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漫画『猫のお寺の知恩さん』感想―年上従姉とひとつ屋根の下の田舎暮らし!

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都会の喧騒を離れ、田舎暮らしを始めた新高校一年生。

ひとつ屋根の下には、魅力的な年上のお姉さんが…?

思春期の男の子なら誰もが夢見る生活(?)を描く、漫画『猫のお寺の知恩さん』。

作者は『富士山さんは思春期』『君は放課後インソムニア』のオジロマコトさんで、全9巻完結です。

『猫のお寺の知恩さん』感想・レビュー

あらすじ

新・高校一年生の須田源(すだ・げん)15歳。地元を離れ県外の高校へ進学するため、親戚のお寺に下宿することに。

そこで源を迎えたのは、いとこのお姉さん・古寺澤知恩(こてらさわ・ちおん)。

大人びているようで、ちょっといたずら好きな19歳の知恩さんと、ひとつ屋根の下で暮らす毎日

犬のテンやたくさんの猫たちにも囲まれて、のどかでちょっとドキドキな、源の田舎暮らしが始まる―。

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丁寧な田舎の描写が秀逸

「思春期の少年+年上の従姉とのドキドキ同居ライフ」というシチュエーションでは、何かとイヤンな展開も期待しがち。

ですが、祖母も一緒に暮らしているので安心(何が)な、『猫のお寺の知恩さん』。

とても健全でさわやかな、年頃の異性の同居が描かれていきます(ラッキーハプニングも起こるのはご愛嬌)。

物語の基本は、源と知恩さんや、同級生たちとの、笑顔あふれる触れ合い。丁寧に描かれるそれが、朴訥とした田舎の風景とマッチ。

「都会から見た都合のいい田舎」ではない、絶妙なバランスの田舎暮らしが、心地良さを感じさせてくれます。

知恩さんが魅力的過ぎる!

その中で『猫のお寺の知恩さん』の大きな魅力となっているのが、何と言っても知恩さんのキャラクターそのもの

太眉でやや丸顔、かわいいけれど美人すぎず、柔らかな雰囲気を持つ彼女。

源にとってはお姉さん的な存在である反面、おっちょこちょいな顔も見せ、無自覚にその魅力を見せつけてくる!(笑)

一方の主人公・源は思春期まっさかりで、大人と子どもの中間ぐらい。

そんな二人が、時に姉・弟のように、時に男女を意識しながら、微妙な距離感を保っているという、「微笑ましくも悩ましい関係」が展開されていきます。

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セリフ外から伝わる心情が心地よい

源と知恩さんだけではなく、ちょっと口が悪い同級生女子・昼間ら、学校の仲間たちとのあたたかい交流も、『猫のお寺の知恩さん』の魅力。

劇中に終始、柔らかな空気が流れて、なんだかホッとする感じ。

その空気を読者に伝えるのは言葉ではなく、キャラクターの表情や背景

セリフを多用せずに、人物の目線や距離感の描写から、彼らの胸の内を伝えてくる。オジロマコトさんの表現力が絶妙にウマい!

サラッと読んであと、登場人物の気持ちや雰囲気を「読み取る」ため、繰り返しページをめくりたくなってくる、「漫画ならではの表現の面白さ」があります。

年の差恋愛の行方は?

そんな物語の中で気になるのは、やはり源と知恩さんの恋愛模様

本作はガツガツ恋愛を見せるタイプの漫画ではなく、また二人がいとこ同士であるという関係から、好き・嫌いはあからさまに描かれません。

が、時折その距離感がグッと近づくシーン。読んでいてものすごくドキドキする!この焦らされっぷりがたまらん(笑)。

しかし知恩さんは、祖父が無くなったあとのお寺を継ぐかどうかを、真剣に悩んでいるところ。一方の源は、まだ高校に入学したばかり。

源が知恩さんに心を寄せていく一方、知恩さんの気持ちはどうなのか?二人の関係性が変化することはあるのか?

源が田舎で過ごす一年が描かれる全9巻。二人が最終的にどのようなゴールに到達するのか、物語の大きな見どころです。

『猫のお寺の知恩さん』まとめ

以上、オジロマコトさんの漫画『猫のお寺の知恩さん』感想・レビューでした。

人物・風景・物語。どれをとっても繊細・丁寧に描かれていて、じっくりゆっくり、何度でも読み直したくなる魅力があります。

また「猫のお寺」とタイトルにある通り、お寺に住むカワイイ猫たち(と犬一匹)の動物描写も秀逸。多方面からほっこりできる、オススメの作品です。

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