『X-11』に続く『クロスボーン・ガンダム』新作は、シリーズ全般と連動したショート・ストーリー集!意外過ぎる人物も登場?
長谷川裕一さんの漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム LOVE&PIECE』。クロスボーンの歴史をつなぐ様々な出来事が、パズルの「ピース」のように描かれていきます。
KADOKAWAのガンダム専門誌「ガンダムエース」連載で、コミックスは全2巻で完結済み。以下、『機動戦士クロスボーン・ガンダム LOVE&PIECE』の主なあらすじやみどころをご紹介します。
『機動戦士クロスボーン・ガンダム LOVE&PIECE』あらすじ・概要
無印クロスボーンに始まり『鋼鉄の7人』『ゴースト』、そして『DUST』でひとまずの完結を見た『機動戦士クロスボーン・ガンダム』シリーズ。
漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム LOVE&PIECE』では、その歴史の中で起こった数々の出来事描かれていくのですが、そのタイトル『LOVE&PIECE』の「PIECE」は、「PEACE(平和)」ではなく「PIECE」。
「第1片」「第2片」と表現される各話や、カバーはじめ随所にあしらわれる「パズルのピース」から、本作がクロスボーン・サーガの隙間を埋める物語であることを示唆しています。
『機動戦士クロスボーン・ガンダム LOVE&PIECE』感想・レビュー
第一話の主役はカラス先生!
その『LOVE&PIECE』の記念すべき1片、主役となるのは…ディミアン・カラス!
「…誰それ?」と思われたあなた、無印『機動戦士クロスボーン・ガンダム』に登場した「カラス先生」ですよ!その若き時代の活躍(?)が描かれます。
舞台は初代クロボンのUC0133から遡ること30年前。連邦のNT研究所から逃げ出した少年少女たちを救ったヤング・カラス。しかしそこにはある思惑が…?
中ボス的存在ながら、異様な存在感を放っていたカラス先生。そのルーツ、「悪の美学」とも言える思想を強烈に見せつけられる、興味深いエピソードです。
ちなみにカラスと相対するのは、木星帰りの男・ジュド…じゃなくってグレイ・ストーク!「木星じいさん」ならぬ「木星中年」な姿にも注目。それにしてものっけから濃いね…!
※グレイ・ストークは『機動戦士Vガンダム プロジェクト・エクソダス』やクロボンの短編集『スカルハート』に登場する人物です。
『DUST』を補完する『キュクロープスの花嫁』
続くエピソードは『機動戦士クロスボーン・ガンダム DUST』時代、「首切り王との決戦まで100日間」に起こった出来事を描く『キュクロープスの花嫁』。
ネオ・コスモ・バビロニア国王が娘婿を選ぶため、MSによる闘技会を開催。キュクロープスの参謀フォント・ボーは、宇宙世紀平定のためにアーノルドを優勝させようとするが…?
…うん、詳しくは本編を読んでくれ!(笑)全3片からなる長めのストーリー。「ガンダム」としてはイロモノな話ではあります。
ですが本編ではやや不遇だったアーノルドの新たな魅力や、フォントが目指していた未来との連動など、『DUST』世界を補完する良い「ピース」になっています。こういうのもクロボンならではでイイね!
歴史ある『クロボン』ならではの物語
さらに1巻・第6片および2巻・第7~8片に収録の『クレセント・ムーン&ペイル・ルージュ』では、若き日のカグヤ・シラトリとイオ=ペイル・ルージュが共演!二人の意外過ぎる出会いと共闘、その結末は…?
こんな感じでクロスボーン世界の「ピース」が語られていく『機動戦士クロスボーン・ガンダム LOVE&PIECE』。「無印以前」から「DUST」「X-11」まで、幅広い作品を網羅。
そこには『クロスボーン・ガンダム』が、「アムロとシャア以後」の世界を時間をかけて紡ぎ、「新たな歴史」を作ってきたからこそ!の面白みアリ。クロボンのファンならば思わず「ニヤリ」としてしまう、ショート・ストーリー集です。
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感想・レビューまとめ
以上、長谷川裕一さんの漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム LOVE&PIECE』の感想・レビューでした。
『無印クロボン』『ゴースト』『DUST』などの長編を経て、クロスオーバー的なストーリーを描く本作。『LOVE&PIECE』を読んでから逆に長編シリーズを読み返すと、さらに面白みが増すでしょう。
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