非現実的な怪異現象「GHOST」が発生する街で、少年少女コンビが特殊能力を駆使して異常事態を「校正(フィックス)」する!
『サマータイムレンダ』に続く田中靖規さんの漫画『ゴーストフィクサーズ』。不可思議過ぎる街を舞台に「校正官(フィクサー)」の活躍を描く、オカルト・アクション・ストーリーです。
連載は集英社のWeb漫画メディア「少年ジャンプ+(ジャンプラ)」で、コミックス1~3巻が刊行中(2024年12月現在)。以下『ゴーストフィクサーズ』の主なあらすじや見どころご紹介します。
『ゴーストフィクサーズ』あらすじ
2027年、とあるニュータウンにて、あるはずの無いものが空から降ってくる異常現象「ファフロツキーズ」が発生。同時に降った「GHOST(ゴースト)」により、数万の死者・行方不明者が出る。
その後、日本政府は各地から専門家を招集。GHOSTを調査・管理し住民を守る「校正機構」を発足し、ニュータウンに出現する「非現実」を「校正(フィックス)」していく。
そして2034年。ニュータウンに住む14歳・籠目(かごめ)ひふみは、マンション内で「あるはずの無い地下に閉じ込められる」という「現実改変」に遭遇。
校正官(フィクサー)の一人である彼は、偶然居合わせた少女・雲母坂最果(きららざかもか)と共に、事態の発端であるGHOST殲滅を図るがー?
『ゴーストフィクサーズ』のココが面白い!
「現実改変」バトル・アクション
劇中で発生する、不可思議にして不気味な事象「現実改変」。それは空間を歪めたり、人々の存在を徐々に消したり、ニュータウンに住む人々に害をなすもの。
その原因は、ファフロツキーズにより発生したGHOSTたち。それをフィックスするのが、校正官(フィクサー)。同じくGHOSTである武器「セカンダリ」と、自身が持つ能力「プライマリ」を駆使し、現実を取り戻していきます。
この「モンスターによる現実の改変=非現実」を、「フィクサーが各自の特殊能力で校正する」というのが、『ゴーストフィクサーズ』の醍醐味。
命を失う可能性もある極限状況の中で、見えない敵の「謎」を突き止め、非現実をフィックス!そこで展開される奇想天外にして迫真の能力バトルに、圧倒的な面白さがあります。
「少年漫画的」主人公コンビの活躍
その物語の中心となるのが主人公、ひふみと最果のコンビ。
見た目はオモチャだが、何でも斬れるセカンダリ「ゼッタイキル剣」を持つひふみ。何でも収納できるカバン「ガルガンチュア」と、銃弾がループするサブマシンガン「無限弾」を駆使する最果。
14歳にしてフィクサーである二人は、謎多きGHOSTの攻撃を受ける中、時に反目しあいながらも互いの力を認め合い、そして「特殊能力」と「強い心」を持って状況を打破していく!
「フィクサーになれるのは少年漫画の主人公みたいなヤツだけなのっ!」(最果・談)という言葉通りの、彼らの「少年漫画の王道主人公的な活躍」にゾクゾクします。
「多くの謎」と「二人の背景」
しかし、なぜGHOSTはひふみ・最果たちの住むニュータウンに「のみ」出現するのか?そもそもファフロツキーズはなぜ起こったのか?
そこには校正機構の敵対分子とも言うべき「ある集団」と、不気味な「首謀者」が。いくつかの戦いを経て不可解な現象の根源、そして倒すべきの存在が開示されていきます。
と同時に、ひふみと最果のバックグラウンドも徐々に詳らかに。悲しい過去や、重い運命を背負った二人。明るさと強さの裏に秘められた「原動力」が、さらに彼らを魅力的な主人公へと昇華させていく!
セカンダリとプライマリを駆使し不気味なGHOSTたち、そして危険な黒幕と相対していく彼ら。そのユニークにして過酷な戦いから、目が離せません。
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感想・レビューまとめ
以上、田中靖規さんの漫画『ゴーストフィクサーズ』の感想・レビューでした。
「非現実の校正」という独特の要素と、深みのある能力バトルに、グイグイ引き込まれること必至。何より王道の少年漫画的キャラクターに大きな魅力あり!
また物語は徐々に作者の前作『サマータイムレンダ』ともリンク。随所に張り巡らされた伏線も気になる、要注目のオカルト・アクション・ストーリーです。
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