漫画「ゴルゴ13」184巻「ACT-X」―これぞゴルゴ!な醍醐味満載の一冊

さいとう・たかを先生の代表作の一つ「ゴルゴ13」。久しぶりに単行本を読みました。手に取ったのは第184巻の「ACT-X」。200巻も間近?

表紙のバックは香川県のサンポート高松地区。ゴルゴの舞台が日本だと何となく嬉しい。

スポンサーリンク

概要

「ゴルゴ13」第184巻も基本通り3本を収録。

・「ACT-X」
人間の反応速度を飛躍的に向上させる新薬「ACT-X」は、銃弾が止まって見えるほどのめざましい効果を発揮。開発者の暗殺を依頼されたゴルゴは、それを投与された女性兵士に勝てるのか―。

・「日・ASEAN会議」
香川県高松市で開かれるASEAN会議。中国人過激派によるテロの情報を得た日村官房審議官は、ゴルゴにテロの阻止を依頼。会議前日、必死に仕掛けられた3つの爆弾を探す捜査員たち。そしてゴルゴは狙撃不可能なターゲットに立ち向かう。

・「ジンネマンの一時間」
安楽死を請け負い私腹を肥やす「ドクター・デス」ことジンネマン医師。彼をスナイプすべくハイウェイで待ち受けるゴルゴ。しかしジンネマンは偶然自動車事故に遭遇。乗っていた妊婦を救助しようとするが…。

「ゴルゴ13」184巻感想

先述の通り久しぶりのゴルゴ13。予想以上に楽しめました。以下各話の感想を。

「ACT-X」、個性的な新聞記者・新薬の実験場となるビーチバレー大会・米軍でも歯が立たない女性ソルジャー、など素材はおもしろい。ですが話が全体的に噛み合っていない感じ?ゴルゴのスナイプも偶発的な結果であり、ちょっと拍子抜け。おもしろいんですけどね。

「日・ASEAN会議」は100ページ超のボリューム。犯人グループの仕掛けた爆弾を探す捜査員たちの緊迫感あふれる行動、サスペンス感があっていいです。そしてゴルゴが狙撃するターゲットは、瀬戸大橋の中央下部に設置された爆弾のコード。位置的に狙撃不可能なそれをスナイプするためにゴルゴはある官房審議官にある指示を出すのですが、これぞゴルゴ13!一般人はほぼ知らないであろう知識をストーリーに見事に組み込むその手腕。184巻にして健在です。

「ジンネマンの一時間」は上記とは一変、40Pほどの小編。ですがこれがめちゃくちゃ密度の濃い話だった…!冷酷な暗殺者であるゴルゴが時々人間的な側面を見せることはゴルゴファンならば周知の事実ですが、妊婦を助けようとするターゲットを前にした彼の心中を推し量るこの楽しみ。また悪徳医師の心情を描いたドラマ性もおもしろい。184巻収録の三篇でもっとも短い話ながら、もっとも余韻の残る一話でした。

以上、漫画「ゴルゴ13」184巻「ACT-X」の感想でした。ゴルゴ13のいいところは、どの巻から手にとっても楽しめることですね。また他の巻も読んでみよう。

漫画データ
タイトル:ゴルゴ13(184) (ビッグコミックス)著者:さいとう・たかを出版社:小学館発行日:2001-12-13