漫画『これ描いて死ね』―情熱が光り輝く爽やか漫画青春物語

漫画に夢を抱く島しょ部の女子高生。コミティアでの「衝撃的な出会い」を経て、漫画制作の道を歩き出す―!

とよ田みのるさんの漫画『これ描いて死ね』。過激なタイトルですが(笑)、爽やかにして本格的な漫画青春物語です。

連載は小学館の漫画雑誌「ゲッサン」で、2022年5月現在、コミックス1巻が刊行中。

『これ描いて死ね』感想・レビュー

あらすじ

東京から南へ120kmの伊豆王島に住む安海相(やすみあい)は、知る人ぞ知る打ち切り漫画『ロボ太とポコ太』が好き過ぎる高校一年生。

寂しい時に「ポコ太」に何度も救われてきた彼女だが、過度な漫画好きを女性教師・手島に咎められ、「(漫画に描かれていることは)全部嘘だ」と冷たい言葉をかけられてしまう。

落ち込む相。しかし『ロボ太とポコ太』の作者・☆野0(ホシノレイ)が10年ぶりに新作を発表することを知り、コミティアへの参加を決意。高速船ではるばる本土へ!

そこで多数の漫画制作者と出会い、「誰でも漫画が描ける」ことを知る彼女。そして☆野0と念願の対面を果たすが、それは意外な人物で…?

爽やか!な漫画青春物語

兎にも角にも「漫画創作への情熱」に火がついた相は、漫画同好会を立ち上げることに

『これ描いて死ね』では以降、彼女と友人たち、そして顧問となった手島先生を巻き込んだ、漫画への情熱あふれる青春物語が展開されていきます。

そこで目をキラキラと輝かせながら、「漫画への純粋過ぎる想い」を発露していく相たちの姿がまぶしい!その漫画愛に、読者も思わず「大の漫画好き」であることを再認識。

…と言っても、そんなに簡単に同好会が作れるわけじゃない。先生が相に出した条件は「漫画を一本描く」こと

さらに仲間を集める必要もあり、さて彼女は漫画同好会を立ち上げることができるのか…?

「漫画の漫画」としての面白さ

そこで当然のように相は悪戦苦闘するのですが、その過程で描かれる「漫画制作のプロセス」が非常に面白い!

ポップなタッチでテンポ良く綴られるコメディに笑いながら、作者のキャリアを反映しているであろう「創作の現場感」に引き込まれていきます。

そして感じる「漫画を描くこと」「物語を作り上げること」の面白さ・醍醐味。読み専門の漫画好きはもちろん、創作を志す人にはより響くものがある内容。

青春ストーリーとして、「漫画の漫画」として、一粒で二度美味しい!漫画です。

まとめ

以上、とよ田みのるさんの漫画『これ描いて死ね』の感想・レビューでした。海に囲まれた自然の雰囲気も手伝って、爽やかさいっぱいの漫画青春物語です。

ところで気になる『これ描いて死ね』というインパクトがあり過ぎるタイトル。その意味するところは、巻末収録の読み切り『ロストワールド』に真実が。

新人漫画家・☆野0が、『ロボ太とポコ太』を生み出すまでの物語。笑い、そして狂気を孕んだそのストーリーは、本編とはひと味違った面白さ。読後はきっと、タイトルに納得しているはず。

とよ田みのるさんの既刊はこちら。
Kindle / ブックライブ

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