「統計学」。ちょっとおもしろそうだったので、思わずポチッてしまったのがこちら。「マンガでわかる統計学入門」です。
著者は神戸大学大学院教授の滝川好夫氏。漫画はイラストレーターのkyata氏が担当しています。
今風な、前髪パッツンの女子が決めポーズを取っている表紙。本屋で買うには少し気恥ずかしさを感じるけど、電子書籍だったら大丈夫!(笑)ちなみに抱いている猫はまったくでてきません。
概要
「マンガでわかる統計学入門」は全10章。
内容は下記の通り。
- 第1章:統計学とは?データを分析するとは?
- 第2章:データの特徴を視覚的に明らかにする度数分布表とヒストグラム
- 第3章:データを客観的に分析する指標 平均値・分散・標準偏差
- 第4章:推測統計学と記述統計学、そして確率の話
- 第5章:正規分布で将来を予測する
- 第6章:標本から母集団を推定する
- 第7章:母集団の推定方法 点推定と区間推定
- 第8章:仮説検定 仮説を採用するか棄却するかを決める
- 第9章:仮説検定の方法 片側検定と両側検定
- 第10章:統計学修了試験
本書の登場人物は長女・月見野ユリ(証券会社勤務)、次女・月見野マキ(私立大3年)、三女・月見野ナナ(私立高3年)の三姉妹。
女子大生である次女・マキの統計学単位取得のために、ユリが統計学の初歩をレクチャー。
そこにナナがツッコミを入れる、というスタイル。
「マンガでわかる統計学入門」感想・レビュー
統計学に縁遠い人でも、「ヒストグラム」「標準偏差」「正規分布」みたいな単語は耳にしたことがあるんじゃないでしょうか。
この「マンガでわかる統計学入門」を読むにはそんなレベルで充分。だって入門書なんですから。
ざっと一通り読みましたが、漫画パートの充実さにびっくりしました。
ちゃんと漫画の中で統計学を説明してる!
いや、「マンガでわかる◯◯」って、さわりだけ漫画で、あとずっと文章だったり。
漫画パート(短い)・文章パート(長い)・漫画パート(短い)・以下繰り返し…、みたいな体裁の本も多いじゃないですか。
専門的な内容も多いので致し方ないところもあるんですが。
でも本書は統計学の何たるかを漫画のストーリーの中でうまく説明。
しかもそれがわかりやすい!
特に統計学の基礎を扱った序盤は、統計学初心者の私でもすんなり頭に入ってくる内容。
またしっかり者の長女、体育会系でちょっとおバカな次女、天才肌でツッコミ上手な三女と、キャラクター設定がしっかりしているので、漫画としても面白い。
作画担当・kyataさん描くキャラクターたちも表情豊か、絵のクオリティも文句なし。
普通に漫画として楽しい作品です。
さすがに計算式が増えてくる後半は文章も多くなってきますが、それでも漫画に手を抜いていないところが好感を持てます。
これは良い本でした。
まとめ
以上、「マンガでわかる統計学入門」感想・レビューでした。
統計学のド素人にもかかわらず思わず手を出してしまった本ですが、予想以上の良書で満足。
統計学を学びはじめた現役の学生さんだけでなく、統計学に興味があるけど何から読んだらいいかわからない、という方にもおすすめ。
漫画で楽しく読める学習入門書ですよ。
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