ヤングキングアワーズ誌にて、約11年にわたり連載されていた石黒正数氏の漫画「それでも町は廻っている」、通称「それ町」。
連載は2016年12月号で完結しましたが、バレンタインデーの本日、単行本最終16巻と公式ガイドブックと銘打たれた副読本、「それでも町は廻っている 公式ガイドブック廻覧板」が発売されました。
というわけで早速ゲットしたこちらが「公式ガイドブック廻覧板」。右は比較用の「このマンガがすごい!」。
A4サイズの公式ガイドブックがいかに大きいかおわかりいただけるでしょうか。
この「それでも町は廻っている」は、主人公・嵐山歩鳥とその仲間たちをゆるゆると描いたコメディ漫画。
コミック派なんで16巻が読めるのを楽しみにしていましたが、いざ手元にくると遂に終わっちゃった感がひしひし胸に忍び寄ります。
さみしいね…。
「それ町」16巻感想・レビュー
それでは完結を記念して?最終16巻の感想です。基本ネタバレ無しなので簡潔に。
第122話「未来の夢」
後半登場機会が増えた福沢さん登場。彼女から借りた「前世療法CD」で歩鳥が見た夢の世界。―原始世界?に登場する各キャラクターがハマりすぎなのですが、針原さん怖すぎワロタ。
第123話「Detective girls final」
真田への告白を決意したタッツンは歩鳥に気持ちを確認する。―この話大好き。青春のピンポンラリー。
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第124話「大事件」
歩鳥の下駄箱に入っていた脅迫文。犯人は?―「(男+女)÷モラル=0」という伝説のラブレター再び。ちょっと唐突感のある解決だったけど、歩鳥の探偵感に変化を加えたエピソード。
第125話「紺先輩 スペシャル」
過去作とも関わりのある、紺先輩と先輩の先輩のお話。苦いね。
第126話「悪」
森秋先生のお爺さんが残した絵、覚えてますか?まさかの再登場でさらなる謎が。ラストも「それ町」らしい。好き。
第127話「至福の店 フォーエバー」
タッツンが受験勉強のために喫茶シーサイドをやめる時のエピソード。そしてシーサイドにも変化が…。向かい合う歩鳥とタッツンの表情が最高。らしいようでらしくない、ある意味「それ町」の集大成とも言える、個人的今巻ベストエピソード。
第128話「嵐と共に去りぬ」
町に大型台風がやってくる。その夜、歩鳥の寝床にあらわれたのは…つづく。
最終話「少女A」
そしてつづきの最終話。うん、まあこういう終わり方もありですかね(笑)。これにて「それ町」完結。
エピローグ
あとがきの後のエピローグ「…それから」。真のラストエピソードを飾ったのは意外な人物だったな。なるほど。
16巻まとめ
歩鳥と紺先輩というのは「それ町」で特別なつながりを持っている。だから最終巻ではそのあたりを掘り下げた話が…と思っていましたが、それはちょっとはずれましたね。
しかし!歩鳥とタッツンの友情にはジン…と来た。
歩鳥とタッツンって、仲良しなんだけどちょっとレイヤーがずれているというか、「親友」というのとはちょっと違う壁、みたいなものをこれまで感じてました。
ですが「Detective girls final」「至福の店 フォーエバー」の2話で描かれた二人を見て、「あぁ、これがホンマの友情ってやつや…」と心揺さぶられ。
今まで「それ町」を読み続けてきて良かった、と心の中がほわっとあたたかくなりました。
というわけで以上16巻の感想。さみしいけど、これで終わりなのね…。全16巻、楽しませていただきました。
この「それでも町は廻っている」のいいところは、基本1話完結なので繰り返し読んでも飽きにくいこと。
また適度に忘れたころに読み返そう。
公式ガイドブック廻覧板
そして16巻と同時発売の「それでも町は廻っている 公式ガイドブック廻覧板」。ざっと読みました。
A4版のビッグサイズ。カバーイラストやこれまでに発表されたイラストをカラーで多数掲載。
またこれまで単行本に未収録だった「ロック」「時限爆弾」「辰野俊子バンド」「矢澤りえかさん結婚漫画」を収録。
その他、総勢70名紹介の描き下ろしカラーキャラクター図鑑、16巻に収録予定も入らなかった「それ町年表」など、充実の公式ガイドブック。
いや、これはファンだったら「買い」ですね!
未収録漫画はもとより、雑誌表紙用イラストや販促用のイラストが多数収録されているのでお得。個人的にはキャラクター図鑑が面白かった。
しかし漫画読んでる分には気にならなかったけど、女の子のイラストばっかり載ってるので、年齢的にちょっと気恥ずかしいっすね(笑)。
以上、遂に完結した「それでも町は廻っている」最終16巻と、「それでも町は廻っている 公式ガイドブック廻覧板」のお話でした!
石黒正数先生、お疲れ様でした。
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