学園もの漫画漫画感想・レビュー

漫画レビュー『ふつうの軽音部』普通じゃない!ガールズバンド・ストーリー

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憧れの軽音楽部へ入部した、音楽未経験の女子高生

予想外の「軽音ノリ」と、複雑な人間関係にとまどいながらも、やがて普通じゃない光を放っていく!

ふつうの軽音部 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

原作・クワハリさん+漫画・出内テツオさんの『ふつうの軽音部』。「普通」感を強調したタイトル&ライトな作風とは裏腹な、濃厚な青春物語を紡ぐ音楽漫画です。

連載は集英社のWeb漫画メディア「少年ジャンプ+(ジャンプラ)」で、コミックス1~7巻が刊行中(2025年7月現在)。

以下、『ふつうの軽音部』の主なあらすじや見どころをご紹介します。

『ふつうの軽音部』あらすじ

音楽未経験だが軽音部へ入部した、新・高校一年生の鳩野ちひろ

エレキギター(ちょっといいヤツ)を購入して、いざ念願の軽音ライフへ!が、憧れと現実には、ややギャップが…。

先輩から新入生まで、他の部活動とはやや異なる独特なノリに、なんとも言えないモヤモヤ感を抱く。

オマケにもともと地元民ではない彼女。コネクションが無いため、バンドを組むのも一苦労。

果たしてちひろはハードルを乗り越え、「普通の軽音部員」へと昇華できるのか…?

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『ふつうの軽音部』のココが面白い!

軽音部あるある(?)

『ふつうの軽音部』冒頭で、ついに念願のエレキギターを入手したちひろ。高校で待ちに待った、軽音部デビュー!

しかしそこで待っていたのは…

  • 新歓ライブで内輪で盛り上がる先輩たち
  • ライトに軽音部に入りたがる多数の新入生
  • ちっとも上手くならないギター
  • そもそもバンドの組み方がわからない!

などの「軽音部あるある」

ちょっと思ってたんと違う…な感じの雰囲気に、もともとの陰キャ体質も手伝って、やや乗り切れない。

ふつうの軽音部 2 (ジャンプコミックスDIGITAL)

その一方、歌や演奏が上手い同級生や、仲良しでバンドを組んだ友達も。それを複雑な気持ちで見つめる、ぼっちのちひろ。

独特の軽音部ノリに、彼女がビミョーに困惑する様子が描かれる序盤。読み手も何だかビミョーな気持ちに…(笑)。

ガールズバンド結成への道のり!

しかしやがて、ちひろにも転機が。

同じく軽音部のベーシスト・幸山厘(りん)に声をかけられ、男子二人も加えてバンド「ラチッタデッラ」を結成!

これでようやく、充実した軽音ライフが満喫できる…!

と思いきや、すったもんだあって、短期間でバンドは解散。ちひろの軽音部活動は、あえなく終わってしまうのか…?

ふつうの軽音部 3 (ジャンプコミックスDIGITAL)

と、ここからが『ふつうの軽音部』の大きな見どころ。

紆余曲折を経て、ちひろは厘、そして新たな仲間と共に、「ガールズバンド」への道を歩むことに。しかもギター&ボーカルで!

音楽初心者のちひろ、もちろんボーカルの経験などあるわけもなく、ギターの腕もまだまだ下手っぴ。

そこを、持ち前の前向きな心と地道な努力で、少しずつ前進。その過程で彼女が見せていく努力と成長が、予想外に熱い!

ちひろの心とシンクロし、読み手の心にもジワジワと湧き上がるものが。序盤のライトな雰囲気からは想像もできない、青春バンド・ストーリーに引き込まれていきます。

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ベーシスト女子の不穏な動き…

しかしこれだけなら、ホントに「普通」の高校生バンド漫画。

『ふつうの軽音部』の「普通じゃない」面白さを演出するのが、ちひろの才能をいち早く見抜いた、バンドのベーシスト・厘

ふつうの軽音部 4 (ジャンプコミックスDIGITAL)

一見おっとりだが、実はかなりの策略家。ちひろをスターダムに押し上げるべく、周囲の人間関係をつぶさに観察、コントロールしていく…。

この「青春バンド漫画」らしからぬフィクサー・厘の暗躍が、不気味で面白い!

明るく輝いていくちひろとは対極的に、鈍く輝く厘。二人の「光と闇」的なコントラストは、果たしてどこへ行き着くのか…?

濃密な人間関係が面白い!

そして物語の進行とともに、ちひろと仲間たち以外のサブキャラクター、その人間関係にも深みが出てくるのが、『ふつうの軽音部』の面白み。

部活動に熱い情熱を傾ける人もいれば、ライトなノリでテキトーかます人も。先輩後輩の楽しい上下関係もあれば、恋愛関係のいざこざもあったり…?

多彩な高校生たちが登場するのですが、誰もにいろんな意味で「思春期の高校生らしさ」が。「あ、こんな人たち、周りにもいる(いた)な…!」と感じることしきり。

彼・彼女らが織りなす複雑にして、それでいてドロドロし過ぎない、濃密な人間関係がなんとも面白い!

本筋のガールズバンド・ストーリーと相まった、等身大の高校生の青春模様に、大きな読み応えを感じます。

感想・レビューまとめ

以上、原作・クワハリさん+漫画・出内テツオさんの『ふつうの軽音部』の感想・レビューでした。

地味な音楽初心者の女子高生が、前向きに光り輝いていく心地よさと、その裏で蠢く策謀(笑)が、なんともユニークな軽音ストーリー。

読む前の想像を大きく超えた、ふつうじゃない!読み応えのある、異色の青春音楽漫画です。

ふつうの軽音部 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

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