ちょっとエッチな個人授業が帰ってきた!ズボラな少年のために、ルナ先生が文字通り「一肌脱いで」生活指導…?
昭和時代に連載、人気を博した「伝説のお色気漫画」が、なんと令和に大復活!原作・上村純子さん+漫画・”ぼーかん”さんの『いけない!ルナ先生R』感想・レビューです。
連載は講談社のWeb漫画メディア「コミックDAYS」で、単行本1~5巻が刊行中(2024年11月現在)。以下『いけない!ルナ先生R』の主なあらすじや見どころなどをご紹介します。
『いけない!ルナ先生R』あらすじ
女子大生&塾講師の葉月ルナは、父親が海外赴任中に日本に残る高校生・わたると同居することに。しかしいざ一緒に暮らし始めると、何かとズボラで面倒くさがりなわたるの生活が気になりすぎる!
早くに亡くなったわたるの母親代わりに、何とかせねば…と決意するルナ先生。「思春期の男の子が気になるもの=自分の体」を活用した「個人授業」で、わたるの日常を改善しようとするが…?
『いけない!ルナ先生R』のココが面白い!
オリジナルは伝説のお色気漫画
『いけない!ルナ先生R』のオリジナルは、上村純子さんの漫画『いけない!ルナ先生』全5巻。1986年~1988年に月刊少年マガジンにて連載されていた作品です。
この漫画、いろんな意味で「伝説的」なのですが、その最大の特徴はやはりルナ先生とわたるの「過激な個人授業」。
わたるの健全な育成のために、自らの魅力的な肉体を惜しげもなく披露するルナ先生。その露出の多さと過剰なスキンシップが、非常に刺激的!少年漫画なのでもちろん直接的な行為は無いのですが、当時のお色気漫画の中でも群を抜いてエッチな内容でした。
しかしその過激さが問題視され、講談社版の単行本は絶版に。のちに松文館から「成人指定」を受けて再出版された、というのも本作が「伝説的」な所以です。
※現在はオリジナルである講談社版が電子書籍で刊行、普通に楽しむことができます。
原作の風味を生かした良リメイク
そんな伝説的なお色気漫画をリメイクした『いけない!ルナ先生R』。わたるが中学生→高校生になった以外は、基本的な設定を踏襲。いろいろ生活知識が不足しているわたるのために、ルナ先生が自身のナイスバディを利用して行う「個人授業」が毎回描かれます。
その記念すべき1話目は、オリジナルの第一話をオマージュした「お風呂編」。風呂嫌いなため、友達から臭いを指摘されたわたる。それを目撃したルナ先生、このままでは
「わたるがどんどん不潔に→友達が減る→夢も希望もなくなる→孤独死してしまう!」
と、オリジナルさながらの「ルナ先生理論」を展開。なんと一緒にお風呂に入って「体の洗い方」を指導!そこではイヤ~ンなハプニングが…?
そのルナ先生の個人授業、時代もありオリジナルほどの過激さはありません。ですが一般漫画の矜持を守りつつも、ギリギリのラインを攻めていて(笑)好印象。
異なる絵柄ながら、読むうちに「あ、これは令和のルナ先生だわ…!」と思わせてくる。原作の風味を活かした良いリメイクになっていると感じます。
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「天然」風味のルナ先生が面白い
一方『いけない!ルナ先生R』には、『ルナ先生R』ならではの面白みが。
それはオリジナルとはやや異なる味付けをされた「ルナ先生のキャラクター」。原作ではひたすら真面目だったルナ先生。新作でも真面目ではあるのですが、そこに「天然ボケ」をプラス。
「お風呂編」では大事なところをなぜか「ヘチマスポンジ」で隠したり。「ワンちゃん編」ではわたるの犬嫌いを直すために、着ぐるみを着て犬になりきったり。
真面目を通り越してちょっとアホなことをしてしまうルナ先生。思わず「なんでやねん!」と突っ込みたくなる憎めないキャラクターが、何ともおバカで面白い!
原作ほどの過激さはありませんが、その分をコメディ風味でカバー。「新たなルナ先生像」が作り上げられ、奇妙な魅力のあるお色気コメディとなっています。
またルナ先生の大学の友人(女子大生)や、わたると同じ学習塾に通う美少女キャラなど、ルナ先生以外の女性キャラも登場。オリジナルと比較して物語により奥行きが生まれ、新たな『いけない!ルナ先生』の世界を楽しませてくれます。
感想・レビューまとめ
以上、原作・上村純子さん+漫画・”ぼーかん”さんの『いけない!ルナ先生R』感想・レビューでした。
有名かつ特殊な原作ということもあって、序盤は「どこまでやるのか」を探っていた感もありますが、コメディ要素を強めて「らしさ」を確立した『ルナ先生R』。
成人向け作品もある作者”ぼーかん”さんの洗練された作画とも相まって、なかなかの読み応え。これからの「エッチな個人授業」にも期待が高まります。
それにしても令和の時代になんでリメイクしようとしたのか、不思議…!
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