これまでに読んだ漫画の中から「恋愛漫画」「ラブコメ漫画」など、面白かった「恋愛色強めの漫画」をまとめてご紹介します。
恋愛・ラブコメ漫画リスト
Love, Hate, Love.
ヤマシタトモコさんの「Love, Hate, Love.」。28歳にしてバージンのバレエダンサーと、二回り年上の大学教授。マンションの隣同士である二人の、ぎこちない恋愛を描くストーリー。
ヤマシタトモコさんらしいアンニュイな雰囲気の漂う、大人のドラマ。安易に肉体関係に依らずに、二人の絶妙な距離感を表現しているのはさすが。
花と頬
芸能人の父を持つ女子高生・頬子(ホホコ)と、大柄で物静かな転校生男子・八尋。二人のひと夏の出会いをゆるやかに綴るガール・ミーツ・ボーイ、イトイ圭さんの「花と頬」。
純粋にして打算的な気持ちも持ち合わせる、思春期の少年少女。その絶妙な距離感とてもステキ。図書室で二人がルーズリーフに交互にメッセージを書き込む「会話」など、青春映画のようなシーンの数々も印象的。風景やカットの一つ一つにセンスを感じる漫画です。
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となりのロボット
高性能な実験ロボットであるヒロと、幼少からその研究に「友人」として協力するチカ。やがて成長しヒロを恋愛対象として見るチカだが、感情の無いヒロはその思いを受け止めることが…?
西UKOさんの百合漫画「となりのロボット」。この漫画が稀有なのは、ヒロのバックにある研究機関含め、科学描写がビックリするほどリアルなこと。読む前と読んだ後では、作品に対する印象がガラッと変わるのではないでしょうか。唯一無二のリアルSF百合漫画。
夢の端々
須藤佑実さんの『夢の端々』上下巻。
久々に再会した二人の老女、貴代子とミツ。彼女たちは遠い昔、女学生時代に想いを寄せ合った間柄だった。
その貴代子の孫娘はある日、彼女の日記帳の中から瓶詰めになった人の小指を見つける…。
二人の女性の交流とすれ違いを、令和から昭和初期まで、老年・初老・中年・青年・学生時代と遡って綴っていくという形式が味わい深い。
「女性同士の恋愛」という概念自体がおぼろげだった時代の二人の精神的な逢瀬が、どのように紡がれ、そして終わりを迎えたのか。
読むほどに心に染み渡ってくる全2巻です。
麻衣の虫ぐらし
雨がっぱ少女群さんの『麻衣の虫ぐらし』。
訳あって絶賛無職中の美女・麻衣と、祖父の農業を受け継ぐ少女・菜々を中心に、キャッキャウフフでコミカルなアグリカルチャー・ライフが描かれて…
…と思いきや、「菜々の祖父の死」からのシリアス展開、からのガチ百合展開へ。
- ガチ過ぎる虫知識
- ガチ過ぎる農業
- ガチ過ぎる美女たちによる百合展開
とまるで噛み合わない内容を、奇跡的に取りまとめて全2巻完結としたユニークな作品。
ホラー漫画も描く作者、その作風の片鱗を伺わせる狂気がところどころから滲み出ているのも、良い隠し味。
『麻衣の虫ぐらし』はサブキャラにスポットを当てた『麻衣の虫ぐらし 来夏と美津羽の特別編』、本編未収録の話をまとめた『麻衣の虫ぐらし 未収録作品集』も、電子書籍で配信中です。
うたかたダイアログ
金髪の片野くんと、クールで天然ボケな宇多川さん。
高校生二人がバイト先のドラッグストアを中心に笑いを振りまく、稲井カオルさんのラブコメ漫画『うたかたダイアログ』全3巻。
とにかく会話センスが素晴らしい一作。ノンストップで繰り広げられる滑らかなボケとツッコミの応酬が、途切れることなく笑いを生み出します。
片野くんの片思いは成就するのか、気のない素振りの宇多川さんの胸中やいかに、というラブ要素も気になるところ。カラッとした雰囲気で男子にもオススメ。
透明人間の恋
安藤ゆきさんの短編集『透明人間の恋』。
クラスのモテ男に手痛くフラれた地味で存在感の薄い女子高生。ポーカーフェイスな彼女がしかし徐々に変化を遂げて、そして意外な結末へ…という表題作『透明人間の恋』が秀逸。
単なる変身モノではなく、読み手の感情を刺激する内容。(いい意味で)斜め上なラストは「そう来たか!」と不思議な満足感が。
水曜日のトリップランチ
毎週水曜日、僕は「魔法使い」の部屋に行く―。
会社員・岸田くんと年上の女性博士・十和(とわ)さんのランチを介した爽やかな恋愛模様を描く、たじまことさんの『水曜日のトリップランチ』。
一流のVR研究者だけど生活全般、特に料理関係はからっきしな十和さん。
そんな彼女のために「ランチ係」に任命された岸田くんが、おいしいご飯を作ってほっこり、というグルメ・ラブコメ漫画。
一緒に食事をすれば気持ちがグッと近づくのは世の常。が、岸田くんにそのつもりはあっても、十和さんはちょっとニブくって…?
金曜日はアトリエで
人生に疲れ切ったOLは、ふとしたきっかけで新進気鋭のイケメン画家と出会い、ヌードモデルをすることに。毎週金曜日に「画家とモデル」として会う二人は、徐々にその関係性を変化させて…?
浜田咲良さんの『金曜日はアトリエで』。イケメンだが自意識過剰な画家と、やや天然なマイペースOL。二人の噛み合わない恋愛模様がコミカルに描かれる、大人のラブコメ漫画です。同じ時を過ごすうちに彼女に惹かれていく画家と、特に変わらないOL(笑)。その意識のすれ違いがじわじわ来ます。
関根くんの恋
容姿端麗で仕事もできる、イケメンエリートの関根くん。しかしその人生にどこか「ズレ」を感じた彼。ある日、小さな手芸用品店の娘・サラと出会う。
互いに惹かれ合う二人。だが恋愛で苦労したことのない関根くんは、自分の中にある「壁」を乗り越えられず―。
…という、少し毛色の変わった恋愛物語、河内遙さんの『関根くんの恋』。同性からすればうらやましすぎるスペックの関根くん。そんな彼があたふたする様に、思わず胸が「キュン」となる…!
サラとの距離をなかなか縮められず、だけど彼女との接点を大事にしたいがために、ひたすら編み物の腕が上達していく関根くんが、面白すぎます。
ポジティブなゆり子さん
平澤枝里子さんの「ポジティブなゆり子さん」。仕事ができる後輩社員に片思いをしていたが、彼の結婚により失恋した27歳OL・ゆり子さん。しかしいつも笑顔、前向きな気持ちで前に進む彼女を、優しい筆致で描く物語。
タイトルから「底抜けにポジティブシンキングな女性」の話を想像していましたが、さにあらず。夜空に浮かぶ月に照らし出される、彼女の不安な心が印象的。心の中で後輩くんを静かに思うシーンが、泣ける。
まとめ
以上、「おすすめの恋愛漫画・ラブコメ漫画まとめ」でした。また新しい漫画を見つけ次第、追記します。
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