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漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人』感想―地球を狙う”神の雷”

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機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人』全3巻。

UC0133、木星帝国クラックス・ドゥガチによる地球侵攻を防いだ、宇宙海賊クロスボーン・バンガード。その3年後に再び起こる脅威と戦いを描かれます。

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作者はクロスボーン・シリーズおなじみの長谷川裕一さん。宇宙世紀0136年に歴史の影で躍動する、「海賊たち」の戦いを描きます。


『機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人』感想・レビュー

あらすじ

木星帝国の指導者クラックス・ドゥガチを倒した、宇宙海賊クロスボーン・バンガード

リーダーであるベラ・ロナとキンケドゥ・ナウは戦いから身を引き、トビア・アロナクス、ベルナデットらは、運送会社「ブラックロー」を営む。

その業務中に、木星帝国のMSに追われる一人の女性を助けたトビアたち。

彼女はクラックス・ドゥガチの後妻であるエウロペ(つまりベルナデットの義母)。木星帝国の新たな陰謀「神の雷」計画に関する情報を持っていた。

遠く離れた木星からコロニーレーザーで地球を狙い、連邦の首都はじめ12回の攻撃を行う計画。その決行は約2週間後

しかし地球圏にいるトビア達が木星に着くためには、一番速い船で約3ヶ月かかる…。

絶望的な状況にあるトビアたちは、果たして「神の雷」計画を阻止できるのか―?

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木星への道

…以上が『機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人』序盤のあらすじ。

以降、木星に行くための鍵となる「ミノフスキー・ドライブ」の調達と、決戦に臨む7人の戦士を集める過程が描かれます。

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かつてクロスボーン・バンガードの母船「マザー・バンガード」はミノフスキー・ドライブを搭載していましたが、ドゥガチとの戦いで喪失。

トビアたちはサナリィの開発する「ミノフスキー・ドライブ搭載MS」を求め、月へ。

そこに現れたのは、鳥型の変形機「コルニグス」を駆る木星の新総統カリスト。サイキック能力で攻撃予知をする敵に、トビア達は苦戦することに。

ここで登場したカリストがドゥガチの後を継ぐ、『機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人』の敵ボスです。

7人の戦士を求めて

その後なんだかんだあって(ネタバレになるので詳細は割愛w)、地球へ降りるトビア達。

木星へ高速で渡る手段の調達と、決戦へ赴く戦士たちをスカウトすることに。

そこでかつての伝手を頼って訪れたのは…前作『機動戦士クロスボーン・ガンダム』の読者はピン!と来る人物たち(※ちなみにキンケドゥではありません)。

このシリーズものならではの「繋がり」が、クロスボーン・シリーズの魅力の一つ。

かつてアムロとシャア、カミーユとジュドーらが作り上げてきたガンダムの歴史と同じように、トビアら新世代の主人公たちが新たな歴史を紡いでいきます

そして決戦への片道切符を手にした、7人の戦士たち。果たしてコロニーレーザーの発射を防ぐことができるのか…?

手に汗握る、迫力のMS戦が展開されるのですが、彼らが搭乗するMSが非常にユニーク

クロスボーン・ガンダムX1を改修した「クロスボーン・ガンダムX1 フルクロス」はじめ、F90・F91といった懐かしのガンダム、そしてビギナ・ギナⅡといったマニアックなMSも。

「F91+クロスボーン」らしさが満開で、思わずニヤリ。

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ドラマティックなストーリーが面白い!

全3巻というコンパクトさながら、スピーディな展開で読み手を惹き付ける『機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人』。

ガンダムらしいMS戦がもちろん魅力なのですが、ドラマティックなストーリーもまた、読み応えがあって面白い。

新装版 機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人(3) (角川コミックス・エース)

トビアが決戦へ旅立つ前、ベルナデット=テテニス・ドゥガチは、戦後の混乱を取りまとめるために、木星へ帰還することを彼に告げます。

トビアとは相思相愛の仲。しかし木星帝国の仇敵である「宇宙海賊」として認知されているトビアを伴っての帰還は、かなわない。

葛藤の末、ベルナデットは別離を決意。その意思を受け入れるトビア。

そしてこのまま、二人は別々の道を歩むことになるのか…?

トビアとベルナデットにこんな別れが待っているとは!と素直に驚く展開。

しかしこれは『鋼鉄の7人』のラスト、そしてその後に待ち受ける「クロスボーン・サーガ」へと繋がる布石でした。

『機動戦士ガンダム』シリーズの一作でありながら、ある意味ガンダムらしからぬストーリー。作者・長谷川裕一さんならではの「ガンダム」に、思わず感動。

『機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人』まとめ

以上、『機動戦士クロスボーン・ガンダム』の続編『鋼鉄の7人』感想・レビューでした。

前作が1~2クールぐらいのTVアニメぐらいとすれば、『鋼鉄の7人』は2時間の映画という感じでしょうか。

無印クロスボーンの土台を活かしつつ、さらにドラマティックに世界観を広げた続編です。

なお本作と無印クロボンの間には、『機動戦士クロスボーン・ガンダム -スカルハート-』という全1巻の短編集が存在します。

新装版 機動戦士クロスボーン・ガンダム ‐スカルハート‐ (角川コミックス・エース)

『鋼鉄の7人』にはこちらから色々と小ネタが登場するので、先に読んでおくことをオススメします。

さて、トビアとベルナデット、そして「宇宙海賊クロスボーン・バンガード」のお話は、本作でひとまずおしまい。

しかしその流れは、Vガンダム時代に突入した新たなクロスボーンの世界『機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト』に引き継がれていきます。

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この『機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト』全12巻がめちゃくちゃ面白いのですが、それをより楽しむためにまずは、キンケドゥとトビアの活躍から。

無印クロボンと鋼鉄の七人を一気読みの上、『ゴースト』へお進みください。

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