「ある時は女子高生 ある時は除霊師 当然霊なんて見えない」
霊能力は無いが、計略を張り巡らせ除霊を行う女子高生。全ては金のために!
生きるために悪徳除霊ビジネスに手を染める、見た目はカワイイが心はゲスい(笑)女子高生を描く、オカルト・ビジネス・コメディ。大武政夫さんの『女子高生除霊師アカネ!』感想・レビューです。
連載は集英社の漫画雑誌「グランドジャンプ」で、2024年6月現在、単行本1~2巻が刊行中。以下『女子高生除霊師アカネ!』の主なあらすじや見どころなどをご紹介します。
『女子高生除霊師アカネ!』あらすじ
インチキ除霊師の父と二人暮らしの女子高生・東雲茜(しののめ・あかね)。ある日帰宅すると、父がキャバ嬢と駆け落ちしたことに気づく。
残されたわずかな金では、数ヶ月しか生活がもたない。どうする…?
そこにかかってきたのは、除霊依頼の電話。金はいくらでも出すとの言葉に、思わ口走ってしまう。
「やりましょう」
しかしインチキだった父と同じく、霊能力など微塵もないアカネ。依頼者を前に彼女が取った行動は…?
『女子高生除霊師アカネ!』感想・レビュー
霊能力ゼロなのに「除霊師」
『ヒナまつり』の作者・大武政夫さんが「約10年温めていた」という新作は、女子高生除霊師コメディ!
「女子高生」と「除霊師」が結びついたタイトルからして、非常に胡散臭いものとなっています(笑)。
かくして生活のため、父親の代わりに除霊師となったアカネ。通販で買った巫女風衣装に身を包み、除霊師としての活動を開始!
初仕事は、依頼者夫婦の家で起こる心霊現象の解消。しかしインチキだった父と同じく霊能力ゼロ!な彼女。どうやって除霊をするのか…?
霊が一切出ない除霊コメディ
そこで頭に浮かんできたのが、幼少時より父親に教えてこまれてきた「インチキ除霊テク」の数々。
まずはコールドリーディングを駆使!依頼者からさりげなく霊の情報を探り出し、それっぽく霊が居るフリをする。
続いてホットリーディング発動!SNSで霊に懐疑的な夫の弱みを握り、味方につけることに成功。
そして妻の前で夫にサクラを演じさせ、無事除霊完了!見事報酬をゲットし、札束を数えながらほくそ笑むアカネ!
…うん、それ除霊やない、詐欺や!(笑)
ちなみにこの漫画、『女子高生除霊師アカネ!』なのに、1巻で霊は一切出てきませんw
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インチキ除霊師として輝く女子高生(笑)
さらに(渋る)友人たちの手も借りながら、除霊師としての実績を重ねていくアカネ。
やがてテレビ局からも声がかかり、除霊師として確実にステップアップしていく…。インチキだけど!
クズな父親を忌み嫌い、軽蔑しているアカネが、しかし金を稼ぐために父親譲りの「除霊テク」を駆使していく。その様子に何とも言えないおかしみが。
冷静に見ればアカネって、ものすごく不幸な少女なんですよね。除霊の仕事だって、決して好きでやっているわけではない。
が、生きようとすればするほど、「奴は私よりはるかに才能がある」と父が評する実力を、嬉々として発揮していく!(笑)
アカネに同情するヒマを与えさせない、シュール過ぎる除霊ビジネスに、乾いた笑いがこぼれます。
レビューまとめ
以上、大武政夫さんの漫画『女子高生除霊師アカネ!』感想・レビューでした。
「女子高生霊媒師」という何とも胡散臭いwタイトルに違わない、全編から漂うインチキ臭さが面白すぎる!
読めば読むほどアカネのゲスい活躍(?)に期待が膨らんでく、ユニークなオカルト・ビジネス・コメディです。
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