「君は放課後インソムニア」1巻―眠れない少年少女が天文台で過ごす安息の時

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年上従姉妹とのちょっとドキドキ田舎暮らしを描いた「猫のお寺の知恩さん」。作者・オジロマコトさんが次に描くのは、不眠症を抱える高校生男女のさわやかコミュニケーション。

不眠症を意味する「インソムニア」をタイトルに冠した「君は放課後インソムニア」。連載は小学館週刊スピリッツです。

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「君は放課後インソムニア」1巻レビュー

失恋して天文台から飛び降りた女子部員の霊が出る、と噂の元・天文部。文化祭の準備で天文台へ資材の調達に向かった中見丸太(なかみ・がんた)は、そこで眠りこける同級生・曲伊咲(まがり・いさき)に遭遇する。

互いに不眠症を抱えると知った中見と伊咲。長くて退屈な夜をおもしろくするために、「夜のおたのしみ会」を発足させる。そして霊の噂で人が来ない無人の天文部を、結託して安眠の場に作り変えることにするが…?

君は放課後インソムニア(1) (ビッグコミックス)オジロマコト:小学館

以上が「君は放課後インソムニア」のはじまり。同じクラスでありながら全く接点のなかった二人の高校生男女が、不眠症という共通の悩みを前向きに解消しようと努力、距離を縮めていく、という物語。

オジロマコトさんらしい、表情や間などセリフ以外の漫画表現でキャラクターの心情を演出する手法が、今作でも如何なく発揮。サラサラーっと本編を読んだあと、もう一度ページをめくり直して、「あの時、中見や伊咲はどんな気持ちだったんだろう?」とその胸の内を想像してみたくなる。漫画ならではの表現力が光ります。

こういうの、オジロマコトさんは本当にウマイですね。兎角わかりやすさが求められる最近の漫画では、ともすればセリフやモノローグで心情を説明しがち。そこをビジュアルで読者に伝えられるその表現力。匠の技を感じます。

前作「猫のお寺の知恩さん」では、ナイスバディな年上お姉さんがヒロイン。ラッキーなハプニング描写もありましたが、「君は放課後インソムニア」では高校生がメインということで、おそらく意識してでしょう、青年誌連載でありながら過剰なお色気描写は無し。

が、それが実に爽やか。不眠症という苦しさを抱える中見と伊咲が、学校の天文台という独特な空間に居場所を見つけ、平穏な時間を共有していく。寄り添って眠る姿にもいやらしさがなく、見ている方も不思議な安心感を感じます。

しかし無人とは言え、天文台はあくまでも学校のもの。秘密の安息所も長くは続かない?後半、二人の安眠にピンチが…。

まとめ

そんな感じの「君は放課後インソムニア」1巻。中見と伊咲、二人の眠れない交流を爽やかに描く一作です。終盤では気になる新キャラクターも顔見せ。二人にどのように絡んでくるか、が気になるところ。

それにしても伊咲というキャラクター、不思議な魅力があります。オジロマコトさんのヒロインらしい、ちょっと太めの眉毛が特徴的。基本的にカワイイんだけど、時にちょっとブチャイクな感じにも。コロコロ変わるその表情、見ていて飽きません。読み終えると跳ね返ったくせっ毛を、ピンピンしてみたくなるはず。

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