「推しが武道館いってくれたら死ぬ」―女ドルオタの情熱に笑い、泣く

推しメンが武道館に行ってくれたら死んでもいい!

地下アイドルの人気最下位メンバーと、その唯一のファンである女性をコミカルに描く、平尾アウリさんの漫画「推しが武道館いってくれたら死ぬ」。

既刊3巻が徳間書店RYUコミックスより発売中。以下続刊です。

カワイイ女の子が7人揃ったカラフルなカバー。

それにしても「推しが武道館いってくれたら死ぬ」、タイトルがインパクト強すぎです。

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概要

なにやら物騒なタイトルの漫画「推しが武道館いてくれたら死ぬ」。

核となる人物は二人。

岡山県で活動する7人組マイナー地下アイドル「ChamJam(ちゃむじゃむ)」。その中の人気最下位「舞菜(まいな)」。

舞菜に一目惚れ、その人生の全てを捧げる女オタ「えりぴよ」。

二人の交流をを軸に、アイドルグループやドルオタ(アイドルオタク)の世界が描かれます。

メインキャラクターは、えりぴよ・くまさ・基(もとい)のドルオタ三人と、アイドル「ChamJam」に属するれお・空音(そらね)・眞妃(まき)・優佳(ゆうか)・ゆめ莉(ゆめり・文(あや)、そして舞菜の7人。

初めて舞菜にあってから彼女にぞっこん、彼女のCDを買うためにバイト収入の全てを注ぎ込み、自身は学生時代の赤ジャージで過ごす舞菜のTO(トップ・オタ)・えりぴよ。

そんなえりぴよに塩対応?と思いきや、小心な故に自分の気持ちを伝えられず、実は密かにえりぴよのことを想っている舞菜。

そんなアイドルとドルオタの、ちょっとズレたコミカルな交流がおもしろい。

こちらは公式CM動画。「推しが武道館いってくれたら死ぬ」の世界観を素晴らしく表現しています。まさにえりぴよそのもの。月刊COMICリュウの作品サイトでは試し読みができます。

推しが武道館いってくれたら死ぬ|月刊COMICリュウ
平尾アウリ/著。彼女のすべてを応援したい…。“アイドル”と“ファン”の百合♥

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「推しが武道館いってくれたら死ぬ」1~3巻レビュー

リアルに描かれる「地下アイドル文化」

私、人生でアイドルとか芸能人にハマった時期というのがあまり無い人間でして。

だからここ10年ぐらいですかね。急成長したアイドル産業というのがもう一つ理解できなくて。

なんで握手したりチェキ撮るために、ファンは同じCDやグッズをいくつも買うんだろう、なんてずっと疑問だったんですが。

この漫画を読んで良くわかりました(笑)。

この「推しが武道館いってくれたら死ぬ」はスゴイです。

アイドル側の描写・ドルオタ側の描写とも本当に細かくて、門外漢である私にも地下アイドル事情がすんごく伝わってきます。

もともとオタク気質があるからなんですけどね。

ChamJamメンバーとファンたちの調和

ファンとの交流を考え、地道にライブ活動を続けるアイドルグループ・ChamJamの7人。

一方、ファンとしての節度を守りながら、精一杯(資産の限り)を尽くして推しメンとの触れ合いに喜びを感じ、そして彼女らがビッグになる後押しをするファンたち。

楽しそうやなぁ…。私もあと25年遅く生まれてたらハマってましたねw。多分。

ファンは「お金を出してこその接触」にこだわったり、「1000円で買う推しの5秒(握手をできる時間)」に興奮したり。

アイドル側も「明日は物販の販売制限あるから早めに来てねー❤」みたいなことをしれっとアピールしたり。

一般人から見ると、なかなかシュールな世界ではあります。

でもそれがバランス取って調和している様が描かれるので、なんだか読んでてそれが当たり前、っていう感覚になってくるから不思議(笑)。

地下アイドルの独特な世界を「特別」ではなく、「さも当然」といった体で描いているからでしょうか、なんだか錯覚してしまいます。

女オタ「えりぴよ」がおもしろすぎる

そんなChamJamとファンの交流の中で描かれる、アイドル・舞菜とガチオタ・えりぴよのふれあい。

これがおもしろい。っていうかえりぴよのキャラクターが強烈過ぎてめちゃくちゃ笑えます。

舞菜が好きであることを「接触」(握手とか)の時に必死でアピールするえりぴよ。

でもなぜか舞菜は塩対応(そっけない)。

しかしそれはえりぴよの行動が迷惑だからではなく、密かにえりぴよに好意をもっているから。

ファンとアイドル。立場は違うけど実はお互いに想い合っている、しかしその立場の違い故にズレが生じる。

そのズレがおかしみを産み出すのですが、なんだろう、なぜかせつない…!

3巻でメイド喫茶のバイトをしている舞菜(ローカルアイドルなのでバイトもする)に偶然出会ったえりぴよ達。

普通はアイドルに近づけたらうれしいですよね。しかしなぜか悲しむえりぴよ。

「お金出してない!お金出してないのに舞菜と会話なんかできないよ―!!」

うんうん、わかるわか…わかんねーよ!(笑)実にこじらせてます。

そんなえりぴよと舞菜、またほかのファンとアイドルの交流を見ているうちに、読者もすっかりドルオタ気分。

ホントにChamJamのファンになったみたいで何だか楽しいです。

センスの良いコメディに加え、アイドルの世界を手抜き無しでしっかり描いているから、なんでしょうね。ぐいぐい引き込まれます。

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まとめ

というわけで「推しが武道館いってくれたら死ぬ」、めちゃくちゃおもしろい漫画でした。

笑う。笑うんだけど、なんだかちょっとせつなくなってしまう不思議な魅力を持っています。続きが楽しみです。

ちなみに私の推しメンは優佳です(→絶対だまされるタイプ)。

漫画データ
タイトル:推しが武道館いってくれたら死ぬ(1) (RYU COMICS)著者:平尾アウリ出版社:徳間書店(リュウ・コミックス)発行日:2016-03-01