Web用の文章って、どうやって書くの?
そんな誰も教えてくれないWebライティングのテクニックを簡潔にまとめた本、「スピードマスター 1時間でわかる Webライティング」を読みました。
ライター出身の著者二人による、Web用の文章を効率良く書くためのポイント・テクニックが、わかりやすく、一冊にまとまっています。
概要
「日本全国総ライター時代」から幕を開ける本書。ブログやSNSなどを通じて情報を発信する人が増えた昨今。ライティングテクニックを向上させることが、ビジネスのスキルアップにつながる。
そのためのコツとポイントをまとめたよ!という内容。
- 1章:なぜWebライティングが重要なのか?
- 2章:正しい文を書く
- 3章:読みやすい文を書く
- 4章:わかりやすい文を書く
- 5章:伝わりやすい文を書く
- 6章:心を動かす文を書く
- 7章:集客につながる文を書く
- 8章:効率的に速く書く
以上の章から成る構成。その中で読まれる文章の書き方、効率良い文章作成法を中心に、スマホや検索エンジンを意識した書き方、著作権に対する注意など、Webに関連した話題が織り込まれています。
感想
読みやすい文章のためのテクニック
というわけでWeb用のライティングテクニックを磨こう!という趣旨。読了した限りではビジネス用途だけでなく、ブログなど個人のネット発信にも活かせる内容が詰まっている、という印象。
例えば3章「読みやすい文を書く」で紹介される、下記のテクニック。
- 読みやすさのために、文章に空白行を入れる
- 概要を伝えるために、見出し・小見出しを入れる
- 全体像を伝えるために、目次を付ける
これらはブログやWeb記事で常套のテクニック。これがあると無いとでは、読みやすさ、読まれやすさが大きく変わります。
文章力アップにつながる実践的なポイント
また3章では他にも
- 漢字・ひらがな・カタカナを書き分ける
- 体言止めでリズムを生み出す
- 重複表現・繰り返しを避ける
といったテクニック・注意ポイントを紹介。「体言止め」ならば、
「昨日~試合が終わりました。~全力で挑みました。」
という文章を、
「昨日~試合が終わりました。~全力で挑戦!」
とするだけで、リズムが生まれてくるよ、というお話。確かに書きなれない人は「~ました。~ました。」みたいな文章を作りがち。でもこのテクニックを使うことで、読まれやすさがグンとアップします。
読み手にやさしい文章へ
その他の章でも、
- 一文一義にする
- 箇条書きを使う
- 主語と述語を近くに置く
といった「わかりやすい文章」作成のためのポイントから、
- リアリティを増すために具体的な数字や固有名詞を使う
- 形容詞・副詞・オノマトペで表現力をアップさせる
といった、文章の説得力を増すための技術を紹介。これらのポイントを踏まえた上で自分の文章を見直し・手直ししてみると、より読み手にやさしい文章になるでしょう。
1時間でわかる?
さて、本書のタイトルは「1時間でわかる Webライティング」なのですが、実際に1時間でわかるの?というのは気になるところです。
これは読み手にもよりますが、小説を普通に読めるレベルの人ならば、1時間前後で読み切ることができるでしょう。それぐらいわかりやすい文章です。
もちろんそれを自分の文章に反映させていくのは、また別のお話。ですが本書の中から自分に合う改善点や、自分の文章に無いポイントを見つけ出し、それを意識・実践していく。それがより良い文章につながっていくであろう、ということは感じ取れます。
特に誰かが添削・指摘することは普通はないであろう、ブログの文章。それを振り返り、ブラッシュアップしていける、というのは本書の何よりの強みです。
ebookjapanイーブックジャパン
まとめ
以上、「スピードマスター 1時間でわかる Webライティング」の感想でした。プロのライターさんがまとめただけあって、平易でわかりやすく、かつ役立つテクニックが満載のライティング本。
文章に自信が無い、文章をもっと良いものにしたい、と思う方にオススメ。読みやすく、実践的な文章読本です。