その迫力が、ドラマティックなストーリーが、ページをめくる手を止めさせない!
藤田和日郎さんのアクション漫画『からくりサーカス』。ボリュームのある大長編漫画ですが、読み始めると止まらないおもしろさのある、激アツな作品です。
連載は小学館の漫画雑誌「少年サンデー」で、全43巻完結済み。以下、『からくりサーカス』の主なあらすじや見どころなどをご紹介します。
『からくりサーカス』あらすじ
莫大な遺産を相続したために親族から命を狙われる、小学5年生・才賀勝(さいが・まさる)。
殺し屋集団の使う「謎の人形」に襲われているところを、通りがかりの拳法青年・加藤鳴海(かとう・なるみ)に助けられる。
しかし数を増す人形に苦戦する鳴海。そこに現れたのは、サーカス団のフランス美女「しろがね」。
勝の祖父の命により、彼を守るしろがね。懸糸傀儡(けんしくぐつ)『あるるかん』を操り敵を撃退!そこに、しろがねと同じく懸糸傀儡を操る敵が襲いかかり…?
『からくりサーカス』のココが面白い!
2つのルートが絡み合う物語
以上が漫画『からくりサーカス』の導入部。以降、勝・鳴海・しろがねを中心に、「人形」が絡む壮大なバトル・アクションが展開されていきます。
序盤では反目しあいながらも、勝を守るために共闘するしろがねと鳴海。その戦いが一区切りした後、三人の道はふたつに別れることに。
勝としろがねは追手から逃れるため、復活をかけるサーカス団一座と行動を共に。
一方、記憶と左腕を失った鳴海は、謎の青年ギイ・クリストフ・レッシュに助けられ、海外へ。
以降『からくりサーカス』では、勝・しろがねの『サーカス編』と鳴海・ギイの『からくり編』が交互に展開。ふたつのルートが複雑に絡み合っていきます。
『オートマータ』VS『人形破壊者』!
その物語の中心となるのは、『人形破壊者しろがね』と自動人形(オートマータ)の集団『真夜中のサーカス』の戦い。
『生命の水(アクア・ウイタエ)』を使って人間になるため、その源である『柔らかい石』を探し歩く『真夜中のサーカス』。方々で人々を殺戮し、さらに謎の奇病『ゾナハ病』の病原菌をバラまいていく邪悪な存在。
それを殲滅せんとするのが『生命の水』を飲み、「5年に一度しか歳を取らない」肉体を手に入れた『人形破壊者しろがね』たち。
オートマータと戦う宿命を背負った彼らは、唯一の対抗武器『懸糸傀儡=マリオネット』を用い、苛烈にして迫力ある戦いを繰り広げていきます。
この懸糸傀儡を用いた『からくりサーカス』ならではのアクション・バトルが独特、かつ迫力があって非常に面白い!
凶悪にして強力な不死のオートマータに対し、超人である人形破壊者たちが操る個性豊かなマリオネットたち。数々のギミックが繰り出され、文字通り展開される「死闘」に、思わず息を呑むこと必至…!
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勝の「意外過ぎる成長」が面白い!
しかし『からくりサーカス』、読み進めて一番驚くのは「少年・勝の成長」。
鳴海としろがねに守られる、気弱な少年だった勝。彼はあくまでもマスコット的な存在で、物語の主体は鳴海としろがねだと思っていましたが…
しかし彼こそが、『からくりサーカス』の真の主人公だった!
物語中盤で「しろがねの過酷な運命」を知り、そして自身の出自にまつわる謎と、呪われた因果に向き合う立場に。そこから逆にしろがねを守るべく懸糸傀儡使いとなり、強い男になっていく。
この勝の変化と成長がスゴイ。前半と後半の顔つきを見ると「お前だれだよ…!」って言いたくなるぐらい(笑)。
己の運命に立ち向かい、自分を守ってくれたしろがねや鳴海を幸せにするために戦うその姿に、ページをめくる手にも思わず力が入る!
世界の命運を賭けた戦い。その結末は?
それらを折り重ねて紡がれる『からくりサーカス』の物語。終盤では世界を巻き込んだ、人類の生存を賭けた戦いが繰り広げられることに。
鳴海、しろがね、そして勝。彼らは果たして、どのような冒険の結末を迎えるのか?壮大な戦いを駆け抜ける全43巻の最後には、心に残るラストが待っています。
本記事ではいくつか物語について語りましたが、それは『からくりサーカス』のごくごく一部。
読みはじめてわかるのは、長い物語を通して変化・成長していくキャラクターたちに、魅力があふれすぎていること。一度感情移入すると、彼らの行く末を見届けずにはいられません。
ぜひ1巻を手に取り、その震えるほどのおもしろさを体験してください!
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感想・レビューまとめ
以上、藤田和日郎さんの漫画『からくりサーカス』感想・レビューでした。
全43巻という大ボリュームですが、それを感じさせないスピード感、読み始めるととまらない面白さがある作品です。
なお序盤に出てくるキーワード「えんとつそうじ」を覚えておくと、終盤で鳥肌が立つほどの驚きが待っています。お楽しみに。
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