁当屋さん』レビュー。
北の国の城下町で、「一日一善」をモットーとする弁当屋・レイニー。その正体は、実りと死を司る神・ソランジュ。
戦争の原因となった罰として、創造主より「人間として謹慎」を命じられた彼女。神の力を取り戻すために、今日も善行を積む=人のためにおいしい弁当を作る!
…という、タイトル通り「邪神がお弁当屋さんをする」ファンタジー・ストーリー。が、主人公が「邪神」であることが、独特の味付け(「弁当」だけに)。
物語の基本は、レイニーと城に勤める謹厳実直な青年・ライラックとの交流。
「(人間との)隙間を埋める」ように丁寧に弁当を作るレイニーと、その魅力にハマっていくライラック。ふたりの微妙な距離感に、思わずほっこり。
そのほっこり加減と対象的なのが、交流の合間で見せる、レイニーの「神(邪神)としての顔」。
普段は人間以上に人間らしく振る舞うレイニー。彼女が時折見せる「人間より高位の存在」としての所作に、ドキッとするような畏怖ないし戦慄が…!
物語の進行とともに明らかになる、レイニーとライラックの浅からぬ因縁も気になるところ。ほんのり滲むダークな風味が良いスパイス、注目のファンタジー漫画です。
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