人気アイドルグループのセンターに登りつめるも脱退、芸能界を引退した主人公。しかし新しい仲間とともに、再びアイドルの道を歩みだす―!
一度はステージを降りた主人公が再びアイドルの世界へ。仲間たちと「アイドル下剋上」を目指す激アツな熱血アイドル漫画、詩原ヒロさんの『アイドリバティ』感想・レビューです。
連載はコミプレのWeb漫画メディア「ふらっとヒーローズ」。2024年1月現在、単行本1~5巻が刊行中。以下の主なあらすじや見どころなどをご紹介します。
『アイドリバティ』あらすじ
大手アイドルグループ「LOLLIPOP35」のセンターだった五月メイは、突如グループを脱退、芸能界を引退してしまう。
それから5年後、一般人として地味に生活するメイ。しかし彼女に憧れる地下アイドル・不二子との出会いが、その心を揺り動かす。
「私と一緒にアイドル!やりませんか!?」
力強く語る不二子に触発され、再びアイドルとしてステージに立つことを決意するメイ。しかし曲も資金も無い彼女たち。その前途は多難で―?
『アイドリバティ』のココが面白い!
セルフプロデュース・アイドル誕生!
かくして結成されたアイドルユニット「アイドリバティ」。そこには
- 一度はアイドルに挫折するも、豊富な経験と情熱を持つメイ
- ダンスに自信あり!メイに憧れアイドルとなった金髪長身の不二子
- 元・ご当地アイドルにして人気動画配信者のちびっ子・三ツ目
など、個性豊かなメンバーが集結。人々に「ワクワク」を与えられるアイドルを目指し、志高く活動を開始します。
が、先立つものもなく、ほぼゼロからのスタート…。このままでは夢を届けられない!
そんな彼女たちが選んだのが、事務所に所属しない「セルフプロデュース・ユニット」。自分たちでSNSや動画配信で知名度を上げファンを獲得、クラファンを活用して活動資金を集めていくことに。
この「今風のアイドル活動」の様子が、既存のアイドル漫画とは一線を画すユニークさ。もちろん、そんなに簡単に事が運べば苦労は無い。思ったより効果が出ず、早くも解散の危機が…?
「アイドリバティ」の成長が面白い!
そこを文字通り「セルフプロデュース」していく彼女たち。それぞれの得意分野を活かし、多くのライバルに埋もれないよう、アイドルファンにアピールしていきます。
その様子が予想外にリアルで熱い…!
大人や業界人に頼らず、アイデアと努力で成果を出そうとする姿に感じる「手作りのアイドル感」が、非常に面白い!彼女たちが静かなムーブメントを起こしていく様に、引き込まれていきます。
またその過程で互いが互いの個性を認め、ひとつのアイドルグループ「アイドリバティ」として結束・成長していく姿も、大きな見どころ。
見た目も性格も特技もバラバラな彼女たちが、時にぶつかりながらも困難を乗り越え、やがてファンに応援されるアイドルとなっていく。情熱あふれるその過程が、読み手の心にグイグイと迫ってきます。
その中でも、徐々に「プロデューサー」的な役割を担っていくメイ。当初は自信を失っていた彼女が見せる、豊かな表情が魅力的です。
「アイドル下剋上」の行方は…?
そんな「アイドリバティ」は、やがてグループとして初めてステージに立つことに。それは…なんとロックバンドとの対バン!
しかもその女性ボーカルは、確かな実力を持つかなりの強敵。だけどアイドルをちょっと小馬鹿にしていて…?
そこで彼女とメイの間にトラブル勃発!この勝負、負けられない…!
さらに「アイドリバティ」の活動が活発になるほどに、降りかかってくる、避けられない「戦い」。それはやがて、メイの「謎の引退」にも関わってきて…?
しかし困難が大きければ大きいほど、比例するかのように輝く彼女たち。その眩しすぎる表情に、思わず手に汗握らずにはいられない…!
業界の最下層から成り上がっていかんとする彼女たち。果たして「アイドリバティ」の「アイドル下剋上」は成るのか?
グループの成長とともに展開される、ドラマティックなストーリーから、目が離せません。
感想・レビューまとめ
以上、詩原ヒロさんの漫画『アイドリバティ』の感想・レビューでした。
安定した作画、立っているキャラクター、そしてテンポ良く進むストーリーに、ページをめくる手がとまらない!漫画としてのシンプルな面白さがあります。
また読み進めるうちに、「アイドリバティ」のメンバーを思わず応援したくなってくる、そんな描き方も非常にウマい。
「漫画」と「アイドル」、2つの側面から面白みのあるアイドル漫画です。オススメ!
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