漫画「ゆうやけトリップ」―少し怖くて不思議。少女二人の心霊スポット探訪

町の心霊スポットを取材することになった女子中学生。ひとりでは怖いから、ひとりでいる転校生に声をかけてみた。

「帰り道ふたりで心霊スポットに寄り道しませんか?」

どことなく不思議な懐かしさを感じる坂の町を舞台に、二人の少女のふんわりな冒険を描く、”ともひ”さんの「ゆうやけトリップ」あらすじ紹介&感想です。2021年7月現在、1巻が刊行中。坂の町芳文社のWeb漫画メディア「COMIC FUZ」にて連載中。

「ゆうやけトリップ」感想

あらすじ

「宵の坂町」の中学校でにわかに話題になる「心霊スポット」。新聞部の蜷森茜(になもりあかね)はクジ引きの結果、それを一人で取材することに。

しかし怖がりなため、気乗りがしない茜。そんな彼女に放課後、「どうしたの?」と声をかけたのは転校生・雨村藤乃。これをきっかけに、彼女と心霊スポットを回ることに。

以降、「幽霊とすれ違うトンネル」「異界に迷い込むループ階段」などを、学校の帰りに寄り道して回る二人。ちょっと怖いけれど不思議な「二人だけの放課後」を過ごしていく―。

圧巻の風景描写

第一話で友人となった二人の女子中学生が、町の心霊スポットを回るというささやかな冒険を繰り広げる「ゆうやけトリップ」。読み始めて引き込まれるのが、舞台となる「宵の坂町」の風景描写

名前の通り、随所に坂のある町。上部と下部で非常に高低差があり、町の各所が多数の階段で繋がれているのですが、そこを登ったり下ったりする二人の背景として描かれるそれが、圧巻の迫力

水彩っぽい淡いタッチながら、ギュッと詰まった家屋群の中を、這うように配置されている階段の緻密な描写がとにかくスゴイ!上・下・横と多彩なアングルで描かれる「坂の町」に目が釘付け。特に上から見下ろす感じの風景は「空中庭園」ぽくって、その「高さ」に思わずブルッと来てしまう。

恐怖?の心霊スポット

その階段をひたすら上下しながら、茜と雨村さんの二人が目指すのは、学校で噂となっている心霊スポット

  • 歩いていると「幽霊の足音だけ」が聞こえる謎のトンネル
  • 逢魔が時に4周すると「異界」に迷い込む円周状のループ階段
  • 鳥居の下を通ると血が垂れ落ちてくる「生首神社」

など、ちょっと凝った設定の「いかにも」な場所。これが作者・ともひさんの緻密な描写力とも相まって、なかなかの迫力。

ですが実際に怪奇現象が起こるのかと言うと、さにあらず。「ゆうやけトリップ」の公式漫画説明に「懐かしくて切ない、優しい世界の怪談漫画」とありますが、実は怪談的な展開はあまりありません。

メインは「女子中学生の心霊スポット探訪」なので、そのあたりは安心(?)。ですが時には「ゾクリ」とする出来事もあったりして…。暗めの風景を抜けた先に待ち構える展開に、ドキドキするつくりになっています。

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ふたりの距離が深まっていくが…?

そんな「ゆうやけトリップ」、その最大の魅力は、もちろん茜と雨村さん、二人の親交と友情

お団子頭で元気が取り柄の小柄な茜と、長身・ロングヘアーでおっとりしつつも大人びた雰囲気を持つ雨村さん。二人が心霊スポットを巡る内に、互いの距離を縮めていく様子に、何だかほっこり。雰囲気ある背景描写との良いコントラストが。

ですが1巻終盤では、雨村さんにちょっと「?」となる、思わせぶりな描写が。茜は雨村さんとは別の友人が二人おり、彼女たちとお昼ごはんを食べたりするのですが、その時でも雨村さんはひとりだったりして、何だか不自然…?この「思わせぶり」は果たして次巻でスッキリするのか?注目です。

まとめ

以上、ともひさんの漫画「ゆうやけトリップ」の感想でした。坂の町の背景描写、心霊スポットのおどろおどろさ、そして女子ふたりのほんわかした冒険が、独特の読後感を残す作品。面白いです。

そして二人の探訪はまだまだ始まったばかりですが、次巻以降、どのような心霊スポットが登場するのか?また二人の関係性に変化が訪れるのか?など先が気になる!物語。続きが待ち遠しい一作です。

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