ラブコメ漫画「金曜日はアトリエで」―画家とOL、噛み合わない二人の笑いと恋

偏屈な画家と、成り行きでヌードモデルを務めることになったOLの、噛み合わない恋愛模様をコミカルに描く「金曜日はアトリエで」あらすじ紹介&感想です。

掴みどころの無いフワフワした感じが、不思議な面白みを演出するラブコメ漫画。作者は浜田咲良さんでKADOKAWA「ハルタ」連載。2021年7月現在、3巻まで単行本が出ています。

「金曜日はアトリエで」感想

あらすじ

人生に疲れきったOL・環恵美子(たまきえみこ)。死ぬ前にサンマが食べたい、と思いながら歩いていると、道に散乱するサンマを発見。それは新進気鋭の画家・石原春水(いしはらしゅんすい)が落としたものだった。

物憂げな様子にインスピレーションが湧いた春水に誘われ、深く考えずにヌードモデルをすることになった恵美子。その作風から「裸体にサンマをのせる」というモデルをした後、春水と食卓を共にする(おかずはもちろんサンマ)。

それから時を経て、毎週金曜日に週イチの「画家とモデル」の関係になった二人。自意識過剰気味な性格から、恵美子が自分に気があると考える春水。一方、彼のモチーフである魚を食べることで頭の中がいっぱいな恵美子。

同じ時を過ごしながら思惑の噛み合わない二人の、その関係に変化は訪れるのか―?

ハイスペ画家とフワフワOL

自信家な若手画家と、普通のOL兼ヌードモデルの女性。「金曜日はアトリエで」ではそんな二人の微妙な関係から生まれる、ほのかな笑いが綴られていきます。

春水は、自分で「シュルレアリスム界の新星」「画才・ルックス共にナンバーワン」と言っちゃうような人(実際にイケメンで人気もあるからなんだけど)で、自意識過剰気味な性格。

恵美子に対して「俺に惚れるんじゃない!」的な態度を取るのですが、実は春水の方が、彼女を意識している感じ。恵美子が見せる何気ない仕種や言動に、思わず動揺してしまうウブな性格で、そのうろたえぶりが非常にカワイイ(笑)。

一方の恵美子はマジメなOLなのですが、物事をあまり深く考えないタイプで、ちょっとフワフワした感じ。そして非常に食欲旺盛。モデルを引き受けたのも、春水の作るおいしいご飯目当て。

春水の絵の基本的なテーマは「女性+魚」で、それゆえほぼ毎回、モチーフとなる魚を体にのせられるのですが、その魚たちはのちに恵美子の腹の中へ収まる、という寸法。とても合理的(笑)。

そんな彼女が無自覚に振りまくエロスは、知らずしらず春水の心を刺激。が、恵美子自信は春水をまったく意識しておらず、モデルの務めを果たすことと、おいしいものに意識が集中。このギャップがコミカルなすれ違いを生み出して…?

噛み合わなさ、からの恋愛展開へ?

  • モデルが自分に惚れることを心配しているけど、気づかないうちに自分が彼女に惚れているハイスペな画家
  • 成り行きでヌードモデルになったけど、男性としての画家に興味は無く、彼の作るおいしいご飯が食べたい普通のOL

という二人の「噛み合わなさ」から生まれるズレ、そしてそれが引き起こす笑いが、「金曜日はアトリエで」の随所でコミカルに描かれていきます。

その中で画家・春水が見せる、「意中の女性に対する照れ」みたいなものが、めちゃくちゃカワイイ。こっちが照れちゃうぐらいw。イケメンな彼ですが、劇中で恵美子が感じるように「実はあんまりモテないんじゃ?」という残念イケメンっぷりが、味わい深い。

対する恵美子は春水を全く意識していない。…のですが、しかし同じ空間で同じ時間を過ごすうちに、春水の見せる「何気ない素直な表情」が妙に心に引っかかる素振りを見せたりも。

それは恋愛感情とまで行かなくても、心の奥底で何かが芽吹いるような感じで、さてそれは彼女にどんな変化をもたらしていくのか?

そして同じ時を過ごすうちに、二人の距離感もちょっとずつ縮まっている…ような感触もあるのですが、お互いにやや斜めの方向を向いている二人。正面から向き合うのはもう少し先のよう。

恵美子のことが気になってる、春水の担当編集者・平野や、恵美子の親友で彼女のことが心配で心配で仕方ないリエらも巻き込んだ、コミカルな恋模様。果たしてその結末やいかに…?

まとめ

以上、浜田咲良さんの「金曜日はアトリエで」感想でした。「画家とモデル」として繋がっている二人の関係が、その所々に蒔かれていく恋愛の種の成長と共に、徐々に変化していく感じに、思わず笑みがこぼれます。

っていうか、「もう付き合っちゃえよ!」っていう気持ちしか湧きませんが(笑)。恋愛に対して奥手&鈍い二人をニラニラと見守っていきたい、大人のラブコメ漫画です。

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