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アート業界の「光と闇」描く異色のドラマ!漫画『ギャラリーフェイク』感想

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細野不二彦さんの漫画『ギャラリーフェイク』。アート作品の「贋作」専門ギャラリーのオーナーにして、業界の裏側でも活動する美術商・フジタを描く、異色のドラマ作品です。

ギャラリーフェイク(2) (ビッグコミックス)

連載は小学館「ビッグコミックスピリッツ」「ビッグコミック増刊」など。2024年3月現在、単行本1~38巻が刊行中です。

『ギャラリーフェイク』感想・レビュー

どんな話?主なあらすじ

漫画『ギャラリーフェイク』の主人公・藤田玲司(フジタ)は、有名アートの「贋作・レプリカ」ばかりを取り扱う、風変わりな画廊「GALLERY FAKE」のオーナー。

ギャラリーフェイク(12) (ビッグコミックス)

表向きは美術商ですが、裏ではブラックマーケットに関わりを持ち、盗品・横流し品のような「表」では取り扱えない美術品の売買など、非合法な取引にも関わるブローカーとしての顔も。

彼がアラブの富豪にして押しかけ助手のサラと共に、「アートに関わるありとあらゆる事象」に関わっていく様が、美術知識や歴史を背景に、ドラマティックに描かれていきます。

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アートの世界の「表と裏」

「アート・芸術・美術品」と聞くと、何が思い浮かぶでしょうか?多くの人はまず「絵画」や「彫刻」などをイメージするのでは。

しかし他にも「陶磁器」「仏像」「写真」「宝飾品」「アンティークトイ」や、「壁画」「庭園」「建築物」といったスケールの大きなものまで、また歴史的な価値のあるものから、今もなお生み出され続ける新しい作品まで、幅広さと奥深さを持つのがアートの世界

ギャラリーフェイク(16) (ビッグコミックス)

それらアート作品と不可分なのが、「贋作」。本物(真作)の持つ価値にあやかろうと作られるそれらは、言わば芸術の「闇」。光輝くオモテの裏で、その闇に関わる欲望が蠢いています。

※余談ですが、贋作自体が一つの作品として認められ、価値を持ったりすることがあるのも、アートの面白いところ。

主人公・フジタが魅力的!

そのアートの世界で、オモテでは「GALLERY FAKE」のオーナーとして、ウラでは真作・贋作が行き交う非合法な取引に関わるブローカーとして、「活躍」を見せるフジタ。

実は彼は、ニューヨーク・メトロポリタン美術館の元キュレーター(学芸員)にして、天才的な修復技術を持つ人物。通称「教授(プロフェッサー)」

ギャラリーフェイク(20) (ビッグコミックス)

「本物と偽物」を巡る騙し騙されは当たり前、時には命の危険さえあるアート業界を、己の知識と審美眼、そしてキュレーターとしての技術を活かしながら、文字通り世界を股にかけて渡り歩きます。

善でも悪でもなく、「芸術に対するリスペクト」を根底に、美しさと欲望がないまぜになった世界を生き抜くその姿には、ダーク・ヒーロー的な魅力あり。緊張感あふれる裏社会での生き様に、思わず手に汗握ること必至…!

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知的好奇心を刺激する多彩なエピソード

そんな『ギャラリーフェイク』の最大の長所は、なんと言っても一般人には触れにくい、理解しにくい世界を、「漫画」というエンタメにのせて描くところ。

複雑なアート事情を背景に、専門的な知識や蘊蓄をくどくならない程度に織り交ぜながら、時にサスペンス仕立て、時にヒューマン・ドラマとして展開される多様なエピソードは、実に読み応えあり。

ギャラリーフェイク(33) (ビッグコミックス)

またフジタ+サラと、市立美術館の美人館長・三田村小夜子、トレジャーハンターのラモス、国宝Gメンの知念など、ユニークなキャラクターを持つ準レギュラーとの掛け合いにも、飽きのこない魅力があります。

もちろん『ギャラリーフェイク』で、芸術や業界の全てが理解できるわけではありません。ですが現実にあるアートやその歴史、また芸術業界の裏表をベースに描かれる物語は、読み手の知的好奇心を確実に刺激。読むと高い満足感を与えてくれるでしょう。

『ギャラリーフェイク』まとめ

以上、細野不二彦さんの漫画『ギャラリーフェイク』の感想・レビューでした。

漫画として面白いのは当たり前。読むとそれ以上のものを与えてくれる、奥の深い作品。ベテラン漫画家・細野不二彦さんの巧みなストーリーテリングにも引き込まれます。

なお『ギャラリーフェイク』は、フジタやサラの基本情報を把握しておけば、『ブラック・ジャック』や『ゴルゴ13』のようにどこから読んでも楽しめます。気になった巻を手に取ってみてください。

ギャラリーフェイク(1) (ビッグコミックス)

『ギャラリーフェイク』には、細野不二彦さんの自選による10編を収録した『ギャラリーフェイク ザ ベスト』全1巻も刊行されています。まず試し読みしてみたい、という方はこちらをどうぞ!

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