彼女のハートを射止めるために、ピンボールの伝説的ハイスコアを超えろ!
とよ田みのるさんの漫画『FLIP-FLAP(フリップフラップ)』。講談社発売だった単行本を、作者が自身のレーベル「FUNUKE LABEL」から電子化した全1巻。熱いピンボール愛があふれ過ぎる!異色のピンボール漫画です。
『FLIP-FLAP』感想・レビュー
あらすじ
いたって普通の青年・深町くんは、高校卒業の日に憧れの山田さんに告白をする。
玉砕覚悟だったが、その返事は意外にも「OK」。ただしそれには「ピンボール『TWILIGHT PLACE』で謎のプレイヤー『UFO』のハイスコアを超えること」という条件が!
その日から山田さんへの愛をかけた、深町くんの奇妙なピンボール人生が幕を開ける…!
ピンボール愛が熱い!
「ピンボール」とは直径1インチの鉄球が筐体の中を跳ねまわる、アメリカ生まれのゲーム。そのルールは単純明快で、3個の持ち玉で可能な限りスコアを稼ぐ、というもの。
この『FLIP-FLAP』は、そのピンボールが物語の中心となる漫画。山田さんへの告白をきっかけに、深町くんがひたすらピンボール道を突き進むのですが、全編に渡って疾走感がハンパない!
徹頭徹尾、ピンボールを中心に描かれるストーリー。ボールを目で追い、フリッパーで弾き返し、台をバン・バックしてボールを操る。揺らせ!あきらめるな!震えろ…!
ピンボールという単純な遊戯が、テンポの良いストーリー展開で極上のエンターテインメントに昇華。有無を言わさぬそのノリ・勢いにのって、いつしか深町くんを応援しているような、はたまた自身が深町くんになったかのような熱い気持ちに。
手のひらに思わず汗がにじむ…!
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心に残る青年の成長
そんな『FLIP-FLAP』という物語の中で心に残るのはピンボール愛、そして主人公男子・深町くんの成長。
これといった特徴のない普通の青年だった彼が、「山田さんと付き合いたい」というちょっと邪な理由で、「伝説のハイスコア超え」にチャレンジ。
しかし難関を超えるために努力を積み重ね、山田さんや仲間たちに認められ、やがて普通が普通でなくなり、「UFOさんの出したハイスコア」に近づいていく…。
その過程、その描写が、熱い、あつすぎる!
彼の真剣な表情、そして仲間たちの笑顔を見ていると、沈んでいる心が晴れていくような、ビッグウェーブがモヤモヤを洗い流すような、そんな熱い波を感じます。
さてその熱さの中で深町くんは、ハイスコアを出すことができるのか?そして山田さんのハートをキャッチすることができるのか?その結末はぜひ本編で見届けてください。
まとめ
以上、とよ田みのるさんの熱血青春恋愛ピンボール漫画『FLIP-FLAP』のご紹介でした。かつてここまで熱くピンボールを描いた漫画があっただろうか?いや、ない!そしてこれからも…。
なお本書には『FLIP-FLAP』の他に、読み切り漫画『EXTRA BALL / ATTACK FROM MARS』、ゲームサイド2008年12月号掲載の『リアルFLIP-FLAP』、書店POPやホームページ用のイラストなどが収録、非常に豪華な内容となっています。本編と併せてお楽しみを。
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