漫画「FX戦士くるみちゃん」―見た目とのギャップがスゴイ!本格FX物語

「叶うなら時間を巻き戻してください―」

泣きながら、モニターの前で必死に祈る女性。”このお金は絶対に溶かせないんです…!”果たして彼女の身に何が起こったのか…!

カワイイ絵柄と裏腹に、冒頭から強烈なシーンを見せつける「FX戦士くるみちゃん」。とある事情からFXに無謀とも言える戦いを挑む女子大生描く、迫真のバトル?漫画です。

原作・”でむにゃん”さん、作画・”炭酸だいすき”さんで、連載はKADOKAWAのWEBメディアComicWalker。単行本は2021年7月現在、1巻が刊行中。

「FX戦士くるみちゃん」感想

あらすじ

「100年に一度の大不況」「世界的金融危機」などの言葉が飛び交う2008年。中学生・福賀くるみの母親は、リーマン・ショックの影響によりFX(外国為替証拠金取引)で2000万円もの損失を出し、それを苦に自ら命を絶ってしまう。

私が子供じゃなかったら、お金を何とかできたのにっ…!母の死を悔い、年齢的に投資ができない自分を恨むくるみは、時を待つ…。

そして2014年、成人し大学2年生となったくるみ。アルバイトで貯めた30万円を軍資金に、母の命を奪ったFXの世界へ満を持して挑む。2,000万円を取り返すことを誓って…!

女子大生FX戦士、爆誕!

カワイイ絵柄とは裏腹に、ヘビーな出だしの「FX戦士くるみちゃん」。タイトルはちょっとユーモラスですが、別に魔法少女やファンタジー風味の戦士になったりするわけではありません。

母のリベンジを果たすために、女子大生ながらトレーダーとしてFXデビューしたくるみが相場に一喜一憂する姿を、本格的なFX知識と絡めながら「まっとう」に描いていくのですが、作中全体に「勢い」があって不思議なバトル風味が

「FXはその性質上、必勝法が存在しない!」「ハイリスクを承知した上で短期決戦に持ち込む!」と真面目な顔で語り、「ドル円売り10枚発射…!」とキーボードをタンッ!!と押し込むくるみ。見た目とは真逆の真剣味はまさに「戦士」!奇妙な世界観が繰り広げられます。

ハイリスク・ハイリターンの恐怖

FX投資対象である通貨価値が上がると思えば買い、下がると思えば売り、ポジションを決済して「利確」する。このシンプルな行いを繰り返し、最初の数ヶ月で資産を倍以上に増やしたくるみ。このまま行けば2000万を取り戻すのも夢ではない…!

と、そうは問屋がおろさないのがFXトレード。「レバレッジ(てこ)」をかける、つまり自分の持っている資産以上の金額を投資することで、ハイリターンを得ることができる仕組みですが、それは同時にハイリスクの可能性も含む、ということ。

相場が上がっているのを確認してから、コンビニバイトにウキウキで励むくるみ。しかし働いている最中にも相場は激しく変動を繰り返し、知らぬ間に想像を超えた損失が…!それを青ざめた表情で眺めるくるみの姿に、なんだか読み手も胃がキリキリ締め上げられる…!

くるみの運命に胃がキリキリする…

そんな感じで、一人の女子大生が無謀とも思えるFXトレードに挑む姿が、想像以上の迫力を持って描かれていく「FX戦士くるみちゃん」。これ、内容はごくごく「普通」の投資の世界=ギャンブルなんですよね。

ですがキャラクターのカワイさとFXの過酷さが不思議な相乗効果を生み出して、なんとも言えない読後感。引きつった笑いが残ります。くるみの悲愴、を通り越してちょっと違う世界にいっちゃったかのような狂気の表情と言ったら…!

また物語には、くるみ以外にも同じ大学に通うFX仲間のセレブJDが登場するのですが、なにやら腹に一物抱えているようで、くるみーっ!気をつけてー!と別方面で胃がキリキリ。FX界に足を踏み入れた彼女に待っているのは、勝利か、それとも…?

まとめ

以上、”でむにゃん”さん+”炭酸だいすき”さんの漫画「FX戦士くるみちゃん」感想でした。FXと萌キャラを組み合わせ、しかしゆるふわにすることなくリアルに仕立て上げた怪作。健康上よろしくないドキドキを感じることができます(笑)。

また描かれているFX知識や投資の本質は基礎的でわかりやすく、投資の雰囲気を掴むハウツーとしても良い仕上がり。FXに興味のある初心者が読んでも役に立つのではないでしょうか(多分)。

本書を読んで、くるみのようにFXにチャレンジするかどうかは、あなた次第!

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