「女の園の星」―女子校の日常に潜む笑いをシュールにえぐり出すコメディ漫画

女子校という名の「女の園」で、教鞭を執る男性教師。その日常は至って普通なような、そうでもないような…?和山やまさんのコメディ漫画「女の園の星」あらすじ紹介&感想です。

連載は祥伝社の雑誌「FEEL YOUNG(フィール・ヤング)」で、単行本は2021年5月現在、2巻まで刊行中。何とも形容し難い、不思議な雰囲気を持つコメディです。

「女の園の星」感想

「女の園の星」は、全1巻漫画「夢中さ、きみに。」で鮮烈な単行本デビューを果たした漫画家・和山やまさんの、初の連載作品。「このマンガがすごい!2021」でオンナ編第一位も取っています(単行本1巻刊行時)。

各話の構造は、教師である星先生(三十代)が、女子生徒たちや同僚の先生と日常の些細なことでコミュニケーションを取り、そこからシュールな笑いが生み出されていく、という一話完結形式。

「夢中さ、きみに。」「カラオケ行こ! 」など和山やまさんの既刊で描かれたキャラクターたちは、いずれも非常にアンニュイな感じが印象的ですが、本作「女の星の園」でもそのキャラ造形は健在。どこか気怠げ~な雰囲気を漂わせる彼・彼女らが、不思議な空間を形成。

その中で話題に登るのは、

  • クラス日誌の備考欄に生徒が描く「絵しりとり」
  • 女生徒からの同人誌即売会用マンガのストーリー相談
  • 生徒から付けられる謎のあだ名

など他愛のない、「どうでもいいこと」ばかり

が、星先生を中心とした気の抜けた会話が一話分おわる頃、その「どうでもいいこと」が「どうでもいいんだけど不思議と胸に残るもの」に変わっている。自然な流れの中で何かが転換する瞬間が、面白い。妙にクセになります。

ちなみにこの漫画、学校を舞台にしているだけあって、個性豊かな女子生徒たちが登場するのですが、彼女たちの中でレギュラー的な人物がいない、というのも大きな特徴。

その「レギュラーがいない」という状況の中で大きな存在感を占めるのが、職員室で星先生の隣に座る同僚・小林先生(三十代・数学教師・お寿司大好き)

比較的常識人で非常に社交的な性格、彼の喋りで物語が回転するという「女の園の星」の潤滑油的な人物。ですが物語が進むにつれ、その内面のユニークな部分が露呈していく過程に笑います。

彼が顧問をするバレー部で、記念品づくりに奮闘(迷走)する様子を描く「9時間目(2巻収録)」は最高に!面白い。1・2巻を通して読むと、「自分は星先生派だったけど、思い切って小林先生派になろうかな?」なんていう逡巡も生まれるのではないでしょうか(ホンマかいな)。

まとめ

以上、和山やまさんの漫画「女の園の星」感想でした。作者初の連載作品ということで、読み手としても探り探りの読書でしたが、1~2巻と巻を重ねて世界観を確立、静かに盛り上がってきた!(管理人の中で)という感じです。

なお紹介の都合上、女子生徒たちの詳細についてあまり触れられませんでしたが、思春期特有のフリーダムさがそうさせるのか、不敵な笑みを浮かべたりもする彼女たちの独特な雰囲気も、本作の不思議な魅力。ぜひその世界観に片足を突っ込んでみてください。

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