漫画「のぼる小寺さん」全4巻―金髪女子高生の熱いボルダリング魂

5月1日発売の最新刊で完結、珈琲氏描くボルダリング漫画「のぼる小寺さん」全4巻を読みました。「小寺さん」は「こでらさん」ではなく「こてらさん」です。

汗を滴らせながら上を目指す金髪少女が小寺さん。ちなみに金髪は漫画的な比喩表現ではなく、ホントの金髪です。

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概要

「のぼる小寺さん」の主人公・小寺さんはクライミング部に所属する高校一年生。華奢な体格ながらも中学時代からボルダリングの実績があり、その実力は折り紙つき。

寡黙でミステリアスな雰囲気を漂わせる小寺さん。そんな彼女の容姿だけではない魅力に引き付けられる部活仲間や同級生。彼らの目を通した小寺さんを中心に、ボルダリングや高校生活の様子が描かれます。

ちなみに「ボルダリング」とは「クライミングの1種でロープなどを使わずにたがるに室内でもできるフリークライミング」のこと(1巻P6より)。

「のぼる小寺さん」感想

金髪のカワイイ高校生がスポーツをする姿を楽しむ漫画。そんな風に思っていた時期が僕にもありました。

しかし「のぼる小寺さん」。そんな甘っちょろい漫画ではなかったです。なんだ、この静かにたぎる感じ。まぶしいくらいの情熱と青春の輝きが伝わってくる…!

学年やクラスに一人ぐらいはいませんでしたか?特に目立つでもなく、自己主張するでもないのだけれど、不思議な魅力を持つ気になるあの子。小寺さんは正にそんな感じ。

同じ体育館の部活で彼女が気になる卓球部の近藤くん。フラレたけどボルダリングを始めた四条くん。優柔不断な自分と対象的な小寺さんのファンになる田崎さん。真っ直ぐな彼女に影響を受ける不登校気味の倉田さん。ジムで彼女のチャレンジに心奪われる宮路さん(27)。などなど。

彼・彼女たちの目を通して描かれる、ただひたすら上を目指す小寺さんの姿。小寺さんが何かを語るのではなく、小寺さんの姿に刺激を受けて成長していくみんな。それによって逆に小寺さんのキャラクターが浮き彫りになってくる、という体裁がユニークですね。おもしろい。

そして彼らの心情を感じているうちに不思議と「自分も頑張ってみよう」という気持ちに。気づくと自分も小寺さんから目が離せなくなっている。あれ…これは…恋?

まあ恋かどうかは置いといて(笑)。4巻では大きな大会にチャレンジするクライミング部も描かれ、徐々に盛り上がってくる感じがあって良いです。小寺さんだけじゃなくって、みんなに「ガンバ!」って言いたくなってくるんですよね。特にボルダリング初心者だった四条くんの成長は心に迫るものがあります。

そんなボルダリング漫画「のぼる小寺さん」。最終巻でライバルが登場したりしてそっちの展開ももっともっと読みたい!というところですが、4巻で完結。小寺さんや仲間たちの成長を楽しめないのは残念ですが、若者たちの静かで熱い青春を感じられる良作漫画。オススメの全4巻です。

しかしエピローグを読んで失恋した気分になるのはなぜだ…!

漫画データ
タイトル:のぼる小寺さん(1) (アフタヌーンコミックス)著者:珈琲出版社:講談社発行日:2015-07-07
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