スズキスズヒロさんの短編漫画集『空飛ぶくじら スズキスズヒロ作品集』より、短編『木村先生』の主なあらすじとレビューです。
進路に悩む、というよりも、何をしたらよいかわからない女子高生・カホ。進路相談をすっぽかし、ひとり夜の街をあてどもなく歩く。
そんな彼女が行き着いた公園には、初老のベテラン教師・木村先生という先客が。
子供の落書きにインスピレーションを受け、酒を飲みながら、地面に見事な絵を描いていく先生。その楽しそうな姿を見、言葉を交わすうちに、カホの心にもささやかな光が…。
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人は人生の節目に「進路の選択」を迫られることが多々ありますが、特に学生時分は数年ごとにそれが否応無しに訪れます。
しかし誰しもが明確な目標を持っているわけではない。主人公・カホもその一人なのですが、先の見えない「モヤモヤ」がその表情から伝わってきます。
そんな彼女が、たまたま夜の公園で出会った木村先生。カップ酒をひっかけながら、公園の地面にチョークで自由奔放に絵を描いていく(しかも結構ウマい)。
そしてその「大人なのに子供のように一生懸命」な姿に、何かを感じるカホ。彼女に対して、ストレートで心に響くアドバイスを送る木村先生。二人の心温まる交流が、何ともステキ。
ちょっとした遊び心を混ぜつつ、悩める人々へのメッセージを込めた短編。夜なのに目の前にパッと光が射すような瞬間が、心に残ります。
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