小林薫さん+TANAKAさんのホラー短編シリーズ『どすこいスピリチュアル 人体模型の闇』より、短編『人体模型の闇』の主なあらすじとレビューです。
等身大の人体模型を制作する工芸会社。そこに取材に来たライター・TANAKAさんは、社長から「業界の怖い話」を聞く。
とある大学病院の医師を訪ねてきた、海外の人体模型ブローカー。特殊な技術で作った「腐らない標本」を売り込みに来る。
カタログを見せながら「ご要望があればどんな状態の標本もご用意します」というそのブローカーに対して、しかし怒りをぶつける医師。
「帰ってくれ!こんなもの買うわけにはいかない」
果たして医師は、その人体標本に何を感じたのか…?
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ホラー専門では全くないのだけれど、取材先でついつい「怖い話」を仕入れてしまうライター・TANAKAさん。本作『人体模型の闇』の取材先でも、やっぱり怖い話にぶち当たる。
その模型工房で作っているのは、内臓が見えているタイプ、筋肉が表面化しているタイプなど、誰もが一度は病院や学校で見たことのある「人体模型」。
その中の一つ、骨格だけで構成された「骨格くん1号」は、初代社長が大学の先生の協力のもと、ご献体(遺体)から直接型取って制作したというリアルなもの。
しかしそこには色々な苦労が。なぜなら「健康な骨格のご献体」は、ほとんど存在しないものだから。欠損部分を修復して、やっと立派な標本となったそう。
…という人体模型制作の裏話は、実は前フリ。
件のブローカーからカタログを見せられ、医師は激怒するわけですが、そこには人体模型や標本を作るにあたって「あってはならないもの」が…!
その事実に気づいた時に沸き起こる、何とも言えない恐怖と嫌悪感にゾワゾワ。心霊系ではなく、都市伝説やヒトコワ系に属する本作。まさに「闇」を覗いてしまったかのような恐ろしさを味わえます。
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